今日の朝、前を歩いていたおじさんが改札の前で一瞬立ち止まって、
ちょっと何かを考えたような間があってから、
Suicaを改札にタッチしたら、残高不足のアラートが鳴って、
「やっぱり残高足りなかったか〜」みたいな表情をした。

なんだかよく分からないけど、私はその改札に引っかかるおじさんの一連の動作をじっと見てしまった。
その時に心の中で何かを感じたんだけど、それがなんなのか説明できなくて、ずっと１日考えていた。

うまく説明できないけど、美しさみたいなものを感じたんだと思う。
なんかものすごく洗練された演技を見てるみたいだったのだ。
改札のちょっと立ち止まる間とか、Suicaをゆっくりタッチする感じとか、その後の表情とかが本当に自然だった。

そりゃおじさんは別に演技してないんだから自然で当たり前だろうと思うかもしれないけど、
多分他の人だったら、もっとぎこちない。

カフェでただコーヒーを飲んでるだけでかっこいい人っている。
ベンチで本を読んでいる人を見ても、この人なんか素敵だなぁと思うこともある。
ちょっとニュアンスは違うけど、そういう人を見た感覚に近いかもしれない。

あのおじさん、もしSuicaの残高が足りてたらどんな表情をしたんだろう。。

今日も読んでいただいてありがとうございます。

「あなたの前では自然でいられる」という言葉の奥には、理想の自分でいられるという意味があるのかもしれない。