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「プログレッシブな愛」のMV公開から5周年でした


プログレッシブな愛のMVをひさびさに見返した。

ちゃんと見返したのは作った時以来かもしれない

とっても異端で他に比較するものが見当たらない作品だけど、けっこう面白かった。

むずかゆくなりました。ムズキュン

切ない世界線ですが、わかる人にはわかると思う。

執着すればするほど手に入らない世界。

「あの子が口ずさむプログレッシブロックが頭の中で鳴り響いてやまない」
この一文目からすでに何かがおかしい。

SGGKを始めた時の考え方として、文脈にないワードを意識的に入れる、というのがあった。

この曲のAメロのメロディは途中までPains of Being Pure at Heartの"Heart in Your Heartbreak"の引用なのですが

絶対ペインズみたいな雰囲気にはしたくない...みたいな考えが作用したのか、こういう内容になりました。

人と一緒であることを拒むみたいな精神。

ポストパンクの心みたいなのが自分にはあって、

それは初めてやったバンド「雨上がりのバラード」まで遡るんですが、

※バンド名はもちろんガセネタから取っています

それを引きずったまま、ネオアコ・インディロックをやろうとしてたんだなと今では思います。

Beach FossilesとかCaptured Tracksのバンドが好きで、クリーンなツインギターが基調になっているのに、途中からホーンが出てくるところ。

これもけっこう文脈を無視したアレンジだなと今では思います。

このホーンは芦田勇人くん(※)の家へ行って録音しました。

芦田くんは前述した雨上がりのバラードを一緒にやっていたので、

どこかで参加してもらいたいな~という思いがあったのかもしれないです。

※今はyumboや菅原慎一バンド、Jonathan Conditionerのメンバーとして活動しています


歌詞は自分の実体験を元に書いてますが、

豊田道倫さんとかフォークミュージックにおけるリアリズムのようなものが好きで、それを取り入れたかったのだと思います。

アレアとヘンリーカウですが、特にアレアはプログレの中で好きなバンドでした。

ただ、自分の実体験でいうと、

昔好きだった人はslintとかbastroとかポストハードコアが好きだったな...とか思い出しました。

でも、語感やニュアンス込みでプログレが正解だなと思います。


プログレ男を演じてくれた甲賀商会氏は本当にプログレ好きで、一緒にピンクフロイドのコピバンやったこともあったりします。

福永マリカさんはこういう作品だからこそ、キラキラしたキャラを演じてくれてる気がします。

撮影中はプカプカを口ずさんでいたり、プログレ聴いてベストコーストっぽいですね とか

やり取りした気がする

MVをひさびさに見た翌日にメルカリで買ったベストコーストのTシャツが届いたのでぞわっとしました


撮影はとにかく楽しかった。

編集は超大変だった、、

ただ、今あらためて見ると自分の好きな8ミリの感じ、

絵心やディティールの細かさ(モテやしないの部分でタバコを吸ったり)

女の子のシーンのキラキラした感じと

男の子の方のどよーんとした感じ

どちらもよく描けてるんじゃないかな~と思った

お気に入りの作品です。


そしてこの作品ですが、作詞作曲、監督撮影編集脚本は全て童貞がやっていて、

銀杏BOYZみたいにそうだった人が振り返ってやっている作品とは違う、というのも押したいなと思います。

全ての童貞の方に勇気を与えるために... (童貞だからこそ作れた感もある)

※でも作品自体にはあまり主張や情念がないのも良いなと思ったりします


最近ECD(たまたま自分と誕生日が同じだった)の本を読んでいて

執着があればあるほど手に入らないということを言っていて、

※ECDは37歳まで童貞だった

そうだなと。

このMVをリリースした後、仕事とか全部やめて無職だった時に

自分もやっと彼女ができたな なんて思い出しました。

そんなものばっかりなのかもしれないですね。

気持ちよく生きたいです。

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