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『女のお悩み動物園』出版記念 「貴方のお悩み解決します!」<イベントレポ>

こんにちは! ライターの金子です。
本日は11月21日(土)13:00~14:00にて開催されたジェーン・スーさんによるオンライントークショー【『女のお悩み動物園』出版記念 「貴方のお悩み解決します!」】のレポートをお送りします。
『女のお悩み動物園』出版記念として開催された本イベント。ジェーン・スーさんに独自の視点で女性の悩みに答えていただきました!

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ぼんやりと悩みを抱えていても仕方ない! 原因をきちんと考えよう

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「原因をろくに考えずに行動だけ起こしても、悩みの解決には至らない」と冒頭から切れ味鋭いジェーン・スーさん。
「例えば、自分の引っ込み思案な性格を直したいと思っている時に、ただ異業種交流会に行っても苦痛なだけだし、彼氏が欲しいと思ってただ合コンに行っても辛いだけ。悩みに対してモヤモヤするのではなくて、どうして引っ込み思案になったんだっけ? どうして彼氏がほしいんだっけ? ということを自分の生い立ちや、価値観、思考の癖などを踏まえて考えないと意味がない」とのこと。
きちんと掘り下げてみると意外と「私、引っ込み思案のままで良いかもしれない!」や「今は彼氏いなくてもいいや!」という考えに至ることもあるため、まずは理由を遡って考えてみるのがよいそう。
1時間という限られた時間の中で、出だしからアクセル全開のスーさん。軽快で切れ味鋭いトークにぐっと引き込まれます。 

それはあなたの“わがまま”かもしれないし、行政が解決すべき“問題”かもしれない

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さらに、自分の考えを掘り下げていくと、“悩み”として一括りにしていたものが、実は悩みではなくて“ただのわがまま”だったり、行政が解決すべき“問題”だったりする、と続けるスーさん。

たとえば、残業の多いパートナーが自分に時間を割いてくれないという悩みについて。よくよく考えてみると、相手が自分の思い通りに動かないことに対して苛立っているだけで、ただ自分のわがままだった、ということもあるかもしれません。
また、親が病気になって入院しているが、自分ばかり面倒を見ていて兄弟が全くやってくれない、という悩みについて。こちらもよく考えてみると、兄弟の問題ではなく行政に頼るべき問題だった、という可能性もあります。

さまざまな事象をばっくりした“悩み”のカテゴリに入れてしまうと、さもすべて自分が対処すべき課題や、自分が改善すべき欠点のように見えてしまうので、本当に自分が解決すべきことなのかどうかをまず仕分けていきましょう、と語っていました。

自分のモヤモヤを客観視して、悩みを仕分けよう

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では、どうすれば悩みを仕分けることができるのでしょうか?
ポイントは、自分のモヤモヤを書き出してみること、そして録音して聞いてみること、だそうです。

友人の相談を聞いていると、「それ、悩みじゃないじゃん!」「話が破たんしてるじゃん!」と感じることはありませんか? 友人の悩みに対しては客観視しているからそれに気づける一方で、自分の悩みに対してはなかなか気づけません。だから、録音して耳で聞くことでできるだけ自分のことも客観視できるようにしよう、ということだそうです!

こうした作業を繰り返すことで、自分が人の言葉を信じないタイプだ、とか、鵜呑みにしてしまうタイプだ、とか、楽観的すぎるとか、なんでも悲観的に捉えてしまうとか、そういった自分の性格や思考の癖がはっきりわかってくるので、もやもやしていることが悩みなのか? わがままなのか? 社会システムに頼るべきものなのか? を仕分けることが可能になります。

イベントを通して、スーさんは一貫して「悩みに対して漠然とした不安を持つのでなく、一旦冷静になって、きちんと原因を掘り下げて自分のことを内省してみましょう」と温かいメッセージを贈ってくれているようでした。

お悩み解決コーナー

さて、イベントの後半は受講者から事前に募った悩みに対してスーさんがバシッと回答していくコーナーです。キャリア、結婚、子育てなどなど、様々なジャンルの悩みが寄せられていました。いくつかピックアップしてご紹介します。


Q.29歳、結婚していない自分に焦っている! 20代最後の1年をどう過ごすべき?

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A.焦る前に過去の恋愛遍歴のエクセルシートで振り返って傾向と対策を!
「前提、この方は恋愛以外は順調だから今はこれで十分なんじゃないかと思う。それでも焦るのは、20代最後で周囲が結婚してきて、誰かに選ばれた形跡がないと人として不十分なのではないか? という気持ちに襲われるから。そこに悩むなら過去の恋愛遍歴について仕事並みのエクセルシートを作って自分がどうしたいのかを見つめた方がいい」と語るスーさん。

エクセルシートには歴代のパートナーの名前、出会った時期、出会い方、相手の人柄、一緒にいて楽しかった時、関係性に暗雲が立ち込めたきっかけ、別れた理由などを一覧化し、自分の恋愛における傾向を整理するべき、とのことでした。

そのシートを振り返った上で、本当に結婚したいなら、例えば自分がいつも付き合って最後には必ず別れてしまうタイプの人は避けて、結婚要件に当てはまる人と付き合う、といった対策が打てるし、もしかしたら「別に今は結婚したくないんだな!」と気づくこともあるかもしれません。

「恋愛も受験勉強のようにやってみてください」というしびれる一言をスーさんは放っていましたが、確かに恋愛も受験の過去問題集同様、恋愛遍歴の傾向に対して確実に対策を講じることができそうですね。


Q.人の視線や他人からの評価が気になって仕方がない。どうしたら自己を確立できるの?

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A.自尊心、自負、自己肯定という言葉にまつわる映画や本にまずは触れて追体験してみよう。
「どうしたって他人から評価は付いて回るし気になるもの。私も1日にエゴサーチを何度もしてしまうくらいです。ただ、他人の評価を、自分の価値を測る唯一で主たる軸にしてしまうからキツいのではないか」とスーさん。

他人からの評価に翻弄されないようにするためにもブレない自分が必要で、それを確立する要素として自尊心、自負、自己肯定というものがあるのでは。だからそれらの言葉を理解して、自尊心がある状態ってどんな状態なのか? を知るために、言葉自体を辞書で調べたり、そういったことをテーマにした映画や漫画に触れたりしてみたらいいのではないか、と語っていました。

また情報に触れるに当たって大切なのは、自分で追体験することだそう。
今のご時世、何かを解決するための近道やライフハックのようなものが求められがちだけれど、自分に関することについてはたとえ時間がかかっても、追体験して、きちんと自分の中で咀嚼することが大事だ、とおっしゃっていました。
「自分のモヤモヤを書き出そう」と話していたイベント序盤と同様、追体験するにあたってもノートを用いて整理するのも有効なのだそう。
やはり「整理する」「内省する」ことが、悩みに向き合う重要な方法なのだなと強く感じました。

お知らせ/『女のお悩み動物園』のご案内

イベントではごく限られた時間の中で悩みへの向き合い方や解決への糸口を紹介していきましたが、書籍『女のお悩み動物園』では悩みを抱えている人のタイプを16種類の動物に分類してより詳細で豊富な解決方法をご紹介しています!

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様々な悩みについての解決のアプローチをもっと知りたい! という方は是非ご一読ください。
最後に、ジェーン・スーさん、講座を受講された皆様、このレポートを読んでくださった皆様、ありがとうございました!

編集/小川利奈子 文/金子杏奈
2020.12.25 作成

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