乱文

うるさかった外壁工事が終わって
見違えるくらい白くなったアパート

抜け出したはずのマイホームタウンは
知らない建物も増えて
呼吸しているみたいだ
あそこの路地は骨 オレはひとつぶの血
今お前の中にいる

携帯灰皿が重くなってきて
足で土掘って埋めた
なにかとてつもなく不気味な予感がしたい
土葬された吸殻 恨んでくれないか

四面楚歌 粗野に次ぐ粗野
ジレンマの示唆 愚問に次ぐ愚問
見つけてきた居場所は
解像度が高くなるたび敵の様相を見せる

酒飲んで洗い流して
無理した街を土足で荒らして
数字で見るより盤面の方が多く見えた余裕
深夜3時がデッドライン
そこからは知らん ここまでは今日

オレは具合が悪い

白光りするSNSの画面
芸人乱行パーティの文春砲
嫌がる女の口で射精なんか出来るのか
被害者ヅラはいつもファンデーションの匂いがする

蕎麦を啜るきみの横で煙を食べる
空っぽな心に小さい不安はうるさい反響を立て
落ちていく 壁にバウンドしながら

死にたい と思う
そんな言葉ありふれてる
知ってる わかってる
簡素な絶望
まあでもこんな気持ち書くんなら
陳腐な表現がお似合いか

結局何も言えずに今日は更け
自己満足の世界がまだ遠いことを悟る
前髪が切りたい あの子みたいに可愛く

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