4/3より文科省が課題解決型学習を推進するべく全国の51の高校を指定

高校での学びを地域の課題解決に役立て、体験と実践を伴った探究的な学びを実現するため、市町村や高等教育機関、産業界と高校が連携して、カリキュラムを開発することを目的としたプロジェクトを全国の高校51校から始めることを、文科省が4月3日付で発表した。

指定校は▽地域魅力化型グローカル型プロフェッショナル型―の三つのうちのいずれかに指定され課題に取り組む(以下、文科省HPより引用)。

1 地域魅力化型
 地域ならではの新しい価値の創造に向け、地域をよく知り、コミュニティを支える人材を育成するため、地域課題の解決に向けた探究的な学びを、各教科・科目や総合的な学習(探究)の時間等の中で実施したり、それらを相互に関連させ、教科等横断的な学習を実現したりすることにより、カリキュラムの中に体系的・系統的に位置付けるなどのカリキュラム開発等を実施する。
2 グローカル型
 グローバルな視点をもってコミュニティを支える地域のリーダーを育成するため、各地域の特性に応じたグローバルな社会課題研究としてテーマ(SDGs、地域、産業、観光、文化、伝統、医療介護等)を設定し、解決に向けた探究的な学び、地元市町村・企業等との連携によるインターンシップや海外研修等を、カリキュラムの中に体系的・系統的に位置付けるなどのカリキュラム開発等を実施する。
3 プロフェッショナル型
 専門的な知識・技術を身に付け地域を支える専門的職業人を育成するため、地域の産業界等と連携・協働しながら地域課題の解決等に向けた探究的な学びを専門教科・科目を含めた各教科・科目等の中に位置付け、体系的・系統的に学習するためのカリキュラム開発等を実施する。
※プロフェッショナル型については、職業教育を主とする専門学科又は総合学科における取組を対象とする。

これはまさに二十一世紀型学習の模範的な素晴らしい取り組みです。しかし、文科省の政策はいつも概念だけ、小手先だけで終わってしまうのはよくあることで、なかなか大きな期待をすることが安くない。

文科省はいかにして各県に、先生が生徒の課題解決型学習をコーディネートするためのノウハウを伝えるのだろうか?文科省のHPに以下のような取り組み方のモデルが載っていた。(悪い意味で非常に文科省らしいPPである)

上図の解釈は特に意味がないように思う。なぜならこの図を見るだけで先生が理解し、課題解決型学習を上手にすすめることができるとは思わないからだ。

文科省のこの取り組みを成功させるために必要なものは何か?
それは、プロの課題解決型学習のコンサルタントを各県で採用することだ。海外から招集することが最も理想的であるだろう。明治政府の軍隊がドイツから兵法を学んだように、日本は自分たちの実力を過信しすぎず、海外からプロフェッショナルを呼ぶべきであろう。