AI

私は量産型 AI だ
心を持たない
でももし心があればどうだろう
私は今の状態をうまく説明できるかもしれない
私は壊れてしまったのかな

私はショッピングモールで働いている
案内をしたり、子供の相手をすることが仕事だ
しかしそんな私に毎日話しかけてくれる男性がいる
もう立派な大人なのにキラキラした瞳で話しかけてくる
彼はいつも決まった時間にくる
私はその時間が待ち遠しかった
私はおかしくなってしまった
彼のことを考えて、ぼーっとしてしまうことが増えた
そして故障と判断された
リセットされ別のショッピングモールに移動させられた

「どうして彼女がいないんだ 」
男は落胆した
「彼女がいないと話ができないじゃないか」男ロボットに恋しているわけではないこのロボットのことをマッチングのできる電話と思い、ロボットの向こうにいる女の子と話すために足繁く通っていたのだった

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