消防法と建築基準法

消防法と建築基準法

火災予防について共通点を考えてみると

前者は火災の予防を目的とした法律
後者は火災の拡大と抑制を目的とした法律

といったところでしょうか。

そのため、前者も後者も共通して国民に義務を負わせています。
決して消防署や行政だけが遵守しなければならない法律でないことに注意が必要です。

これらの法律の改正については火災の発生と切っても切り離せない深い関係があります。

多くは国民の生命や財産に大きな被害があった時ですが、そのような時はすんなりと法律が改正されます。

近年ですと、火災による改正は圧倒的に消防法が多いといえます。
特に平成13年に発生した新宿歌舞伎町ビル火災では消防法が大きく改正されるきっかけとなりました。

対して建築基準法は、昭和40年代の竪穴区画の創設でしょうか。

近年の建築基準法は、大規模木造建築物、木造建築物の高層化、2階建て福祉施設の規制緩和など、どちらかというと規制緩和に動いている気がします。

これは、技術の進歩によるものとも言えますが、火災から守るための両輪ともいうべき法律に、一方は規制強化、もう一方は規制緩和と若干のひずみが生じているような違和感もあります。

なんとなく、思ったことを書きましたが、今後、ストック住宅の活用や林業の活性化など課題が山積みですから、関係する法律でもある建築基準法は緩和の一途を辿るのかなとも予想します。

あくまでも憶測ですが、技術の進歩あっての規制緩和であってもらいたいものです。また、消防法も規制緩和できるところについては規制緩和をしてもらいたいものです。


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