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J1第19節 セレッソ大阪対川崎フロンターレ データプレビュー

リーグ戦再開初戦で札幌相手に5-2と勝利したことで勢いに乗れたかと思われた川崎だが、天皇杯でヴェルディに敗戦し、磐田には試合終盤にセットプレーで追いつかれて引き分けるなど不調が続いている。またその2試合がどちらもホームだというのがより厳しい。そして今節の相手はアウェーでセレッソ大阪。前半戦にホームで1-4と大敗した相手だ。優勝争いに食いつくために必ず勝利したい。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

セレッソは現在7勝6分5敗の勝ち点27で7位につけている。1試合平均得点が1.3で失点が1.0と攻守において安定した成績を残している。ホームでは3勝3分3敗で得点は1.2でトータルとあまり変わらないが、失点は1.2と若干増えている。その影響かホームではトータルに比べて勝率が少し下がる。
直近5試合では3勝1分1敗で得点が1.8で失点が0.8と絶好調だが、リーグ戦再開後は広島と清水に1分1敗となっている。

川崎は10勝4分4敗で勝ち点34の3位。得点と失点を見るとそれぞれ1.4と1.1という数字でセレッソとあまり変わらない。つまりセレッソよりも勝ちきることができている。アウェーになると得失点ともに若干減少する傾向が見られ、得点ば1.3で失点は0.9となっている。直近5試合は不調で1勝2分2敗。平均で見ると失点が1.6と多くなっているが、これは湘南戦の影響で他の試合ではあまり失点していない。むしろ問題点は攻撃面で札幌戦では5得点と磐田戦での1得点のみとなっている。

通算対戦成績はセレッソの13勝8分14敗と川崎が1試合勝ち越しているがほぼイーブン。セレッソホームにいたっては6勝6分6敗と完全に拮抗している。両チームの得失点があまり変わらなかったことも考えると引き分けで終わる可能性も高そうだ。

2.チームスタイル指標

セレッソで最も指数の高いプレーは攻撃セットプレーで64とリーグ2位の数字。前節磐田にセットプレーで失点してしまったが今節も注意が必要だ。そしてセレッソはロングカウンターのシュート率が20.2%でリーグ2位。川崎としてはボールを保持していてもロングカウンターでシュートを打たれると、そのまま失点したりセットプレーに繋がる可能性があるため、不用意なロストは減らしたい。一方でセレッソの左サイド攻撃シュート率は11%でリーグワースト3位、自陣ポゼッションシュート率ワーストで、セレッソのポゼッションには左サイドが奪い所かもしれない。
川崎の左サイド攻撃はリーグ3位で中央攻撃はリーグ2位の数字で、攻撃は中央から左に集中していることがわかる。そのため右サイド攻撃は質が低くシュート率は8%でリーグワースト。このアンバランスさが不調の一つの要因かもしれない。

3.攻守のスタッツ

セレッソは攻撃回数が125.9回でリーグ4位と比較的トランジションの多いチームとなっている。そしてシュート数は13.6本でリーグ5位。PA進入回数は11.5回で8位と高い順位ではないものの、シュートをしっかり打てていることがわかる。そしてシュート成功率は9.8%でリーグ7位と攻撃面のスタッツでは比較的良いものが並んでいる。
川崎はシュート数が12.4本で9位という数字。まだ優勝争いするには少ないものの、一時期はボトムハーフに沈んでいた時期もあり、徐々にシュート数は増えてきている。その一方でPA進入回数はリーグトップを維持してきたが、現在は14.4回でリーグ3位の数字となっている。

守備面のスタッツは対照的な数字となっている。セレッソは被シュート数が12本でリーグ11位、被PA進入回数にいたっては13回で14位と、チームとして守備が効果的に機能していないことがわかる。しかし被シュート成功率が8.3%でリーグ4位でシュートを決めさせていないため、被ゴールも1.0でリーグ4位と好成績になっている。
一方で川崎はご覧の通り被シュートが10.6本でリーグ3位、被PA進入回数が8.2回でリーグ1位とチームとして効果的に守れていることがわかる。しかし被シュート成功率が10%でリーグ16位と非常に悪い数字のため被ゴールは1.1でリーグ7位となっている。これについてはのちほど。

セレッソのゴール期待値と実得点にはあまり差がなく、期待値通りにシュートを決めていることが安定的にゴールを奪っていることに繋がっている。そして被ゴール期待値1.269と実失点1.0の差-0.269はリーグ3位の数字で、被シュート成功率が低かったことからも分かるようにシュートを止めることができている。

一方の川崎はゴール期待値1.091と実得点1.4の差0.299は鳥栖に次いでリーグ2位。期待値の低いシュートを決め切ることで勝ち点を積み上げてきたと言える。注目なのは川崎の被ゴール期待値と実失点。川崎は被シュート率が非常に高かったのにも関わらず、この二つにあまり差はない。おそらく被シュートの大部分を決定機が占めているため、シュートを止めることが難しいためこのような数字になったと考えられる。

4.得失点のプレー割合

セレッソは全得点の36%をクロスが占めており9得点。クロスからの攻撃がセレッソの大きな武器となっている。一方の川崎はクロスから6失点しており全失点の30%。セレッソの強みと川崎の弱みが完全に一致している。川崎としてはクロスを上げさせないようにしたい。

川崎はセットプレーとショートパスからそれぞれ7得をあげており、この二つで全得点の50%以上を占めている。一方のセレッソが最も失点しているプレーはクロスからで7失点。ただ次に失点しているのはセットプレーとショートパスでそれぞれ4失点。川崎としては直近2試合同様にショートパスを繋ぎつつセットプレーを狙う形になるだろう。

5.シュートエリア

セレッソはPA右からのシュートが1.3本でリーグ2位の数字。川崎としては左サイドのゴール前は注意しておきたい。特にSBに橘田と佐々木どちらが入るのかも注目ポイントだ。そしてセレッソの守備面ではPA左からの被シュートが0.6本でリーグトップ。川崎は前述したように右サイド攻撃のシュート率が低く、今節もこのサイドからのゴールは見込めなさそうだ。
川崎は守備はある程度機能しておりPA左からの被シュートは0.7本でリーグ3位、PA右からの被シュートは0.6本でリーグトップという数字だ。

6.まとめ

正直今節は川崎にとって良いデータはあまりない。札幌戦と磐田戦のやり方を踏襲するもしくはできたとして、相手陣地に押し込むことができた場合は不用意にボールを失うことは避けたい。またセレッソは川崎が苦手としているクロスからの得点が多く、特に右サイドからのシュートが多い。この二つのポイントを押さえた上でどう戦っていくのか注目だ。

Frontalkに参加させていただきましたので、ぜひそちらもご覧ください。

最後まで読んで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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