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詩/かく、さだまる。

暗い読書灯の中 まどろんで
ゆらゆら影が 文字を落していく

及第点のコミュニケーション
溜息も落ちる下卑た話
穿った眼光はお前たちを排斥
Ready go で定まる標的

不確定な未来と
不明瞭な自信でかためた
真っ赤な嘘の自己肯定
そんな中生まれたフレーズ 虚栄心の活路
思い込んだ僕は肩まで浸かる
この時間に 湿る ぬめる 
決別がしたい 決別がしたい

聞きたいのはもっと穏やかで
すなおでまっすぐな言葉

この世界はあたたかいって
言っていた君のことを想う

あのとき涙をたっぷり流し
もう朝焼けはかがやかにぎらぎらとして
街も人も家もなんにも見えないで
ただ交差する光の中に
しなやかな やさしいものを見たんだ

透明な軌道
ぶち抜いてく精神論
その手のひらで守ったもの
愛したもの 無くしたもの
救われるには遅すぎるかな
対話がしたい 対話がしたい

暗い読書灯の中 まどろんで
ゆらゆら影が 文字を落していく

僕の存在が重い時間
空のノートもそろそろ埋まる
救われるのに早いも遅いもないが
鈍いか鋭いかはあるだろう
また抱きしめてくれ まっすぐに生きたい

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