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男2人×女1人の恋愛事情㉓ 決めた!どっちも!

涼太「俺、そっちに引っ越すわ。」
私 「え?涼太、本気?」
涼太「・・・ダメなの?」
私 「いや、全然ダメじゃないけど!え?いいの?」
涼太「まぁ、なんとかなるでしょ。」
私 「いつ引っ越してくるの!?」
涼太「今決めたばっかりだからまだ分からないよ(笑)」
私 「あ、そっか、そうだよね。」

予想外の展開に、私の頭は追いついてない。目にぎりぎりまで溜まっていた涙はすっかり引っ込んでしまっていて、「え?最初から涙なんてありませんでしたけど?」と言わんばかりに乾ききっている。

涼太「でも、そうすると、翔英どうするの?俺と住むの?」
私 「・・・!えっと、あの・・・」
涼太「うん。」
私 「・・・もう、三人で住むというのはどうでしょうか?」
涼太「それはない。却下。」
私 「ですよねー。」

涼太が大阪に来る。
この大誤算は、私の心をときめかせた。
涼太との関係はこれからも終わらない。これからも涼太と過ごしていける。
でも・・・・私は慎吾も手放したくない。

私 「・・・引っ越しって、どのくらい費用かかると思う?」
涼太「うーん、どうかな。家電とか買いそろえるなら結構かかるかもしれないね。」

・・・私は、決意した。

私 「・・・私、さっきも言ったけど涼太か慎吾かなんて選びきれない。」
涼太「何回も言わなくても分かってるよ(笑)」
私 「ごめん!・・・私は、どちらも選びきれないから、私も、引っ越す!一人暮らしする!」
涼太「大丈夫なの?」
私 「大丈夫かと言われたら大丈夫ではないけど、私は自分のお金が無くなるより、二人がいなくなる方が嫌だから。」
涼太「お金もだけど、妹さん、クリスマスには引っ越すんだよね?翔英、年末って忙しいじゃん。家とか探しきれるの?」
私 「なんとかする!」

この関係を続けていけるなら、一時の大変さなんて、乗り越えていける!・・・はず!

涼太との電話が終わり、私は後日、慎吾に報告した。

私 「涼太、引っ越してくるって」
慎吾「えー来るのー?」
私 「めっちゃ嫌そう!笑」

全身を使って嫌がる慎吾に笑ってしまう。

慎吾「いつ来るの?」
私 「まだ分からないけど、多分、年明け?」
慎吾「翔英はどうするの?」
私 「涼太がこっちに出てくるなら、私も一人暮らししようと思って。」
慎吾「大丈夫なの?お金的にも、時間的にも。」
私 「大丈夫かと聞かれると大丈夫じゃないかなー。でも、私が決められないし、私の我儘だからなぁ」
慎吾「それはそうだね。笑」
私 「頑張る!」
慎吾「彼、どこに引っ越してくるの?」
私 「今、探してると思うよ。」
慎吾「これは、彼に言って欲しいんだけど、翔英と同じ駅は止めてね。」
私 「・・・・あ、そうか・・・」
慎吾「彼も嫌だと思うし、俺も嫌だ。翔英と同じ駅に住むって事は、偶然会っちゃう可能性あるからね。」

それは私も嫌だなぁ。


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