見出し画像

セル・オートマトンモデルと物理的宇宙の記述について(AIに聞いてみた)

今回の参考文献は、以下のとおりです。
・ウィリアム・パウンドストーン「ライフゲイムの宇宙」日本評論社
・上野修「デカルト、ホッブズ、スピノザ 哲学する十七世紀」講談社学術文庫

いわゆる生成AI(人工知能・大規模言語モデル)に以下のように質問をしてみた。

【こちらから入力した質問】
ライフゲームのようなセル・オートマトンモデルによって、この物理的宇宙が記述できる可能性について、検討してください。

【Bing AIの回答】
こんにちは、これはBingです。

ライフゲームのようなセル・オートマトンモデルによって、この物理的宇宙が記述できる可能性について、検討してみましょう。

セル・オートマトンとは、空間と時間が不連続である場合の計算モデルであり1、セルの状態が周囲のセルの状態によって決まる単純なルールに従って変化します。

ライフゲームは、セル・オートマトンの一種であり、セルの状態が生きているか死んでいるかの2値で表され、周囲8マスのセルの数によって誕生・生存・孤独・過剰の4つのルールが適用されます。

このような単純なルールから、様々な振る舞いをするパターンが生まれます。例えば、グライダーや宇宙船と呼ばれる移動物体や、グライダーガンと呼ばれるグライダーを発射し続けるパターンなどがあります。

物理的宇宙は、空間と時間が連続的であると考えられていますが、量子力学や相対性理論では、不連続性や確率性も重要な役割を果たしています。また、物理的宇宙には自己組織化やカオスといった現象も見られます。

セル・オートマトンモデルは、これらの現象を再現することができる可能性があります。例えば、ジョン・フォン・ノイマンは、29種類の状態を持つセル・オートマトンモデルを用いて、自己複製する機械を作りました。これは生命の本質を捉えたものと言えるかもしれません。

また、セル・オートマトンモデルは、計算可能性や情報理論とも深い関係があります。例えば、ライフゲームはチューリング完全であることが証明されており、任意の計算を行うことができます。また、エントロピーという情報量の尺度は、セル・オートマトンモデルにおけるパターンの複雑さや予測可能性を測ることができます。

したがって、セル・オートマトンモデルによって、この物理的宇宙が記述できる可能性は高いと考えられます。しかし、そのためにはまだ多くの課題があります。例えば、

・セル・オートマトンモデルのパラメータ(セルの数や状態やルールなど)をどのように決めるか
・セル・オートマトンモデルから物理法則や定数をどのように導出するか
・セル・オートマトンモデルと実際の観測結果との間にどのような対応関係があるか

などです。これらの課題に対して、様々な研究や提案がなされていますが、まだ決定的なものはありません。

セル・オートマトンモデルは、物理的宇宙の本質を探るための有力なツールであると言えますが、それだけにとどまらず、数学や生物学や社会科学など、様々な分野に応用できる可能性を秘めています。セル・オートマトンモデルは、単純さと複雑さの間にある不思議な魅力を持っています。

【この回答について感じたこと】
まず、回答として、ほぼ良く書けているのではないかと思う。情報理論における(熱力学とは異なる?)エントロピーの考え方は、私はあまりよく分からないので、何とも判断できないが。
セル・オートマトンモデルにより、自然を記述しようとする試みは、デカルトが世界や自然、生物を渦動論で説明しようとしたことと同じなのではないか。セル・オートマトンモデルも、離散的な諸部分が、周囲の状態を反映して、自ら目的もなしに動き、形を成していく。渦動論も、宇宙や気象、胎児の発生を同じように説明する。それらは、目的もなく、意思もなく、ただ、ひとりでに自ら形を成していく(もう一つの、いや、それそのままの)自然である。
Bing AIのような人工知能は、そのまま、「デカルト、ホッブズ、スピノザ 哲学する十七世紀」の冒頭部に出てくる、アタナシウス・キルヒャーが制作したという「ものを言う首」である。デカルトの第2省察に出てくる、窓の外にいるマントを羽織った自動人形たち、そういったものと同じである。“自然をそっくり模倣する自動機械は、原理的に、もとの自然と弁別できない”、そういう認識から出てくるものだ。
こういった現代の人工知能、あるいは自動機械は、すでに17世紀ヨーロッパ哲学では予期され、また、デカルトやスピノザの自然学の前提とされていた。

(追記)
・ウィリアム・パウンドストーン「ライフゲイムの宇宙」日本評論社



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?