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クリスマススイーツ全店売上1位を獲った方法

ハイサイ!
店舗コンサルタントの金城翔太です。

今回は僕が14年間勤めていたスーパーで、クリスマススイーツの売上を全店で1位を獲った方法をお伝えします。

まず始めに皆さんに質問です。

スーパーやコンビニでよく見かける恵方巻きやクリスマスケーキの予約案内ポスターを見て「あ、節分だから恵方巻き注文しなきゃ!」と思いますか?

僕は正直思いません…。

「あ、もうこんな時期か」ぐらいにしか感じないですし、わざわざ注文しなくてもお店に行けば売っているだろうとしか考えません。

今まで予約獲得に向けて必死になって演出や声かけをしてた立場だった僕がこんなことを言って良いものなのかと疑問にも思いますが、退職した今だからこそ言える…
とも思っていません。

なぜなら、常にイベント毎の予約獲得に疑問を持っていたからです。

そんな反抗的な考えで、どう売上1位を獲得したか教えていきます。

1.綿密な販売計画

まず、10月頃になるとクリスマスケーキの予約案内が開始します。
会社からは前年度の予約件数よりも多く予算化され、全店舗必死になって予約獲得に向けて取り組みます。

・・・が!

僕はそんな予約獲得に疑問を持っていましたので、担当者にはこんなことを言ってました。「今年の予約目標は達成しなくてもいいよ。予約も大切だけど、お店に来てくれたお客様にケーキが提供できるようにしっかりと商品を確保して店頭販売に力を入れよう!」

もちろん予約商品は売上に直結するし、値下げしないで売れるので、多ければ多いに越したことはないですが、予約獲得するまでの従業員のストレスは半端じゃないです。
予約進捗が悪いと店長会議やミーティングで毎回指摘されます・・・。

その気持ちがわかるので、担当者には「予約進捗の指摘があったら、店長(僕)が目標設定を下げましたと報告して、僕の責任にして良いから」と伝えてました。

その代わり、店頭で販売するケーキやスイーツの販売計画を担当者と綿密に計画し、しっかりと昨年よりも売上が取れる計画に仕上げました。

2.なぜ予約獲得に力を入れないか説明する

販売計画を担当者と綿密に計画しましたが、
その前に担当者へは、なぜ予約に力を入れないで店頭販売に集中するのか、という説明をして納得してもらわないと担当者もやる気にならず、訳もわからないまま取り組むでしょう。

それでは本末転倒になってしまうので、担当者とは常日頃からコミニュケーションを取っておくことが大切です。
わかりやすく説明し納得してもらうと、担当者も安心します。

説明した内容
僕:◯◯さんは自分がお客様だとして、スーパーに買い物に来た時に予約特典付きケーキのパンフレットを見てケーキを予約しますか?
担当者:予約しないです…。
僕:なぜですか?
担当者:何か特別なことがない限り特に予約してまでは買いませんし、予約するとしたら町のケーキ屋さんに行きます。
僕:僕も同じ考えです。今の世の中、色んなスイーツやケーキ屋がある中でスーパーで予約を獲得するのは難しいと思います。
だったら、別の目的で買い物に来店されたお客様をターゲットに買っていただく方法を考えて店頭販売に力を入れた方が良いと思いませんか?
担当者:なるほど!・・・でも、売れなかった時に値下げになって廃棄まで出そうで怖いです…。
僕:そうならない為に売り方を考えましょう!怖がっていたら前に進みません。挑戦してみないと分からないこともあります。チャレンジしましょう!
担当者:かしこまりました!

と言った感じで説明し納得してもらいました。
その後のフォローをしっかりやらないと口だけと思われるので注意が必要です。

3.チャレンジ計画

昨年の実績を基に早期に完売した商品の計画数を3倍にしました。
普通なら昨年の実績から1.3~1.5倍や多くても2倍にする担当者がほとんどです。
しかし、僕は自店でチャレンジ予算を組んだので、消極的な数量計画では予算達成できません。
もちろん、売れなかったら僕の責任です。
でも、僕には絶対に売れる!という確信がありました。
昨年の実績や機会ロスした時間帯や客数、どこの売場が一番売れるかなど把握していたからです。
その自信があったからこそチャレンジ計画に取り組めたのです。

4.商品へ付加価値を付けた

来店されたお客様へクリスマスケーキを買ってもらう為に、店舗オリジナルで「チョコプレート・デコペン・ロウソク」をケーキに添付し、◯◯店限定!とPOPで訴求しました。
ファミリー層をターゲットにお子様が喜ぶような仕掛けです。
イベント気分だしお家でチョコプレートに落書きしたいですよね?
なんならケーキに直接落書きもできちゃうって良いですよね!
冬休みで子供達もたくさん店内にいると仮説(予測)します。

この3点セットの取り組みは店舗の経費になりますが、経費とは思わず
店舗投資と考えた行動です。

3点セットをパートさんにラッピングしてもらい、ケーキに1つずつ貼り付けしてもらいました。
パートさんを巻き込むことで店舗全体で盛り上がります。

わざわざうちの店舗に買い物に来てくれたお客様へのおもてなしでもありますし、ギブ精神で考え行動することが結果売り上げに繋がることもあります。

5.どこで売るか

クリスマスケーキやスイーツはどこで販売するのが良いでしょうか?
スイーツ売場?レジ前?店頭入口?

いいえ、お惣菜売場です。

クリスマスのお惣菜コーナーは、チキン・ピザ・オードブル・お寿司などイベント商品が勢揃いです。
お客様はケーキよりもお惣菜コーナーを目的に来店されます。
そこに、これでもかとケーキやスイーツが並んでたら、つい見ちゃいませんか?如何に視認率を上げるかが重要になってくるのです。
クリスマスのお惣菜コーナーはイベント気分で気持ちが高揚しています。
ケーキやスイーツのついで買いの確率が高まる可能性があるのです。
お客様の心理まで考え売場を計画することを意識しましょう。

お惣菜コーナー

6.結果

クリスマスケーキ予約売上➕店頭販売売上=昨年比110%
クリスマススイーツ1000個販売、売変率(値下げ率)0.2% 昨年比116%
売上金額全店1位!!
ほぼ、値下げなしに完売しました。
僕の店舗売上規模は全店の中でも上から15番目の売上規模店舗でした。
それでも、売上金額で1位になれるのです。

ほんの一部の売場

◆さいごに

僕の疑問から生まれた販売計画は大当たりしました。
常に店舗や売場で疑問を持ち、その疑問に対するアクションを実行することで新たな経験ができます。
その経験は自分の財産となり、今後に活かされます。
疑問を持ち、失敗を恐れず挑戦し、ギブ精神でお客様におもてなしをする。
さまざまな店舗で働いている皆さんにも応用できます。
チャレンジしていきましょう!

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