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気が狂うほど面白い漫画紹介

楽曲製作の合間の何もする気が起きない時に、「充電」と称して漫画、ゲーム、映画等を漁りまくる時期があります。
そうした中で人に勧めたいと思う作品がだいぶ溜まってきましたので、今回は完結済みの漫画の中から個人的なおすすめ作品を紹介していこうと思います。
誰でも聞いたことくらいはあるような作品からニッチなものまで色々と織り交ぜていますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
※各作品の画像をクリックで書籍購入リンクに飛びます。

1. アカメが斬る

著者:タカヒロ / 田代哲也

兵士を目指し田舎から出てきた主人公は腐敗しきった帝都を目の当たりにする。とある事件がきっかけで殺し屋集団ナイトレイドの一員となるが、彼らには国家を正すべく帝都要人を暗殺するという目的があり…
歴史を変える闘いに巻き込まれていく主人公のお話。

闘いと言っても激しい肉弾戦があるわけではなく、あくまで暗殺。
物語が進むにつれ、殺す側/殺される側の憎しみや散ってゆく命の儚さがよく伝わってきます。
同じ系統としては、鉄血のオルフェンズが好きな人は絶対ハマる作品なんじゃないかなと思います。
アニメ化もされており、後半のストーリーや結末が漫画とは違うのでそちらもあわせて視聴してほしいです。

2. テセウスの船

著者:東元俊哉

警察官だった父は28年前、地元北海道の小学校で21人を毒殺した罪に問われ死刑判決を受けた。主人公はかつての事件資料から父が冤罪である可能性を感じ始める。調査のため当時の事件現場を訪れた主人公は突然発生した霧に包まれ、気が付くとそこは事件発生から半年前の1989年だった…
タイムスリップした主人公が事件の謎を追っていく物語。

「大量殺人犯の息子」として生きてきた主人公が当時の父と接する葛藤、謎を解き明かすと同時に事件を未然に防がなければならない焦燥感が混ざり合い、スピーディーかつ濃密なストーリーが展開されます。
全10巻ということもあってか本当に最初から最後までずっと引き付けられるような作品ですし、単にサスペンス方面の面白さだけではなく家族愛といった人の心の描写もしっかりとカバーしている所が魅力でしょうか。
終わり方も秀逸で、これアニメ化されたらきっとすごく人気出るんじゃないかな…

3. 鋼の錬金術師

著者:荒川 弘

主人公エドワードとその弟アルフォンスは幼いころ、亡き母を甦らせるため錬金術の禁忌を犯し、兄は手足を、弟は身体を失った。
二人は失った体を取り戻すため旅に出るが、次第に国家を揺るがす大きな陰謀の深部へと足を踏み入れることになり…

今更紹介するまでもない有名な作品ですが、意外にも未読の方が多いようなので取り上げました。どうやら暑苦しい肉弾戦というイメージが先行しているようです。
確かに戦闘シーンはありますが、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』など最近よく読まれている作品より少ないんじゃないだろうか?(たぶん)
この作品の魅力はやっぱりダークファンタジーとしての”エグさ”にあるので、戦闘モノが好きではない人にこそ刺さると自分は思ってます。
最終巻に至るまでずっと「やってらんねえ!」って感じの悲しみで溢れていて、それでもただの陰鬱な作品にはならないように、登場人物たちの前向きな個性で絶妙なバランスを保っている。27巻もそのバランスを維持しながら所謂”ダレる”ようなところが全くない、最初から最後まで素晴らしい作品です。

4. チ。ー地球の運動についてー

著者:魚豊

時は中世ヨーロッパ。宇宙論の世界では天動説が支配的であり、地動説は異端とされた。それを唱えれば、ある者は故郷を追われ、ある者は処刑された。それでも曲げられない信念を持つ者達は時代に、世界に抗い続ける…
地動説発表の裏に、こんな物語があったらいいなというお話。

あらすじからわかるテーマが学問ということもあって、どんな話なのか中々イメージしにくい作品だとは思います。
天動説に異を唱えることは当時としては文字通り命がけの行い(諸説ありますが)なので、登場人物達の言動、行動全てがアツい。スポ根的なアツさではなく信念的なアツさを訴えかけてくる作品で、自分みたいに創作をやっている人間には特に刺さるんじゃないかと思いました。
これ以上語るのは野暮、まずは読んでくれ!マジで!
何ならこの記事も、この作品を紹介したいがために書き始めたみたいなところがあるくらいです。それくらいおすすめの作品です。

5. クロスゲーム

著者:あだち充

スポーツ漫画をひとつだけ…
昔幼馴染を事故で失った主人公がなんやかんや高校野球に励むお話。
野球漫画ですが、どちらかというとヒューマンドラマの方に重きを置いた作品だと思います。
台詞を用いず登場人物の表情や情景だけで感情や雰囲気を表現する描写が多く見られ、そうしたシーンに言葉以上の力が感じられる点がこの作品の魅力でしょうか。
野球の試合自体も非常に面白く、ルールを知らない人でも手に汗握るような展開が繰り広げられます。
野球が好きなので野球漫画は結構読んでいるのですが、一番好きな野球漫画をひとつ挙げるとするとこの作品になります。野球パートとそれ以外の部分のバランスが秀逸で、万人におすすめできます。

6. うえきの法則

著者:福地 翼

”天界”で次の神を決めるための争いに巻き込まれた主人公が”神候補”に与えられた力は「ゴミを木に変える力」だった…
ちっぽけな力で様々な力を持つ能力者達に立ち向かっていくバトル漫画。

この作品をリアルタイムで追っていた人は多分同世代です笑
小学生くらいの頃にアニメを話半分くらいで見ていましたが、成人した後ふと思い出して全完大人買いした、そんな思い出深い作品です。サンデー発の少年漫画ですが、大人になった今でも楽しめるのですから当時読んでいた少年達は心を鷲掴みにされたことでしょう。
戦いを通して成長してゆく主人公と仲間達、というオーソドックスな物語ですが、当時としてはこれ少年漫画でやっていいの?ってくらいダークな要素が織り交ぜられていたり、王道ではありながらも先の読めない展開に引き付けられます。
個人的には本作の2年後を描いた続編『うえきの法則+』からが本番というか、作者が本当に描きたかった物語なんじゃないかと思っていますので興味を持ってくださった方はそちらも是非。
少年時代からバトル漫画には全くと言っていいほどハマれなかった自分が唯一夢中になれた作品です。

7. 魔王 JUVENILE REMIX

著者:伊坂幸太郎 / 大須賀めぐみ

「自分が念じたことを相手に喋らせる能力」を持つ主人公が、一人のカリスマ政治家とそれに扇動される大衆に立ち向かっていくお話。

伊坂幸太郎は映画化もされた『ゴールデンスランバー』や『アヒルと鴨のコインロッカー』等で有名な小説家ですよね。本作はそんな氏の書籍『魔王』を漫画として描いた作品ですが、単なるコミカライズではなく、原作者が構想を練り直した全く新しい物語となっています。
実は伊坂幸太郎の別作品の内容が織り交ぜられたストーリーだったりするのですが…面白い2つ以上の作品がミックスされているのですから、面白くないはずがありません。
伊坂作品はたぶん8割以上読んでいる自分でも正直、原作より面白いと思ってしまいました。(まあ原作者が漫画のストーリーも書いているので失礼ではないですよね)
先に紹介した『チ。ー地球の運動についてー』同様、ストーリーについて深く触れるのは野暮かなと感じる作品ですので、まずは是非読んでいただきたいです。
そしてこれにハマったら、同じ伊坂幸太郎 / 大須賀めぐみタッグが楽しめる『Walts』(本作品のある登場人物にスポットを当てたスピンオフです)、そして伊坂幸太郎執筆の小説『モダンタイムス』も読んでみることをおすすめします。どちらも本作と繋がりがあるため2倍楽しめることでしょう。


以上、7作品を紹介しました。
どれも読み終わった後に深い喪失感を覚えるような作品で、どれか一つが好きなら他もきっと全部好きになれるような、完全に自分の趣味100%なチョイスでした。
他にも思い出せばまだあるような気がするので、思い出せばその都度追記していこうかと…
また、ここで紹介した作品が好きならこれもきっと好きだと思う!という作品がありましたら是非コメント等で教えていただければ助かります!!

次回はアルバムの楽曲紹介記事を出せるように、引き続き制作の方に力を入れていきたい所存です。

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