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22_時間をかけて起こるものごとを、楽しみにしていたい

軽井沢へ。
林さん(NPO理事)の秘密基地を案内してもらい、その翌日は軽井沢風越学園へ。土地勘がない上に行き当たりばったりでスケジュールを組んでしまい、軽井沢・松本間を2往復することになった。土地勘のある人なら「ありえない!」行程らしい。

軽井沢風越学園の訪問日は大雪。飛行機は欠航。でも運よく馬搬を見ることができた。駐車場では保護者の方々が何人も出て雪かきをしてくださっていた。タイヤがほぼ埋まるくらいの雪が数時間で降ってくるとは。雪のかけらもなかった前日からの景色の変わりようにおののく。

風越学園の開校前に開かれていた「風越コラボ」(2018年)で出会った方々(スタッフ)にも再会できた。
開校して4年目。校長のゴリさん(岩瀬直樹さん)に校内を案内していただきながらお話を伺う。「すぐにこたえが出ないこと」「時間をかけて育まれるもの」を信じて続けること、それを試みている場であることを受け取った。

「教育」って、なんだろう…と改めて自分に問うている。

20年後の社会はどうなっているといいのか

ゴリさんに神山町の先生方が集まる「みんなでごはん」にお越しいただいたのは2018年11月だった。

ゴリさんは「20年後、どんな社会になっていたらいいだろう」というところから学校のあり方を考える、という。

教室でできること、家庭でできること、行政ができること、地域の人とできること、それぞれあると思う。20年後について、できればいろんな人と話してみたい。学校給食、農業、地域をテーマに。

風越学園の初めての卒業生24名に贈られた「みらいをつくる」。
壮大なドキュメンタリー。帰りの機内で読み始めて、なんとも言えない気持ちになる。学校をつくることの具体がひしひしと伝わってきて、その熱量の渦に巻き込まれそうになる。読んでいるだけなのに。


最近のNPO

数ヶ月の調査を経て少しずつ手がかりがつかめ、自分たちの活動の未来図を描こうとしている。昨年開催したSchool Food Forum の振り返りレポートにもようやく着手。これから順次UPされる。まずは基調講演にお越しいただいた中村桂子さんの回。「人間は自然の一部」であることを科学的な見方から伝えてくださった。

この数ヶ月、私は中村さんの著書や対談本、その中で引用されている書籍などを読み続けた。中村さんはやさしい表現で私たちに伝えてくださっているけれど、それらの研究にかけた時間と知の重なりを想像して記事を書く手はスムーズには進まなかった。
地球上にいる生き物はすべて祖先がおなじ。「40億年」という時間をかけて現在の生き物の姿になっている。体感覚としてすぐには理解できないけれど、食農教育の「地」として捉えたい事実。

神山町で始めた食農教育は7年。今目の前にいる子どもたちが社会に出ていくのは10年後。20年後は目の前にいる子どもたちが親になっているかもしれない。「今」は大切にしつつ、過去からの流れを受け継ぎながら「未来」をつくりたい。

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