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2024.1.11 もう俺たち、会うのはよそう。

もう俺たち、会うのはよそう。

君といると、つい明日なんて見えなくなる。
何事もなく迎える澄んだ朝より、今夜何かあるかもしれない可能性が恋しい。

花なんて摘んでないで、蜜を吸ったらいいのに。
片手に持った悪い水で流し込んで、知らない間に隠れれば問題ないよ。
でもずっと夜にいて。次の夕暮れには会えないから、多分。


もう俺たち、会うのはよそう。

俺は図書館の匂いを思い出すから、君は帰りの弁当屋のメニューを思い出して。
三角巾は何色だった?借りた本のページ数は?

2人で食べるんです。って、補足しなくてもいいからさ。
静かに2膳くれるから、2ページずつめくっていこうよ。
あとがきは後から書いておく。


もう俺たち、会うのはよそう。

ナンセンスでかわしてるわけじゃないけどさ…
どうせわからないなら、わからないままでいいじゃん。
お互い歩み寄らなくたって…

窓の外を見たら、大家さんの好きな二宮金次郎の像が立っていた時、お2階さんへのご挨拶は手拭いでいいかしら?だって。
じゃあ昨日の天気予報は再放送だねだなんて、急に電話してる人の後をつけてみたよ。
砂利道だから足音がよくするんだ。


もう俺たち、会うのはよそう。

古雪や、明治は遠く、なりにケリ。
降る雪のことなのに、君は頑なに認めず。
遠いからって古いわけじゃない。

大男も小男も、知恵を拝借。
さしづめ女がまた力を蓄えて、総身の努力で共依存するんでしょ。


もう俺たち、会うのはよそう。

君といると、明日が来るのが待ち遠しい。
何事もなく迎えた澄んだ朝に、今夜またねと笑みを残し別れる時が愛おしい。

でもずっと夜にいよう。次の夕暮れには会えないから、多分。

ここではお好きに。