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ついに、卒論完成。

2月1日23:11
ついに、大学の課題登録システムに卒論を提出した。
卒論のテーマは「熱赤外線カメラを搭載した無人航空機による山岳遭難者の捜索手法の提案」である。


本研究では、近年災害発生時に活用が進んでいる無人航空機について、そのユースケースの一つとして山岳遭難者の捜索での活用に注目し、有効な捜索手法についてまとめた。
まず、これまで無人航空機が実際の捜索活動支援において利用されたケースについて、捜索に携わった関係者へのインタビューを行い、その際の状況と運用上の課題を抽出した。また山岳遭難者の捜索を含め、災害発生時の無人航空機の活用を想定した過去の研究についても調査をした上で、熱赤外線カメラを利用した夜間の捜索に焦点を置き、実際に飛行実験や実環境に近い状態での運用を行った。飛行時に取得したデータや撮影した画像を用いて遭難者の見え方等を検証し、無人航空機での捜索活動支援について有効と考えられる運用方法を提示した。

卒論の論文要旨より引用

このテーマにしていこうと決めたのが、去年の5月くらい。そこから先行研究の調査を始め、キャンパスでドローンを飛ばし、関係者にインタビューをさせていただき、夏休みから10月にかけては北海道での競技会に参加するため実践に近い運用のための準備・結果分析を行った。そうして積み上げてきたものをもとに、11月ごろから本格的に卒論執筆に取り掛かった。
12月からは毎週の進捗状況を教授に提出し、フィードバックをもらっては加筆・修正する日々が続いた。デスクトップの”卒論進捗”フォルダには、最終版にこぎつけるまで9つのバージョンが格納されていた。

担当教授は、常日頃から「自分が本当にこれをやりたい、これを深掘りしたいと思うものをテーマに選びなさい、そうでないと卒論執筆まで続かないよ」とおっしゃっていて、それ故に所属する研究室が扱っているテーマはかなり幅が広い。自分もドローンというキーワードで研究したい!ということは決まっていたのだが、そこから先どうテーマを絞っていくかは悩ましいところだった。そんななか、研究室のドローン班メンバーで「ロボットによる山岳遭難者捜索救助の競技会」に参加することもあって、アドバイスをいただいてこのテーマに決まった。

卒論執筆の過程では、論文の流れから細かい表現についてまで、たくさんのご指摘とアドバイスをいただいた。ひとくちにドローンといっても、「ドローン」と書いてしまうと学術用語っぽくない響きになるし、UAVと書くか無人航空機と書くかでは印象が変わってくる。今回のテーマは研究開発系よりも事例調査と課題抽出、運用方法の提案がメインの軸だったので、よりそうしたニュアンスを出せる「無人航空機」に表現を統一した。

また、教授はタイトルにこだわったほうがいい、ともおっしゃった。
学部生の論文は、内容こそ多くの人に細部まで読まれるものではないかもしれないが、自分の学問の集大成の一つとしてタイトルはこの先多くの人に見られる可能性があるから大事にしなさい、ということだった。

大変ありがたいことに、インターン先でもプロジェクトチームの上司の方が卒論に興味を持ってくださり、進捗状況を送ると読んでそれに対してのフィードバック、ディスカッションをしてくださったりもした。

卒論執筆の過程で、実験の素材が足りないとわかれば、研究室からドローンを持ち出して寒い中夜間のキャンパスを飛行させたりもした。

そうしてこのタイトルに落ち着き、内容も固まり、約2万5千文字書いて最終稿ができあがったのだが、やはりタイトルは大事だった。というのも、先日の同窓会で会った中学時代の友人も「卒論、タイトルだけinstaストーリーでみたよ、なんか難しそうだけど面白いテーマだよね」と覚えていてくれたし、SFCの同期の友人からも「タイトル見て思ったけど、あれは本当に有用なテーマだと思った!」とリアクションをくれた。

教授はもちろんですが、インタビューに快く協力してくれた関係者の皆さん、最後までメンターとして卒論や研究内容の相談に応じてくださった先輩、寒い中遭難者役としてキャンパスの森の中に隠れて、ドローンで視認できたことが確認できるまでペンライトを振って立っていてくれた研究室の後輩、本当にありがとうございました!


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