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今年のグラレコで「できたこと」「できなかったこと」

■そもそも、わたしがグラレコをする理由は、

約2年前から、個人活動として副業的に細々と始めてきたグラフィックレコーディング。最近嬉しいことによくお声がけをいただくようになり、ここで一度自分のグラレコに対する向き合い方のようなものをまとめておきたいなと思っていました。

そもそも、何のために自分はグラレコ(可視化)をするのか?を考えてみると…
注:すごく話がさかのぼりますが、お付き合いください。

小さい頃から手を動かしてものを作るのが好きな子供だった私は、そんなものを作る楽しみをもっと伝えていきたい!と思い、高校は工業高校へ進み「技術」とか「図工」の先生になることを目指していました。実際、工業高校で学び感じたことは「ものを作る勉強は面白いし、機械を使って作り出す行程超楽しい!」でした。しかし、作るもの作るものを見るたびに「これってどう使われて、誰のためになっているのだろう?」という疑問が積もっていきました。そこで知ったのが「製品デザイン」で「これだー!」という勢いで大学を受験、そして今に至ります。まさに「これってどう使われて、誰のためになっているのだろう?」を考える分野です。

すごく前置きが長くなりましたが、つまり

つくる楽しみって、「作る」瞬間だけじゃないよね!

ということです。ものづくりの楽しさと言われると、手を動かしてどんどん物が出来上がっていく行程が思い浮かびますが、そんな「作る」楽しみだけじゃなく「企む」楽しみもある!ということをデザインを通して感じました。

とは言え、「アイデア発想」とか「企画立案」とか聞くと、何か素晴らしいことを考えて、いつも建設的な意見を交わし合わないといけないようなプレッシャーだとか、「一体何を作れば喜んでもらえるのか、わからない…」「ウチの会社の技術を使って何をすれば…」といった不安感など、いろいろな思いが重なって本当は楽しいはずの「企む」時間が、楽しくなってないのではないだろうか?という思いが、ずっとありました。

ものをつくる(企む&作る)楽しみをもっと伝えていきたい!

まさに「企む」楽しみを一緒に共有できるツールが、その場でイメージをつくり出す「グラフィックレコーディング」「グラフィックファシリテーション」でした。結局、中学生の頃から思いは変わらないのかもしれない…そんなふうに最近思っています。

■グラレコで「できたこと」「できなかったこと」

そんな思いから、今年の活動を振り返ってみたいと思います。

個人の活動を初めた当初は、自分の興味のあるイベントに参加してはグラレコ的に「記録」を取って、主催者の方や登壇者の方へ話を聞きに行ってました。今年に入ってからは、だんだんとワークショップやアイデアソン・ハッカソンなどの企画の場、アイデア発想の場、「企む」タイミングでいろんな人の思いや意見・アイデアを可視化していくということが増えてきました。
(↑本業のデザイン会社でのワークの中では、こっちの可視化のほうがむしろメインですが)

可視化を通して「できたこと」

「わかりやすくまとまっている」「議論や対話が活性化された」は、グラレコの効果として言わずもがなですが

・その場でプロトタイピングするので、「普通に議論してては到達できなかった(まとまらなかった)ところまで行けた!」と言ってもらえた。
・複数の回を重ねるワークショップで、今までのグラレコが発想のキッカケになったり、方向性がブレることを防いでくれた。「いつでも、ここ(グラレコ)に帰って来れば良いんだね」と言ってもらえた。
・「とりとめないアイデアが、どんどん可視化されていくので安心して次を考えられる」と言ってもらえた。
・頭を抱えて悩んでいるとか、腕を組んで黙っているようなシーンに出会わなくなった気がする。

イベントなどでは
・グラレコを通して、今年1年だけで信じられないくらい人脈が広がった!
・人見知りの自分でも「ここの話なんですが〜」と、イベント後のネットワーキングで話をしやすくなった。
・話の内容がすごく頭に入ってくるので、描きながらだと普通に聞いているより理解が深まる。(イベント参加費の元取ってる感がスゴイ!)

ワークショップや仕事の場面では「企む」楽しみを少し参加者と共有できたかな?という感じがありましたが、来年はもっと「楽しい!」が生まれるようにどう可視化をワークに組み込んでいくか?を考えていきたいです!

可視化を通して、まだまだ「できなかったこと」

逆に「もっとこうできたのになぁ」という反省点や「もっとこんなことできそう」と言った気づきもありました。ネガティブに書いても良くないので「〜したい!」調であげます。

・可視化されたことに対して「それ、ちょっと違う」が言いやすい空気を作りたい!そこから違和感について対話していきたい!
・そのために、発話の解釈だけでなく、その人の心象を描けるようになりたい!
・参加者も一緒になって描くワークもやりたい!(思いっきり赤ペン入れてもらう)
・そもそも「絵」にすることが良いのかも探りたい!(文字の強弱だけor絵だけのグラレコを実験してみたい)

…まだまだ至らないところはあげたらきりがないのですが、こうやって見ると「可視化の先のコミュニケーション」の仕掛けも考えて行きたい!という事も来年の目標かもしれません!

可視化を通して「つくる楽しみ」をもっと伝えていきたい!

そんな気持ちで、ますます「アタマの中のものをカタチにするお仕事」を進めていきたいです。

今回のnoteは、わなみんさん「グラフィックレコーディング Advent Calendar 2018」の一枠いただいて今の自分の思いをまとめています。

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