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森田敦子のお悩み相談室<イベントレポ>

2021年2月26日19時~20時半、植物療法士の森田敦子さんによる講座「森田敦子のお悩み相談室」が開催されました。

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これまでも、セックスレスや歳を重ねてからの夜のお作法など、周りの人になかなか聞けない女性の悩みについて優しく心強い言葉で講義をしてきてくださった森田先生。
第4回となる今回の講座は「森田敦子のお悩み相談室」ということで、参加者から事前に寄せられた妊活や夜の営み、セルフプレジャーに関するお悩みに丁寧に回答してくださいました。

ここでは、特に質問者の方以外にも多くの方が悩まれているであろう質問をピックアップしてご紹介します。

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Q
今年で42歳、ダメ元で高齢妊活中です。できるだけ妊孕力(にんようりょく)を維持するために、どんなことをすればよいか教えてください。

A
実は私も43歳で自然妊娠しています。しかも、20代の前半で大きな病気をして、「妊娠は難しいよ」と言われていました。当時は呼吸疾患や脱毛の症状などがある状態で、数年生理を止めてしまったこともあります。

しかしながら、フランスで植物薬理学を勉強して、婦人科で働いた経験を活かして体を作り、40歳を過ぎてからの自然妊娠がありました。

この方に合わない可能性もありますし、あくまで一例ですが、できることとしては、まず自分で判断せず、なんでもお話できる「my婦人科」を作ること。女性の先生の方が話しやすいですからね。それから、体の状態をチェックする。女性ホルモン値の検査をしたり内診してもらったりしてからだの状態を知ることが大事です。

その上で、いくつか覚えておいてほしい点があります。まず、私の得意なフィトテラピーの観点から。今はCosme Kitchenやドラッグストアなどでも、女性ホルモン作用のある製品が売っています。フィトプロゲステロン作用のあるチェストベリーやフィトエストロゲン作用のあるレディースマントルなどをブレンドした「タンチュメール」と言う植物エキスを凝縮したリキッド剤を使うとよいでしょう。他にも、セージやホップなどのハーブでもいいし、芍薬甘草湯などの女性ホルモン作用のある漢方もおすすめです。

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そして何より、免疫力を上げることが大事です。特に大事なのは、体を冷やさないようにすること。毎日の生活の中で、体を温めてくれるものを食べるとか、体を温めてくれるリモネンが含まれているゆずのエッセンシャルオイルをお風呂に入れてみるとか。更に大事にすべきことは、眠りです。免疫力を上げるにはね、「眠くなったなー」と思った時に出てくるメラトニンというホルモンが出てきた状態から、自然に睡眠に入る状態を作ってあげることが大事なんです。そうすると成長ホルモンが出て、体を休めるレム睡眠、そして精神を休めるノンレム睡眠を通して朝方にかけてしっかりと体を休め、作り上げてくれるんですね。なので、妊活中であれば、眠るということを大切にしてあげてください。

眠れない時のフィトテラピーは2つあります。バレリアン、それからパッションフラワーです。また、夜中に明かりを見たりパソコンやスマホを見たりしないようにするのも大切。こうして体を作ったり免疫力を上げたりすることで、私も驚きましたけど、40歳を超えての妊娠を経験しています。なのであまりネガティブに考えずに、この時期を楽しんでお過ごしくださいね。

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Q
なぜ男性はアダルトビデオをなぞるセックスが良いと思っているのでしょうか?女性としては相手に合わせて我慢している不快な行為も多々あると思います。ロマンティック過ぎると言われるかもしれませんが、海外映画のように、相手をいたわり思い合うセックスに憧れます。こうした男性とのセックス観の違いを埋めるにはどうしたらよいでしょうか。

A
日本の男性はね、アダルトビデオで勉強するしかなかったんですよ。「他に誰が教えてくれるかしら?」っていうことも考えましょう。

例えば女性も月経がはじまった時、お母さんが「クリトリスのところには恥垢がたまるから、専用の石鹸で洗うのよ。」「クリトリスってこんなに大きいのよ。感じる場所なの。」「こんな風にしたら快感があって、粘液が出てくるの。そうなるまで、絶対に男性の性器を入れてはだめよ。入れるときもゆっくりゆっくり入れてもらうのよ。」って教えてくれましたか? 誰も教えてくれなかったですよね。同じように、男性も教えてもらってこなかったのね。

アダルトビデオを観てみて。女の子は痛くて辛かったりするような場面でも、気持ちいいみたいな声を上げてしまっているでしょう? それを観てしまうと男性は「あ、こうしてあげると女性は喜ぶんだ」っていう風に勘違いしてしまうんですね。

この質問をくれたあなたは、「あれ、ちょっと感じないわ」「痛い痛い。そんなことしたら傷がついちゃう。もうちょっとこういう風にしてくれない?」とか「あ、こういう風にしてくれるととても気持ち良いわ。ありがとう」ってはっきりとお話をしたことあるかな? なかなかないでしょう? 嫌だと思ったとき制止しづらいのよね。何がよいのか、言っていいのかどうなのかが分からないから。でもね、女性が気持ち良いかのようにフェイクしてしまうから、男性は「これでよかったんだ。気持ちよかったんだ」って思ってしまうんです。勘違いをさせてしまっているのは案外女性なんだということも、覚えておきましょうね。

女性は海外の映画を見て、ハグしたりゆっくりと肌の表面をそうっとゆっくりなぞるかなぞらないかくらいのような状態で触られたりする優しいセックスに憧れるのよね。体全体も性感帯だから、実際にそのようにされると感じもするんです。なので、相手を傷つけないように気を付けながら、言葉でそうしてほしいこと、そして「こんな風に身も心も満たされるような状態になることが私はとっても好きなの」って伝えてみてください。そんな好きな人の喜ぶ様子を見て、絶対に彼は喜んでくれるはず。だから、セックス観の違いを埋めるためには、やっぱりコミュニケーションが大切なの。

日本だとまだまだ膣周りやセックスの話題はタブーな話題、恥ずかしい話題と思われがちな時代なんですね。なので、悲しい事実ではあるんだけど、アダルトビデオを見るしかなかったんだってところもおおらかな気持ちで受け止めて、「本当はこうなんだよ」と正直にお話できる方とセックス観の違いを埋めていってください。そうしたら、ほんとに気持ちの良い心と体のつながった、ロマンティックな愛し合い方ができて、一生幸せに過ごしていけますからね。
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明るく優しい雰囲気で、「ずっと悩んでいるけど、誰に相談したらよいかもわからない……」と迷ってしまいそうな質問に答えてくださった森田先生。この他にもセックスレスにならないためのポイント、デリケートゾーンのケアやセルフプレジャーの方法などについて、丁寧に分かりやすく説明してくださりました。

森田先生は、ご自身で執筆された書籍や主宰されているフィトテラピーの学校「ルボア フィトテラピースクール」の講義などでも女性のからだの仕組みやフィトテラピーについて詳しく解説されています。興味がある方はぜひそうした書籍や講座も活用しながら、自分の悩みの解消方法を探してみてください。

撮影・編集/小川利奈子 文/三橋七緒
2021.3.29 作成

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