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はじめてのRubyKaigi2023

コインチェック株式会社で採用広報をしている都丸(@shoheitomaru)です。RubyKaigi2023の準備〜当日運営のリードを担当しました。

今回は、Rubykaigiの熱が冷めないうちに「準備したこと、ブース運営の振り返り」を記録として残しました。

今後RubyKaigiの協賛を考えている企業の採用広報・技術広報の方の参考になれればと思います。


協賛申し込み〜本番までのスケジュール

  • 12月上旬:Rubyプランでお申込み

  • 1月下旬:抽選の結果発表、無事に協賛確定!

  • 3月上旬:エンジニアからRubyKaigi参加希望者を募る

  • 3月下旬:参加者が確定。Rubykaigi専用のSlackチャンネルが爆誕

  • 4月上旬:ブース設計、ノベルティの準備開始

  • 4月下旬:広告物、ノベルティ、備品の発注

  • 5月上旬:キックオフ、備品発送準備

  • 5月10日:ブース設営 in松本

  • 5月11日,12日,13日:Rubykaigi2023本番


12月上旬:Rubyプランでお申込み

【超重要】Rubykaigiのような技術コミュニティは協賛の告知等をTwitterで発信しています。フォローと通知をONにしておくことをおすすめします。

2022年9月10日にRubyKaigi2023の開催日がツイートされました。


場所は長野県松本市。(私は上高地が好きです)

出典元:スポンサーシップ募集要項

12月8日にスポンサー募集を告知。

事務局からも協賛募集開始のメールが届きました。

早速、決済権限を持っているCTOへRubyプランへの協賛許可を取得。抽選に当たることを祈りながら応募しました。

参考までに、今回の協賛プランごとの金額が下記です。

  • Ruby

    • 200万円

  • Platinum

    • 100万円

  • Gold

    • 50万円

  • Silver

    • 25万円


1月下旬:抽選の結果発表、無事に協賛確定!

スポンサ申し込み確定のメールが届きました。

Ruby および Platinum スポンサー企業様各位

〜割愛〜
募集要項にて予めご案内している通り、Ruby/Platinum プランについては多数のお申し込みを頂いている背景から抽選制とさせていただいております。その抽選結果についてご連絡させていただきました。

今回、Ruby プランに定数を超える多数のお申し込みをいただきましたため、抽選を実施いたしました。

本メールを受け取られている企業様については、RubyKaigi 2023 のスポンサーシップをご希望通りお願いさせていただくこととなりました。 本メールをもって スポンサー申込については確定 となりますが、もし辞退される場合 2/3 中までにご連絡ください。
〜割愛〜

2月にブースの出展を確定。出展するのに費用が追加で50万かかりました。


3月上旬:エンジニアからRubyKaigi参加希望者を募る

Rubyプランは、スポンサー特典の招待枠を8人分いただけました。そこで、社内エンジニアから参加希望者をSlackで呼びかけました。

Slackでの呼び方

ただ、Slackだけでの呼びかけではなく、開発組織の各グループで実施しているデイリーの朝会や定例MTGに参加して、自らの声で呼びかけたほうが伝わりやすかっただろうと反省しました。直接話せた方が、「興味はあるが挙手しづらい人」が抱え込む不安要素を払拭できたのではないかと思ってます。


3月下旬:参加者が確定。Rubykaigi専用のSlackチャンネルが爆誕

参加するエンジニアが決まりました。

すぐに一部のエンジニアから「ブースの準備などはRubyKaigi専用のチャンネルを作ってわいわい話しながら進めたい」との要望をいただき、すぐにチャンネルを作成しました。

RubyKaigiチャンネルを立ち上げた時


4月上旬:ブース設計、出張手配、ノベルティの準備開始

4月に入ってようやくブースの準備を本格的にスタートさせました。

ただ今回は、

  • コインチェックは技術系カンファレンスへのブース出展は初めて

  • PMを務める私もブース運営の準備は始めて

だったこともあり、想定以上にやるべきことが多かったです。

宿泊地、交通機関の手配

コインチェックの場合は、宿泊費用と交通機関費用は出張費用扱いになります。

参加者8名の宿泊予約を広報グループで行い、交通機関の予約は各自を行いました。

ノベルティの準備流れ

  1. 他社のRubykaigiイベントレポートを読み漁りノベルティをリストアップ。

  2. 社内のカンファレンス参加経験のあるエンジニアさんに印象深かった他社のノベルティをヒアリング。

    1. コーヒーの配布やPCクリーナーなど社内エンジニアからのウケが良かったものを教えてくれました。

    2. マイニングしりとりも社内エンジニアからの提案です。

  3. デザイナーと広告物の相談。

    1. チラシのサイズや型、制作手順、デザインを決めました。

カンファレンス参加経験のあるエンジニアやブース準備経験のあるデザイナーを巻き込めむ必要があったため土下座をしアドバイスをいただく時間をもらいました。特にデザイナーさんには広告物のデザイン制作以外にもブースのレイアウトや簡単なパネルまで至れり尽くせりでご協力いただきました。

完成したA4チラシは、エンジニアに刺さりそうなメッセージを社内エンジニア・エンジニア採用担当に相談しながら決めていきました。

完成したチラシ(表)
完成したチラシ(裏)


4月下旬:広告物、ノベルティ、備品の発注

ノベルティや印刷物、その他ブース出展に必要な備品を発注し、大きな荷物はRubyKaigi会場へ直接配送してもらいました。

危うかった経験として、RubyKaigi前にゴールデンウィークがあったことを失念していたこともあり、発注タイミングがギリギリになってしまいました。1日遅かったら間に合わなかったかもしれません。


5月上旬:キックオフ、備品発送準備

参加者8名を集めてキックオフを開催しました。全員がRubykaigiに参加する目的を理解していただき、当日の動きやブーススタッフ体制を説明する会です。

RubyKaigiに参加する目的は、「エンジニアの福利厚生と研修」と「エンジニア採用広報としてのコミュニティ内での認知拡大と名刺交換」の2つに設定しました。

ロジ部分の準備は初めての経験です。ブース設営に必要な備品の発注・納品状態の漏れを無くすための管理表をスプレッドシートで作成しました。

備品発注管理表の一部

広報グループの大先輩のお力を拝借しながら、無事漏れなく準備ができました。


5月10日:ブース設営 in松本

特急あずさに乗車して松本へ到着。Twitterで下記のような写真をちょくちょく見かけていましたが、松本駅内のRubykaigiの旗を見つけました。

Rubykaigiがお出迎え

15時過ぎに、まつもと市民芸術館へ到着。

設営前のブース

コインチェックブースは最も広いスペースを確保できました。

私1人で設営を始めるが、段ボールを開けるために必要なハサミ、B1ポスターのフレームを開くためのプラスドライバー、ゴミ袋、名刺入れ、小道具入れが必要と判断し近くの100円ショップへ行ったりと想定外のアクシデントが発生。

結局、前日までのブース設営完成度は60%ほどでした。

完成度60%


5月11日,12日,13日:Rubykaigi2023本番


本番がやってまいりました。1日目は午前中にブース設営を完了させ、12時よりブース営業がスタート。ぞくぞくと人が訪れてきました。

まつもと市民芸術館へ押し寄せる
ブース広間へ続く階段

コインチェックのブースは採用広報+CTO室メンバーの4名はブースメイン、エンジニアは交代制で1人ブース待機の当番制で運営しました。

ブース出典内容はこちら

  1. マイニングしりとり

    1. ブロックチェーンに新しいブロックを連結するまでを疑似体験するゲームです。

      1. 社内のブロックチェーンエンジニアから提案いただき改良を重ねてマージ。

  2. アイスコーヒーの配布 24L

    1. 会場から近く配送付きでコーヒーを提供している「HOP FROG CAFE」さんのクラフトコーヒーを手配。

  3. ノベルティの提供 

    1. PCクリーナー 400個

      1. マイニングしりとり参加者全員へ配布

    2. ハンカチ 200枚

      1. マイニングしりとり成功者のみに配布

  4. 広告物

    1. A4三つ折りチラシ 800枚

    2. B1 ポスター 4枚

  5. 書籍の展示

    1. 役員の天羽さん(@amokensuke)の『NFTの教科書』、大塚さん(@yusuke_56)の『最新 いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン』、igaigaさん(@igaiga555)『RubyとRails の学習ガイド 2023』を展示

マイナー(採掘者)の格好をするために準備したおもちゃツルハシとヘルメット


たまにigaigaさんが話しかけてくださりツイートもしていただきました!

RubyKaigiのnote特設ページにも当社を載せていただきました。

Coincheck noteに1日目~2日目の様子を紹介しています。

3日目最終日は16時前にブースの片付けを開始。17時過ぎには解散しました。

ブース運営に協力してくださったメンバーには感謝です。


RubyKaigiを振り返りまとめ

次回のRubykaigiブース運営へ向けた改善点です。

  • ブースの準備は最低2人から。大きな物を動かす際や、レイアウト設計を自分だけの視点ではなく第三者目線での意見を言ってくれる人は必要。

  • 次回の沖縄では、社内エンジニアの参加人数を増やす。

    • DeNAさんは新卒を送り込んでいた。メドピアは30人規模で、ほとんどがエンジニアだった。

    • RubyKaigiのあの熱いお祭り気分を皆さんにも味わっていただきたい。

  • Rubykaigiとアフターイベントを連動させる仕組み作り。

    • RubyKaigi準備段階でアフターイベントの企画と日程を完了させ、さらにブースでイベント告知をQRコードで行う等、企画〜集客の仕組みを事前に考えておく。

    • フォローアップ施策も考える、他社を真似する。pixivさんの事例

  • ブースとTwitterとの連動が弱かったので、うまく組み合わせられる催し物を考える。

  • コインチェックTシャツを作る。

    • 今回のはボランティア専用だった。

  • ノベルティ制作準備は本番の2ヶ月間前には動き始める。

    • 今回は1ヶ月前から本格的に動いたため、終盤かなり焦ってしまった。発注も一部ミスがあり、A4チラシの厚さが薄くなってしまった。

また、RubyKaigi終了後、初めてのブース出展を終えた当社参加者が集まり、振り返りのオープンオフィスを実施しました。

さいごに

私は勘違いしてました。RubyKaigiは単なるRubyエンジニアのための勉強会ではなく、Rubyコミュニティ、Rubyエンジニアによる「お祭り」でした。あの熱量は衝撃を受けました。Rubykaigiに参加して、Rubyをつくった人に会える、それが醍醐味であることも。もっとあの熱量を社内エンジニアさんにも体験してもらいたいです。そして、Rubyを使っているコインチェックは、もっとRubyKaigiへ貢献しなければいけないと。

『DevRelエンジニアフレンドリーになるための3C』に書いてあった言葉はとても説得力があります。

テクノロジーが時代の中心になった今、エコシステムの構築に求められるのはテクノロジーパートナーは企業だけではなく、外部のユーザーや開発者をお互いがWin-Winになる形で巻き込む必要があります。彼らと共創する仕組みが構築できれば、プロセスは効率化されより早くイノベーションを実現することができるのです。

参照元:『DevRelエンジニアフレンドリーになるための3C』

コインチェックはバックエンドの大部分がRubyで作られてます。Ruby、Rubyエンジニア、Rubyコミュニティに支えられながら、ユーザー数180万の規模までサービスを成長させてきました。

これからは、コインチェックがRubyコミュニティへ恩返しをしていく番です。


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