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Notion導入、その前に

業務を改善するためのツールとしてNotionの導入を検討している方は多いでしょう。

しかし、本当にNotionを導入するだけで業務が改善されるのでしょうか?

僕自身も最近、Notionを業務ツールとして所属する組織(株式会社エイチームコマーステック)に導入しました。

たまたま僕の会社の場合は上手くいきましたが、
周りを見ていると、Notionを導入してもなかなか運用が定着していない部署や、そもそも導入に失敗する例もチラホラあります。

では、何がNotion導入の成否を分けているのか?

この記事では、Notionの導入の成否を決める要素について、僕なりの考えをお伝えします。

【結論】大切なのは、事前の業務設計

結論、効果的にNotionを導入するためには、事前の業務設計が大切です。

たしかにNotionは、その機能性の多さと使いやすいUI・UXもあり、組織にとって魅力的なツールです。

しかし、家を建てる際に設計図がなければ、たとえインパクトドリルや電動ノコギリなどの高性能ツールがあっても効果的な建築は難しいです。

同じように、業務設計がない状態でNotionを導入しても、その本来の価値を十分に引き出すことはできません。

設計図が家づくりの基盤となるように、業務設計はNotionを活用するための土台なのです。

Notionを導入する前に行う業務設計の具体例

では、Notionを導入する前にどのような業務設計が行われていると良いのでしょうか? 

前提として、Notionには業務において効果的な機能が数多く存在しています。

ChatGPTによるNotion機能まとめ

今回は、あくまで個人的な経験をもとに、上記の中から

  • タスク・プロジェクト管理

  • ドキュメント共有

の領域に関する事前の設計例を共有します。
(どのように業務設計を行うのかの詳細は今回は省きますのでご了承ください。)

業務を「プロジェクト」と「定常業務」に分ける

Notionにはプロジェクトやタスク管理に関する強力な機能が備わっています。また、テンプレートも豊富であり、Notionを導入したらこの機能を使ってみたい! とNotionユーザーなら誰しもが思うことでしょう。

しかし、そもそも社内において「プロジェクト」の定義は明確になっているでしょうか?

実はプロジェクトマネジメントの中では、プロジェクトの定義がされており、業務はプロジェクトと定常業務の2種類に分類して扱われています。

業務の中で「プロジェクト」という言葉を使っていたとしても、明確な定義が組織内で定められておらず、人によって認識がばらついているということは往々にしてあります。

そのような状態では、仮にNotionのプロジェクト管理テンプレートを導入したとしても、効果的にそのテンプレートを使うことは難しいでしょう。

Notionでプロジェクト管理を成功させるためには、
まずは社内でプロジェクトの定義を明確にすること、そして業務をプロジェクトと定常業務の二種類に分けて運用を回せる状態にできていることがベストです。

ツールの導入と業務設計は全く別の話です。
Notionにプロジェクト管理の機能があるからといって、それだけで効果的なプロジェクト運営が実現するわけではありません。

プロジェクトと定常業務の特徴の違い

実際、僕も自社にNotionを導入する前に、業務をプロジェクトと定常業務に分けて管理する文化を導入しました。

このプロセスがあったからこそ、その後のNotion導入がスムーズに進んだと今では感じています。

ドキュメント文化を定着させる

前提として、ドキュメント文化とは、日々の業務、知識、経験を文書化し、共有する企業の風土を指します。

このような文化が根付いている組織では、情報の透明性が高まり、効率的な意思決定やスムーズなコミュニケーションが可能になります。

また、過去の経験や決定の記録が残るため、未来の業務改善や戦略策定に役立ちます。

Notionは、ドキュメント文化をサポート・強化してくれる強力なツールであり、マニュアルや議事録の管理、共有、協働作業などの機能を提供してくれます。

しかし、そもそもドキュメント文化が未醸成の場合、その機能を充分に活用することは難しいでしょう。つまり、Notionを導入するためには、まず組織内で情報を文書化し、共有する習慣を育成することが先決です。

僕の会社には、議事録を残す文化はもともとありましたが、Notionを導入する前には、マニュアルを作成する文化も同時に醸成しました。
Notionはマニュアルとも相性が良く、せっかくNotionを導入するのであれば、多くのドキュメントを残す文化を醸成しておくことが効果的です。


まとめ

Notionはとても魅力的なツールであり、多く人がその魅力に取りつかれると思います。
僕もその一人であり、それを見つけた時は、すぐにでも会社に導入したいと考えました。

が、上記で説明をしたように、Notionはただのツールであり、前提となる業務設計がない状態ではその効果を発揮できません。

仮に導入ができたとしても長続きせず、途中で頓挫することになる可能性も高いです。(実際に僕も、ツールの横展開を試みましたが、失敗したチームがありました。)

しかし、業務設計の基盤がある上ではNotionはとても高い効果を発揮してくれます。
ぜひ、設計→ツールの導入という順番を間違えないようにお気をつけください。




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