見出し画像

コミュニケーションに最も大切なのは共感力!?: 3.コミュニケーションができる人(2)

効果的なコミュニケーションにおいて、話す力よりも聞く力言葉の力よりも言葉を使わずに表現する力の方が重要なことは前回の投稿で述べた。

今日は特に聞く力の要素について調べたことを書き連ねていきたい。

聞く力において大切な要素は大雑把に3つあるように思う。
参考文献1, 参考文献2

1. 聞く姿勢
2. 感情を読み取る力
3. 理解能力

まず、聞く姿勢というのは相手の話を聞く態度のことである。これはアイコンタクトや頷きなどのことを指す。Non-verbal expression(言葉を用いない表現)が印象の85%を締めるというデータから、聞く態度がどれほど大切かということは良くわかる。上手に聞くということは相手の話を引き出し、話し上手にさせる技術なのだ。

二つ目に、相手の話と表情からその人の現在、又は過去の感情を読み取る共感力である。これが最も大切なように思う。共感によって人は相手の感じた感情や経験を予測することができる。

この共感について少し詳しく書こう。一口に共感力と言っても、人間には二種類の共感力がある。一つは、「感情的共感力」、これは人から人への単純な感情の伝染をいう。目の前で泣いている人がいると悲しくなったり、人のあくびがうつったりするのがそれだ。これは先天的に備わっているもので遺伝情報に大きな影響を受け、トレーニングによって変わるものではない。そしてもう一つが「認知的共感力」だ。これは他者の話からその人物の経験したシチュエーションを自分が過去に経験した最も類似したシチュエーションに置き換え、その感情を思い出すことによって、共感を可能にする。この認知的共感力が教育の中で鍛えることができ、最もコミュニケーション中で大切とされるものである。

そして、最後に必要なのが相手の話を理解し、その話の真意を読み解く力である。会話において、会話の内容とそれが指し示す内容が異なる場合は日常において良くあることだ。例えば、子供が「お母さん、寒いよ」と言ったときにお母さんに求める行為は自分の着る上着を求める行為なのかもしれない。日常のコミュニケーションにおいては、話の内容だけでなく、そのシチュエーション、コンテクストについて複合的に把握する力が求められる。

この三つの力を駆使して人は円滑なコミュニケーションを実現しているようである。それでは、このそれぞれの力をどのようなトレーニングによって伸ばしてゆくことが効率的か?改めて一つ一つみていこう。