佐渡島

世の中の変化は早い。僕等の世代はその変化に付いていけるのか?

僕が大好きな佐渡島庸平さんの新著が出ました。

コミュニティがテーマなのですが、それはもう人生そのもの、生き方そのもののお話しです。そしてその人生・生き方の価値観というか、前提というかそのものが大きく変わっている。そして変化の速度が恐ろしく速い。

バブル世代と言われる1987年〜1991年に就職した僕の同世代からちょっと上の世代の人は、その価値観に付いていけるのか?

そんなことをまず最初に思いました。僕の就職は1993年です。

僕ですらまぁまぁ先見性あると思っています

僕は4年前に会社を辞めてフリーランスになりました。

僕は見事に前世代の価値観を引きずって生きてきました。21年会社に勤めました。1993年に入社。バブルは弾けたところです。

物理科卒で留年しているので、同期はいわゆる大企業、NEC、東芝、SONY、日産etc...と就職していきましたが、僕は300人の大手企業の情報子会社になんとかコネで入れました。

どこかで経済が上向き、給料がまた増えるんじゃ無いか?と思いながら21年を過ごしたのです。ちなみにボーナスは査定の80%しか支給されない新人時代が(多分)一番多かったです。

今の若い人には理解出来ないかも知れませんが、僕の世代ではアルアルだと思います。特に学歴が高い人ほどそうなんじゃないかな?

※もちろん自分の腕ひとつで頑張っている人も沢山います。

それでも体調を崩し、仕事にやり甲斐も持てず、我慢できなくなって会社を辞めました。体調不良を意識しはじめたのが多分入社して12〜13年目。それまでのほほーんと、適当に上司の悪口でも言いながら、会社にしがみついていたのです。

そうは言っても、社員表彰を2回。最後はグループ会社のシンガポール子会社でITの責任者をやってます。

シンガポールの時には海外手当が付くので、お給料だって悪くないレベルです。全国平均よりも多くいただいていました。

何で会社を辞めたのか?

よく起業する人は、自分のやりたい事があってその夢に向かって起業をする。そんなお話しを聴きます。でも僕には「やりたい仕事」があったのでは無くて「やめたい仕事」があっただけでした。

このまま僕の人生をあと20年会社に委ね、その後もあるだろう老後を生きて行く。そもそも今の稼ぎで生きていけるとは到底思えなかったし、その人生を生きていく事を考えたとき「無いな」と思いました。

だから僕は「会社を辞めたくて」辞めたんです。

辞められるだけ凄い

僕は「よく辞められるよね」って時々言われます。僕に取っては「よく辞めないでいられるよね」って感じです。

その違いは、僕には家族も、ローンも無かったこと、シンガポールに運良く行けたお陰で多少のお金があったこと。そして家が多少裕福であったこと。

同世代の人とはかなり条件が違うから辞められたのだと思います。

でも「できる事なら会社を辞めたい」そう思っている同世代は、結構いるんじゃ無いでしょうか?

このまま行って何とか逃げ切れる人も沢山いるでしょう。でも、逃げ切れないけど、でも今も逃げられない。そんな人も少なからずいると思っています。

行動の違いは「思考」の違い

今の30代〜40代前半の起業家のお話を聞くと、ほんと先進的です。ガツガツ、ガンガンって人も多いけど、そうじゃなくて、お坊さんのような(で雰囲気通じるかな?)雰囲気で楽しく回りの人を巻き込んで、双方よし、三方よしと言うビジネスをしている人も多いなって思うのです。

まあ、そう言う人も良く見るとかなり活動的ですけどね!

僕より上の世代で、気を吐いている人もいるけど、僕には下の世代の方が魅力的に見えてるんですよね。

そこには圧倒的な思考の違いがあります。佐渡島さんも著書の中で

コルクというベンチャーを経営する中で、僕が捨て去るのに苦労したのは、不自由さを我慢することになれている自分の価値観と行動の癖だ。
僕がインターネットの中で生き残るためには、出版社時代に身につけた習慣を捨てて、この時代に合った習慣を身につけなくてはいけない

と自分が今まで纏ってきた「習慣」、それは「思考習慣」「意志決定習慣」「行動習慣」を変えることを凄く意識しています。

それは僕等も同じことで、佐渡島さんよりさらに11年年上の世代、前時代の良かった時代を肌身で体感している僕等の世代が、その染み込んだ価値観、習慣を今から自分のみから剥がすのは凄く大変です。

その習慣に慣れ親しんだ時代が長いからです。

僕の役割と思っていること

僕は自分の思考は、同世代よりもだいぶ柔軟だと勝手に思い込んでいます。最近自分が刺激を受けるのは、95%以上下の世代です。

若い人と触れあう時間もあります。以前は立命館の大学生が運営するシェアハウスに泊めて貰って、色々とお話しをしました。丁度会社を辞める時期で、「会社を辞める不思議なおじさん」に見えたのかも知れません。

そんな僕は、色んな人と触れあって、若い人の思考や新しい時代に必要な習慣を体感し、それを口伝いに、文字伝いに、そして行動で僕の上の世代にも、そして若くても色々と捕らわれている人に、伝える事だと思っています。

自分を媒体にして、若い世代と、上の世代の思考と心と身体を繋ぐ現代の飛脚です。

自分の思考の枠に気付くのは中々難しいです。有り体に言えば、自分が興味を持つ、人、本、と触れあうこと。そして旅をして、自分の環境をまったく違う場所に置くこと。

立命館アジア太平洋大学の学長になられた前ライフネット生命の会長、出口治明さんが「人・本・旅」と仰るように、自分の外の物と触れるのが最適です。

アップデート主義

佐渡島さんが、著書の中で「アップデート主義」と言うおはなしをしています。本書から引用すると

「少し抽象的な話しをすると、コミュニティを運営し始めて気付いたことに、「納品主義」と「アップデート主義」という考え方があります。一度で完璧な情報を伝えるのが「納品主義」だとすれば、不完全でもまずは伝達し、そこから修正を加えていくのが「アップデート主義」です。」

人は思いの外、自分の事を理解出来ていません。自分が本当に好きなことを、自分で明確に分かっている人は案外少ない物です。

自分が好きな物がわからない。自分が好きな物をやっているのに苦しい。そう思っている人は一定の割合でいます。

僕が上で書いた「僕の役割」として書いた「現代の飛脚」だって相当怪しい物です。「本当に?」って自分で思っています。

ですが、こうやって言語化して、一旦表に出すことで、自分が行動をしてみて、そして何を感じるか?この行動をどんどん繰り返すことで自分の本当の役割が判ってくると思います。

なので今の僕が目指す役割は今日時点での仮置きなのです。

つづく・・・

本書は本当に沢山の示唆に富んだ本です。赤線も沢山引きました。それらのテーマについて今後もしばらく書いていきます。

ご興味ある方はお付き合い下さい。

そのうち、本書で読書会やりたいです。

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しゅうしゅう(上田修司) ITエンジニア,Webマーケター,ライター
個人向け、スモールビジネス向け ITコンサルティングと情報発信のお手伝いいたします。
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