日本人の国連職員が少ない理由

国連の日本人職員、拠出額の割に少なすぎ?」という記事の中で、拠出金のわりに日本人の国連職員が少ない理由がいくつか言及されていました。その中に出てきた①日本人は語学力の面で不利だ、②外国人と物事を進めて行く・多文化の中で働くのが苦手だ、という二つの理由は、この記事に限らずよく言及される理由ですが、これは結構的を外しているんじゃないかなと思っています。と言うのも、私は世界銀行本部のワシントンDCで約4年間、ユニセフ本部のNYで約2年間勤務しましたが、私と比べても英語を流暢に話し、外国人とも仲良くやっている日本人の留学生が、国際機関で職を得られず日本に帰国していくのを結構見てきました。なので、日本人の国連職員が少ない理由は語学力とか異文化コミュニケーションとかと別の所、特に国際機関の雇用慣行と応募者の特性双方にあるんじゃないかなと思っています。

注1: 私は教育統計や教育セクター分析の仕事が多いので、それほど人と話す機会がないのでいつまでたっても英語のスピーキングが上達しないし、そもそも日本人の友達も殆どいないからいわんや外国人をや、というタイプなのでレファレンスポイントとしてはだいぶ低いのは否めない

注2: DCやNY近郊の大学院に留学するのが間違いというわけではない。というのも、地の利を生かしたネットワーキングが出来るから 

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サルタック・シクシャは、ネパールの不利な環境にある子供達にエビデンスに基づいた良質な教育を届けるために活動していて、現在は学校閉鎖中の子供達の学びを止めないよう支援を行っています。100円のサポートで1冊の本を子供達に届ける事ができます。どうぞよろしくお願いします。