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航空イノベーションアカデミー【第2回】

こんばんは。

今日の投稿は、先週から参加している航空イノベーションアカデミーの第2回に参加してきたレポート!

ちなみに初回の記事はこちら↓

今週のテーマは”航空脱炭素化に向けた取り組み”

最近は、脱炭素とかカーボンニュートラルといった言葉をよく聞くようになり、そうした言葉をキーワードに事業やプロジェクトを展開している企業も多くなってきた印象。航空業界も例外ではなく、産業の中のさまざまな立場から脱炭素化に向けた取り組みが行われているという。講師陣は国交省航空局の方々。
(無人航空機安全課の方だと、ドローンの話に直結なんですが、今回は航空機安全課などまた違った部署からの方でした!)

まず最初のテーマは、SAFについて。
SAFとはジェット燃料に変わる燃料のことで、植物由来であるため二酸化炭素を排出したとしても、それはもともと植物が光合成の過程で吸収した二酸化炭素であるから、排出量増加にはつながらない、という考えのもと生まれた物だという。
この話は初めて聞いたが、その仕組みや基準、目標値の設定とその背景、問題点、改善のためのアプローチなど非常に詳細まで話が及んだ。

続いてのテーマは航空管制から見る”脱炭素”。
航空管制と脱炭素って一見すると全く関係なさそう。だったが色々と話を聞いてみるとなかなか奥が深いことがわかった。要するに、スムーズな管制を行うことによって、滑走路上で待機したり、空港上空で旋回したり、突発的な事象に対応するために上昇下降したり、という無駄がなくなり、燃料消費も抑えられるのだ。そうした管制を行うため、フライトプランをデジタルで作成し関係者で共有できる仕組みがあったり、それらをもとにした次世代航空交通システムの構想があったり、という内容だった。中学生くらいの頃だったか、航空管制官のドラマをみて憧れ、セリフを覚えたりした時期があったので、理解できる専門用語もあって個人的にはこの話が一番面白かった。航空管制というところから、ドローンなど低高度空域を利用するモビリティの管制システムについても話が及んだ。

ドローンの社会実装を見据えた低高度空域の管制システム・運航管理システムについては、次世代航空交通システムの構想があったが、個人的には「ちょっと違うかな」と思うところもあった。ドローンについてもある空域を飛行する場合は管制官と通信をする必要がある、という話が出ていたのだが、今後のドローンの運用ケースを考えると、想定されている実運用者はプロのパイロットに限らない。自律飛行・遠隔運用ができるからこそ、訓練を受けていない人でもラストワンマイル輸送の一端を担えることが強みなのだ。そうだとしたら管制官との交信は現実的ではないのかもしれない・・・。

3つ目のテーマは新技術の導入について。
航空機の電動化、水素化、軽量化と、そうした新技術導入に伴って必要となる国際標準化、安全基準の策定についての話。国際標準化についてや耐空審査性要領という安全基準についての話も、ドローンが関係するところがあり、インターン活動の中で学び考えた内容もあった。今回の話を聞いて、世界中で航空に関するさまざまな組織がある中で、ICAO(国際民間航空機関)をトップとして、その元でFAA(アメリカ連邦航空局)やEASA(欧州航空安全機関)があり、日本としてはそこで策定された基準を参考にしていることがわかった。日本の立場としては、安全基準と国際標準化の面で世界をリードして脱炭素に向けた新技術導入を進めていきたいという思いがあり、それに向けて試験設備や実験機の整備、人材育成が課題となっていることなどがわかってきた。


総じて、今回も業界の専門の話が出てきて、知らないことも多かったが、ドローンに興味を持ったことで、”航空産業”というより大きい視点で勉強できているのは非常に楽しいし、大学の授業で新しいことを吸収しているような感覚にも近い。

今回は、自己紹介の時間があって、なぜかリスト順で2番目になっていていきなりだったので緊張したが、参加者や主催者の方々と名刺交換したり、お話しさせていただくこともできた。学生だから、というようには見られなくて、インターンの活動であったりそれぞれの航空への携わり方、という入り口からいろいろな話をしてくださった。相手の方の分野に合わせて、自分が持っている引き出しの中からなんとなく近そうな話をもってきて話を広げる、というのは就活で得たスキルかもしれない。数日前に生協で作成した名刺が大いに役に立った。

来週はグループディスカッションもあるとのことで、臆せず積極的に参加して色々吸収できるように引き続き頑張っていきたい。


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