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【ひとりドラフト】戦力編成・指名方針の考察【東京ヤクルト編】

どうもどうも。近頃は遠征が続いて執筆が止まっていました。申し訳ありません。夏になったら外で野球を見ないとですよね。おかげでたくさん面白い試合を見て、いい思い出もできました。
夏の遠征で溜まりに溜まった観戦レポートや8月のMVMも書きたいところですが、その前に進めておきたい記事がありまして。この連載に余裕があれば合間で書いていきます(フラグ)。

ひとりドラフトとは

ひとりドラフトとは、文字通りひとりでドラフト会議を行うことです。12球団分の戦力や編成を分析し、補強ポイントに合う選手をひとりで選びます。楽しいのですが、扱う情報量がとんでもないので毎回ひいひい言いながら指名し、「どうしてこうなったんだ…」と自分のセンスの無い指名を悔やんでいます。そして志望届が締め切られた後、ドラフトの直前に指名予想をして当たった外れたで勝手に盛り上がっています。
これを行うにあたっての戦力分析などを、折角なのでnoteの記事にしてしまおうというのが今回の企画です。今年は2位指名がセ・リーグ6位からなので、現時点でセ6位のヤクルトから始めていきます。
ちなみに、このタイトルロゴは今回の記事に合わせて作りました。近頃はいろんなタイトルロゴジェネレーターがあって便利ですね。

現有戦力の分析

先発投手
先発防御率が5点台という崩壊っぷり。分かっちゃいましたが酷いですね(石直球)。規定投球回到達は1人のみ。リーグで9人、両リーグ合わせても13人(9月7日終了時点、今季成績については以下同じ)だけなのでいないよりはマシですが、決して褒められた数字ではありません。
エースの小川泰弘は3年ぶりの規定到達をほぼ確実にしていますが、4勝11敗と大きく負け越し。石川雅規は平均で5回ちょっとしか投げられていませんが、チームトップの7勝をあげ、WHIP1.1は自身8年ぶりという好調でした。ベテランが元気なのは結構ですが、39歳の石川がイニング2位というのはいかがなものかと。他の若手に奮起してほしいところです。過去2年で334イニングを投げたブキャナンは今季は絶不調。原樹理や移籍の高梨裕稔もパッとせず。唯一の明るい材料は高橋奎二が経験を積めたことでしょう(なお内容)。原樹理好きな筆者には高橋が我慢できて原が我慢できない理由が分かりません。彼らに共通して言えるのが被本塁打の多さ。本拠地がアレなので致し方ない部分はありますが、それを克服しないことには優勝はありません。
2軍のイニング上位は館山昌平清水昇山中浩史田川賢吾(以上80イニング超)、寺原隼人となっています。ベテランが元気なのは結構ですが(以下略)。いや、2軍でそれはいかんでしょ。育成の場たる2軍でベテランがこれだけのイニングを食っている状態は健常とは言えません。そしてこれを書いているまさにその時、館山の引退が報じられました。いなくなったらそれはそれでイニング埋めに困るのです。

中継ぎ投手
先発が弱くてイニングを食えないとリリーフにしわ寄せがきます。そうでなくともこのチームはリリーフを雑に使っています。ここ最近のヤクルトは、リリーフがこの酷使に耐えられた年は上位に進出し壊れた年は下位に沈むというのを繰り返しています(このことについては以前の記事でも少し触れています)。今年は後者パターン。
60登板超えが梅野雄吾ハフマクガフの3人で、それぞれ防御率は3.77、4.03、2.92。奮闘してはいますがそれほど数字が良いわけでもなく、来年何人が残っているかもわかりません。特に梅野なんて若いうちからすり潰すのではなく、大事に使ってほしい才能の持ち主です。去年良かった石山泰稚は怪我等で登板が減り、敗戦処理で活躍した風張蓮中尾輝は打ち込まれてしまいました。
2軍では久保拓眞坂本光士郎蔵本治孝と若手が多く登板しており、先発よりは多少期待はできるでしょうか(成績が良いとは言っていない)。

捕手
今年は中村悠平の打撃が好調。ここ5年ほどは400打席前後に立っていて正捕手と言えますが、基本的に打率は高くなく、OPS.700を超えるのは5年ぶり、規定到達では今年が初めてです。年齢も来年で30歳になり、ベテランの域に片足を突っ込んでいます。控えの西田明央松本直樹も打てず、控えとしても弱い印象。その他は去年WARマイナスの井野卓、ほぼ捕手ではない大村孟、成長しているとはいえ打撃が課題の古賀優大と崖っぷちの山川晃司。頭数はいるものの、お世辞にも層が厚いとは言えません。

内野手
村上宗隆がファーストに定着。10代での最多本塁打、打点などの記録を塗り替えました。三振が多いのはご愛敬。浪漫あふれる素晴らしいスラッガーです。開幕してしばらくはサードでしたが、守備負担を考えてもファーストでいいでしょう。サードは太田賢吾がスタメン出場最多でしたが、筆者は廣岡大志を推しています。サード廣岡過激派です。このあたりの若い選手が定着してくれるなら急いで補強することはないでしょう。どうしても来季のサードが不安なら、バレンティンのおかげで空く枠を使って外国人選手を連れてきてもいいかもしれません。坂口智隆が帰って来ると一塁坂口・三塁村上でしょうか。
二塁は山田哲人で問題ありません。ただ、将来的な移籍に備えて後釜を考えたいところ。ショートには西浦直亨を推しますが、来年29歳で決め手にも欠けます。1軍には太田、奥村展征、2軍には守備と顔が良い吉田大成宮本丈らがいます。頭数は少なくありませんが、山田の後釜にするには小粒感が否めませんし、西浦を押しのけるほどのものもありません。

外野手
レギュラーのバレンティン青木宣親雄平は全員35歳以上で高齢化が顕著。文句のつけようがない結果を残しているものの、いつ故障や衰えで消えるか分かりません。若手(当社比)では山崎晃太朗が守備固めなどで場数を踏んでいる程度。2軍でOPS1.0を超える活躍を見せている塩見泰隆も1軍では結果が残せず。濱田太貴中山翔太も2軍で好成績を残しており将来に期待が持てますが、2人とも両翼が精一杯。来年センターが消えたらどうするのでしょうか。

補強ポイントの整理

投手陣は全体的にまずいですが、まずは先発投手。ここを健全化しないとリリーフの負担も減りません。小川以外にも規定到達が期待できるスターターを最低1人は指名したいところです。また、先発投手を育成する上でのひとつの目安が高卒4年とされる中、それに相当する選手が今のヤクルトには非常に少ない状態。つまり近いうちに1軍に出荷できる先発投手が2軍におらず、補強するほかないということです。まずは来年1軍で投げる人を連れてきて、落ち着いて2軍で育成できる環境が整ってから有望な高校生を指名しましょう。
リリーフも整備したいですが、頭数だけなら今いる中堅をすり潰すことで何とか凌げるレベルでしょう。指名するなら中途半端なタイプや一芸タイプというよりも完成度の高い選手が良いかと思います。
捕手は1軍に置いてもいいレベルの選手が20代後半で固まっていて、その下の世代が弱くなっています。年齢が離れていて、また2軍で経験積ませたい捕手があまりいないこともあり、高校生でかつ差異化を図るためにも打撃型が欲しい。もしくは大学生捕手を上位で指名し、来年から中村と併用で育てていくのもアリかもしれません。
内野手は一応頭数が揃っています。ただ1軍は回せる程度である一方、ベテランの年齢の選手が多いこともあり、若い選手を補充しておきたいところ。なので即戦力とまでは言わないものの、今の小粒な人たちと異なるタイプを指名したいです。それ廣岡では?いやいや、彼は守備が… 
外野手はすぐに1軍に置ける選手を最低でも1枚指名したい。それもセンターをちゃんと守れる人で。昨年のドラフトで中山を外野手として指名した時は正気の沙汰ではないと思いました。できれば山崎を上回るレベルでお願いしたいところ。2軍には育成中の選手がいるので急がなくても。まあ最悪の場合、廣岡を外野に回せば…

補強ポイントまとめ
・ローテ格の先発投手を最低1人、出来れば複数。
・完成度の高いリリーフ
・打撃よく2軍で使いたい捕手と内野手(ショート)
・即1軍控えクラスの外野手(と捕手)
・2軍で育成したい投手も欲しいが、まずは1軍の整備

指名方針

指名方針とは言いますが、これは正田一成GMの方針です。当該球団の方針も可能な限り反映しますが、「いかんでしょ」と思う点についてはそれを無視したものを提案するかもしれません。純粋な指名「予想」とは異なるのでご承知おきください。念のため。

過去5年の指名を振り返ってみると、1位指名は補強ポイントの優先度を無視したその年一番の選手に特攻しています。ただ、育成できるような2軍環境ではないはずなんですがね。日本ハムのような打席数・イニング数の管理と、一定の年齢を超えたら2軍での出番を極端に減らすという徹底した育成方針が必要です。この話は長くなるのでここで終わりにしましょう。
上で述べた補強ポイントからすれば、どう考えても1位は森下暢仁(明治大)であるべきですが、最近の傾向で言えば高校生に入札しそうです。そうなれば奥川恭伸(星稜高)か、下手すれば佐々木朗希(大船渡高)にいきかねません。ありえない話し!! 良い選手ですが育てられるとは思えませんし、直面している課題から目を逸らしてはいけません。願望は森下、予想は佐々木です。
外れ1位は原や上茶谷のように、割と現実を見た指名するように思います(村上は清宮と同タイプで奇跡的に残っていたからでしょう)。森下の次にくる即戦力先発としては宮川哲(東芝)や河野竜生(JFE西日本)が挙げられますが、外れ1位に残っているでしょうか。もしくは、残っていたら佐藤都志也(東洋大)か郡司裕也(慶応大)なんてのもありえます。
2位以降ではまず希少価値が高い打撃型の高校生野手にいきましょう。捕手なら東妻純平(智弁和歌山)の打撃力が抜けています。藤田健斗(中京学院大中京)は4番を打つ打力と高校生トップクラスの肩を持ち合わせます。二遊間の選手であれば紅林弘太郎(駿河総合)や黒川史陽(智弁和歌山)がオススメ。紅林は廣岡と被ってしまいますが。
外野手では大学通算100安打を達成した「神宮のスター」である柳町達(慶応大)が筆頭候補。しかもサードも守れるので使い勝手も良く、補強ポイントを埋めやすい存在です。また法政大学と仲良しなので宇草孔基舩曳海を指名する可能性もあります。筆者は舩曳推し過激派なので舩曳をオススメしますが。プロ入りしたらどこの球団でもユニフォーム買います。
即戦力の投手は需要の割に意外と中下位でも指名できるもの。先発なら岡野祐一郎(東芝)や飯田晴海(日本製鉄鹿島)がまとまりがあって使いやすそうなタイプ。また、大のヤクルトファンである「ボンバー」こと高橋佑樹(慶応大)なんかもどうでしょう。リリーフであれば宮田康喜(日本製鉄広畑)が筆者のイチオシ。森原(楽天)の後輩にあたり、まさに森原のような投手です。好きな選手が嫌いな運用のチームに入ってほしくはありませんが、一番出番がありそうなのもまたこのチームなので複雑な気持ちです。左腕であれば、伯和ビクトリーズからの指名実績があり、かつ何故か中国地方のチームからの指名が多いことを踏まえて平岡航園田龍矢もあり得るかもしれません。

いかがでしょうか。
書き始めると全選手の成績に言及したりもっと多くのドラフト候補を紹介したりしたくなりますが、これぐらいで終わらせないと読み物としてのテンポ感が悪くなる長さなので、今回はこれぐらいにしておきます。詳しくもないチームについてあれやこれや言ったので、ファンの方からすれば「なーにいってだ」という内容もあったかもしれませんが、ご容赦ください。
こんなかんじで残り11球団やっていきます。目指せ、ドラフト会議までの完結。

それでは次回の投稿でお会いしましょう!

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