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機を逃すことは、最大のリスク

リスクとリターン

 物事には表と裏がある。リスクとリターンは表裏一体。そんなことわかってるわい!と言われそうですが、ビジネスの世界だけでなく自分の人生含め自分のこととなるとリスクは背負いたくない、リスクは回避したいと思うのも自然な事。
 でも、最近「リスク」を”過剰”なまでに気にして、”リスクゼロ”を追求していることが多い気がする。
 ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターン、リスクをとるから相応のリターンがある、当たり前の話であるが、日本の経済成長が鈍化していることもあるのか、とにかくリスクをマネージして挑戦ではなく、これまで気づいた既得権を守ることに執着し挑戦を忘れるというか、挑戦に躊躇すること多い気がする。

石橋をたたいて一旦帰り、保証がないと渡らない

 企業においても、”石橋をたたく”ことはある。貴重な資源を有効に活用するため、慎重になるのは当然な事。しかし、”たたいて渡る”ならば良いが、昨今はたたいて、たたいて渡らず、「様子を見ましょう」「リスクがある」と言って一旦帰る行動、もっと極端な例だと「誰かのお墨付き、特に権威ある第三者が大丈夫というエビデンス、言うならば保証を示す」まで渡らないこともあるように思う。
 一見すると、慎重な行動にも見えるが、こうした行動が広がりすぎると「何かやろうとしても時間と労力がかかりすぎる」「リスク・リスク・リスクとやたらと言われるので嫌だ」という心理になり、「何も挑戦しない方が良い」という行動に。これって、本当に大丈夫なのかなと。

機を逃せば最大のリスクに

 私は、企業活動においても”旬”があり、タイミングが半年早くても半年遅くてもダメなこともあり、いかに世の流れをみて適切なタイミングでリスクマネージしながらリターンを追い求めていかなければいけないと考えている。
 しかし、「何も挑戦しない」ことで、その瞬間はリスクを背負わないように思える代わりにリターンもなしとなり、これまでの既得権を守ることでやり過ごすことはできるだろうが、その既得権はいつまで守られるという保証はあるでしょうか?
 この行動は、結果「機を逃して、気づいた時には全員で沈みゆく最大のリスク」を抱えることになってしまうのではと思う。

今必要な事

 大それたこというつもりはないが、企業活動においても自分の人生においても、機を逃さず、リスクマネージしてリターンを得ることは変わらぬ原則だと思う。
 不確実性の時代とか言われるが、程度の違いでいつの世も同じ。だからこそ、今必要なことは、リスクを言い訳にして現状に安住するのではなく、多少のリスクをとってでも、リターンを求めるべきだし、適切なタイミングで行動できるように、世の流れに敏感になるようすること、そして歴史を学ぶことではないかなと。いつの世も程度や形は変われど、同じ過ちを繰り返すことがある。でも、歴史を学ぶと失敗に至る本質も見えてくる。無謀な挑戦はいけないが、全くの停滞はゆっくりと真綿で首を締めるように沈んでいくため質が悪い。そんな事例も数多くある。
 こうしたことを考える中、いろんなしくじりの歴史、挑戦の歴史を学び直す自分がいる。

 賢者は歴史に学び 愚者は経験に学ぶ

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