3rd Album「夜明けのクリザリデ」解説

お久しぶりです。

先日M3会場にて初めて自分のアルバムをCD媒体で頒布し、その後通販も開始しました。
低予算ゆえの紙ジャケット仕様が意外に好評だったことや、M3前日にパッケージを自分で急いで組み立てていたことなど色々話題はありますが、本記事では収録曲の解説をメインに書いていきたいと思います。

1. 蛹は詠う

1曲目はインストです。
ノベルゲームのトップ画面でよく主題歌のソロピアノアレンジが流れる演出を意識し、表題曲「夜明けのクリザリデ」に同様のアレンジを加えたものを収録しました。

テクニック的な話では、全体に(といってもピアノ1本の1トラックですが)テープシミュレーターを噛ませて幻想的な雰囲気を演出しています。
ちょっとチリチリした感じとか飽和感でそれっぽく聞こえるかな?と考えてのことでしたが、長らく使っていなかったエフェクトをただ使いたかっただけというのもあります(笑)
インストものを作った経験があまりないのでこういう機会に少しずつでも挑戦していきたいですね。

2. Immortal

2曲目以降はボーカル入りの楽曲となります。
動画サイトに投稿しているミク版のものをGUMIへ差し替え、MIXにも少し修正を加えて聞きやすくしています。

自分のことを知らず初めて手に取ってくださった方をまず驚かせたいという気持ちを込め、今回の収録曲の中で一番歌唱に特徴のある楽曲を先頭に持ってきました。
驚いて、驚いた後はお知り合いにも勧めていただけたらなと思います。

3. Summer Tears +

3曲目は活動初期に投稿した楽曲「Summer Tears」のリメイクです。
当時はまだ作曲歴1年、今では考えられないヘンテコな状態で投稿していたこともあり、単純なリメイクに留まらず一部メロディや歌詞にまで変更を加えているのでタイトルに「+」を付けています。(ちなみに当方、『うえきの法則』のファンであります)

動画サイト投稿版のボーカルを差し替えて収録するだけの予定でしたが、作業中に誤ってギターの録音データを削除してしまったため、全て録り直しとなりました。せっかくなのでフレーズも音も変えてしまおうとKemperにレスポールを繋いで気合を入れ(元々はストラトキャスターを使用していたと思います)、ソロも一発録りのテイクを採用するなどアルバム制作終盤に思い切ったことをしてみましたが、結果的により良いものになったと感じています。

4. あの日ノスタルジア

今作で唯一、投稿版に手を加えていない楽曲です。
実家を出て独り立ちする時、荷造りを終え、20年以上過ごした自分の部屋が空っぽになったのを眺めて初めて、実家を出ることばかり考えていたはずの自分が「行きたくないな」なんて思い始めてることに気付いた時の心情をそのまま曲にしました。
2番の歌詞「見計らったように流れ出すのは 別れの歌じゃなくていいでしょ」の部分ですが、これは実家から空港まで家族に車で送ってもらう途中、普段あまり使用しないカーステレオからポルノグラフィティの「そらいろ」が流れ出した思い出深い実話を基にしています。

歌詞について書くのってなんだか野暮な気がするのでここまでにしておきます(ほとんど書いちゃったけど!)

5.終着の果て

いさら座様制作のノベルゲーム「ミルキージャーニーレイルウェイ」EDテーマのボーカロイドバージョンです。
歌詞は作品資料を基にしているので、ゲームと一緒に聞いて初めて完成する楽曲だと思っています。
興味のある方は是非ゲームの方もよろしくお願いします。

これまでノベルゲームへの楽曲提供以外は依頼を全てお断りさせていただいていましたが、ついにいただいた初めてのノベルゲーム関係のご依頼ということで張り切ってストリングスアレンジをTansaさんにお願いしました。
当初のデモからは想像できない程の輝きがストリングスセクションのみで表現されており、感動したのと同時に、自分のアレンジの浅さを再認識しました。

6.剣の下に立っている

歌詞がこれ以上ないくらいにネガティブで、厳しいとこだと規制一歩手前みたいな内容だと思いますが、それとは裏腹に楽曲はとにかく美しいものを目指しました。

アコースティックギターを購入し、この楽曲から自分で演奏するようになりましたが、生録音になれていないこともあって投稿版は少し聞きにくいものとなっています。
そのため今回アルバム収録にあたってサビ周辺のアレンジを含めMIXその他諸々を修正しました。

7.夜明けのクリザリデ

今作の表題曲。
自分の好きなものをとにかく詰め込みまくったためBメロで転調、サビで転調、間奏でも転調とムチャクチャな展開になっていますが、個人的に一番のお気に入りです。
とにかく聞いてくれ!言葉はいらん!くらいの気持ちで制作したため、この曲に関してはこれ以上説明することがありません。


おわりに

今回アルバムのジャケットを描いてくださったのはイラストレーターの宇都宮さんです。

お気付きの方も多いとは思いますが、動画サイトに投稿している「夜明けのクリザリデ」の際に使用させていただいたイラストが基になっています。

ギャルゲーで攻略したキャラがトップ画面から消えていく演出が大好きで、それを意識して今回ジャケットのイラストお願いしたのですが、「既存イラストからキャラだけ消してほしい」なんていう一歩間違えればめちゃくちゃ失礼なお願いにも快く対応してくださった宇都宮さんには本当に感謝の念に堪えません。

また、今回M3会場にて手に取ってくださった方々、後の通販で購入してくださった方々も、本当にありがとうございました。
これを糧に今後も活動続けていく所存ですので、引き続き応援いただけますと幸いです。



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