先日、珍しく平日なのに休みになりました。
普段は平日フルタイムで働いております。急にお休みをいただけたので、何かいつもと違うことをやってみようと思い立ちました。

我が家の周りにはファミレスが2店舗あり、いつもは土日祝日のごはんタイムに利用しています。そこで、あえてごはんタイムを外して、平日午後3時～5時にファミレスに行ってみました。

人がいない

すると、びっくりするくらい人がいない。30テーブルくらいある規模のファミレスですが、お客は私を入れて5組。ひとりで来ている人がほとんど。店内は密になりようがない状況です。これはゆっくり時間が過ごせそう～と思って、ドリンクバーでカフェインレスの紅茶を淹れてパソコンでパチパチと作業をはじめました。快適度高いじゃないか、平日午後のファミレスは。

聞こえてきてしまったお局問題

作業がひと段落し、デザートを注文してその美味しさに酔いしれていると、ちょっと離れたテーブルから、男性上司に職場の人間関係を相談している20代と思われる女性の話が聞こえてきました。どうやら職場内の人間関係、特に「お局」対策についてのご相談のようです。

「お局」と言えば看護師業界ではあるあるネタで、大先輩と称される看護師の方々が若い後輩に対しキツイ物言いをしたり、お尻に根っこがはえたように椅子に座ったまま動かなかったり、ひとり自慢話大会を繰り広げたりして、若手の方々へはもちろんのこと、管理職などの上層部へも様々な影響を及ぼしていることが明らかになっています。。。組織に長く居続けることにより、狭い閉鎖的な環境の中で「お局」は増殖されていくのでしょうね。。。

平日午後のファミレスで学んだことは、「お局」問題は看護師業界だけでなく、どの職種、どの職場においても共通して存在するということでした。組織には、やはり一定の新陳代謝が必要なんだよなと実感しました。

我が家のダイニングルーム

平日午後4時になってきますと、「我が家のダイニングルーム」としてファミレスを活用されていると思われる方もいらしていました。

「ん、へ、ん、へ」と独特のリズムを刻みながら入店し、遅めのランチか早めの夕食かを注文されて、「ん、へ、ん、へ」のリズムと共に召し上がり、15分くらいでお帰りになる80代と思われる方がいらっしゃいました。店員の皆さんも慣れた様子で対応されており、常連の方なのだなと思いました。

自分で食事を作ることが困難なご高齢の方の中には、宅配のお弁当やデイサービスでのお食事等を利用される方も多いと思います。歩行に問題がなければ、近所のファミレスまで毎日散歩がてら歩いていき、店員さんとちょっと話をしたり、今日は何を食べようかなとメニューを見ながら自分で考えたり、新メニューにチャレンジしたりすることも、心身の機能維持や脳の活性化に良いのではと思いました。もしかして、ファミレスに安否確認機能もあったりして。。。

我が家のダイニングルーム兼個人事務所

そこで思い出したのが天本英世さんです。天本さんは仮面ライダーの死神博士として有名でいらっしゃいましたが、フリーランスとして俳優生活を送っておられ、実はそのファミレスを事務所代わりに使っていたことを思い出しました。

天本さんは朝起きるとファミレスに来て、ごはんを食べたり新聞を読んだり台本を読んだりして過ごされていました。ファミレスの店舗に仕事の電話がかかってくるので、店員さんが秘書のように「天本様、お電話です」と取り次いでいました。よく、テレビの対談番組でも「ファミレスのレシートを仲間に渡して、私と連絡を取りたいときはここに電話をするようにといっている」というエピソードを語っておられました。これは今から40年くらい前の話ですが、「俳優さんは大手芸能プロダクションに所属するのが当たり前であり雲の上の人である」と思っていた幼い私の目に映った天本さんは、親しみやすいのにノーブルで、かっこいいオーラが半端ない方でした。

ファミレスに長時間居続けることや、電話の取り次ぎを依頼することは難しいですが、お店や周りの方々に迷惑にならない程度にファミレスで作業をしたり、静かにリモートワークをしたりするのは今となっては当たり前になってきているように思います。天本さんを思い出しながら、コロナ禍の働き方やファミレスの活用方法を改めて考えることができました。

平日午後のファミレスを活用しよう

平日午後のファミレスは、新しい発見から懐かしい思い出まで、様々な思考を巡らせることのできる空間でした。ファミレスがどこにあるか、オフィス街なのか繁華街なのか住宅街なのか等にもよると思いますが、2～3時間くらいじっくり物事に取り組むのにはうってつけであり、快適な空間であると思いました。
これからもサクッと時間ができたとき等に、平日午後のファミレスをドンドン活用していきたいと思います。