見出し画像

私も以前は力士並みの体重がありましたが、それでもプロに比べればかわいいもんでした。
あの体を維持するための食生活も、なかなかたいへんなようですね。

力士の食事と言えば「ちゃんこ鍋」

力士の食事、真っ先に思い浮かぶのは「ちゃんこ」ですね。
鍋に限らず、力士がつくって食べる食事は全部「ちゃんこ」と呼ぶんだそうですが、やはりイメージは「ちゃんこ鍋」ですね。

力士は、毎日のようにちゃんこ鍋を食べ、稽古をし、それによってあの体がつくられていきます。
このちゃんこ鍋、肉や魚介類、野菜をふんだんに使って調理されるため、バランスがたいへんよろしく、栄養がとりやすいというメリットがあります。
しかしながら、ちゃんこ鍋そのものはそれほどカロリーが高いわけではありません。ちゃんこ鍋をおかずに大量のごはんを食べることによって、体を大きくしようとしているわけです。

ちゃんこ鍋に使われる肉は、鶏肉が多いようです。牛肉や豚肉などはあまり使用されません。牛や豚など4本足の動物の肉は、「土俵に手をつく」という意味あいから、相撲の世界ではあまり縁起がよろしくないとされているためです。

もちろん、力士は、ちゃんこ鍋以外の「ちゃんこ」も食べることはあります。
相撲部屋の食事の回数は、基本的に1日に2回。1回目は朝稽古を終えたあとの時間帯で11時くらい、2回目は昼寝を終えた18時から19時くらいの時間帯が一般的。1回目の食事は「昼ちゃんこ」、2回目の食事は「夜ちゃんこ」とも呼ばれ、実際にちゃんこ鍋を食べることが多いのですが、もちろん他の料理を食べることもあります。
さらに、寝る前にお腹が空いたときには、丼ものなどを夜食として食べている力士もいますね。

食事は番付上位の力士から順番に

相撲の世界は厳しい階級社会。食事についても番付が高い力士から順番に食べていきます。
大量の食事が作られますが、最後のほうに食事をすることになる番付下位力士の順番になると、日によってはちゃんこ鍋の具がほとんど残っていないなんてこともあるようです。かわいそう。。。

日々の食事をつくるのは、入門したての若者。朝は5時くらいには起きて稽古をし、食事の準備にとりかかります。
こういう相撲部屋で料理をする人は「ちゃんこ番」と呼ばれます。相撲部屋によって、ちゃんこ鍋の伝統の味付けは異なっており、先輩から教わりながらちゃんこ番としても腕を磨いていきます。
若手時代にこういう経験をしているため、現役引退後にちゃんこ店をオープンさせる元力士も少なくないですね。

力士は、1日7,000〜8,000kcal

力士は、あれだけの大きな体を維持し、激しい稽古をこなしていくために、一般人よりもかなり多くのエネルギーを摂取しています。
力士が1日の食事で摂取するのは、約7,000~8,000kcal。一般男性の1日の摂取カロリーの目安は2,400~3,000kcal程度とされており、重労働をする人でも3,500kcal程度。一般人と比べて力士のみなさんがどれほど多くのエネルギーを摂取しているかがわかります。

普通の人がこれほど多くのエネルギーを摂取した場合、成人病等のリスクがかなり高くなりますが、力士は日々の激しい稽古によって消費しているため大丈夫なんですね。

体脂肪率20%台の力士も多い

ある調査では、幕内力士の平均体脂肪率は32.5%だったそうです。
一般人とそれほど変わらない、体脂肪率20%台の力士も決して少なくありません。
一般の男性であれば、18歳から39歳の標準体脂肪率は11%~21%とされており、この範囲に入っていれば「やせすぎ」でも「太りすぎ」でもないとされています。

力士も20代・30代の方が多いことを考えれば、多少の肥満傾向にはありますが、それでも一般人と比べて極端に体脂肪率が高いわけではありません。
力士の体は脂肪だけではなく、筋肉もたくさんついています。
パッと見ではわかりませんが、最近の力士は日頃の稽古に加えてウェートトレーニングも行っており、計画的に筋肉量を増やそうとしている方もたくさんいます。
トップクラスの力士のなかには、筋肉だけで100kgを超えている人もいるといわれるほど。まぁ、やはり基本的な体のレベルがだいぶ違いますね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?