見出し画像

週刊中坂編集部余話「あの頃の君を見つけた」

「あ、午後は休みです。お先に失礼します。」
そう言い残して、昼を告げるチャイムが鳴り終わるやいなや足早に会社を出る。as soon as。

新横浜駅の新幹線コンコース。
KIOSKで弁当を物色。
ここでしか売っていない尾島のチャーシュー弁当を購入。
尾島は横浜の野毛にある老舗精肉店。ここのチャーシューは絶品だ。チャーシューも美味いがタレがさらに美味い。
チャーシュー弁当とほうじ茶を買い、ホームへ。
13時10分広島行きが定番。次の新大阪行きの方が運行距離が短いので座席が空いてそうだが、はやる気持ちが直近の新幹線へと誘う。

車内。
早々に弁当を広げ、飯を覆うチャーシューに絶品のタレをかける。飯ごと頬張る。
肉がギュッと詰まった焼売もある。
こちらも頬張りたいが一口では無理。
1個あたり二口で食べる。
チャーシューと焼売という豚肉感たっぷりの弁当を食べ終えたら、iPadに保存してあるDVD動画で振りの確認。
そう、今夜の公演の予習だ。
いま現在のメンバーによる公演はDVD化されていないので、公演初演当時のDVDで振りを確認。
やっぱり、えれぴょんはかわいいなあ。

しばらく没頭。

没頭。

三河安城駅通過のアナウンス。
ここから10分後に名駅に着く。
駅に着いてから席を立てばいいものを、はやる気持ちが抑えきれず、ドア前に。

14時32分。名古屋駅到着。
ドアを出たら前には北口側に降りる階段。
北口側から在来線乗り換えの北通路を通過してJR桜通口から出るルートは、人混みも少なくスムーズに歩ける。
高島屋を越えると東山線への下り階段が目の前に。
はやる気持ちが最短コースを選んでしまう。
それを察してか、すぐにホームに滑り込んでくる東山線。

栄駅到着。
迷いもなく真っ直ぐ8番出口へ。
グランドキャニオン広場では柵を設営中。
どうやらボイメンのイベントがあるらしい。
ファンらしき女の子たちも遠巻きに佇んでいる。
いずれのヲタクも挙動は同じようだ。
ご同慶の至り。楽しんでください。

まだチケットの発売時刻ではない。
はやる気持ちはここで一旦休憩。
時間潰しに観覧車へ。
観覧車にはスタンプカード制度がある。1回乗るたびに押印されるスタンプが5個貯まると公演の応募ができるカラクリ。ひとつの公演にたくさん応募しても良いので、来るべき時の為にスタンプカードをストックしておくと良い。
との古老ヲタクの遺言を忠実に実行する。
1周15分500円の観覧車。
おじさん1人が乗るのも異様な光景だが、ここは夢をかなえる場所だからしょうがない。
観覧車内の案内ナレーションも流石に覚えてきた。
名古屋城天守閣より高い観覧車。
ナレーションを覚えているにもかかわらず、時折、抽選申込ボタンを押し忘れるのはなんでだろう。
抽選に当たると1,000円の商品券がもらえるので押し忘れは万死に値する。ゆえに乗り初めから美容室の高さに届くぐらいまでは気を抜いてはいけない。
そこから景色を眺めることになるが、もはや見慣れた景色なので仕事のメールをチェックする時間に。15分という単位で仕事を回すのもテンポよくていいかもしれない。回るコワーキングスペース。
そうこうしているうちに、ゴールが近づいてきた。以前ならSKE48カフェが見えてくるところ。かわいい内装なのにおじさんしかいないカフェというのも趣深かった。客観視とはこういうことだったのか。

抽選。

パチンコのスーパーリーチのような抽選。どれが期待できるリーチなのかよく分からないが、冬ソナリーチ、お前には期待していない。
安定のハズレで降車。回り込んでまた乗車。
5回乗ってスタンプカードを埋める。
しめて2,500円也。これで公演が当たるなら安いものだと言い聞かせる。

そろそろ発券時刻。はやる気持ちが再発動。
発券待ちの列はパチンコ店の脇の螺旋階段を登る。
発券。番号を見る。下一桁6番。
可もなく不可もない。身の丈に合った番号だ。
荷物をロッカーに入れ、応援グッズをカゴに入れ階下に降りる。
ここからは1階のタリーズでコーヒーブレイク。
外のテラス席でのんびりと過ごす。
隣の席ではヲタクがペンライトの電池を交換している。決闘前に銃弾を込め直すガンマンの如く。

そろそろ再集合時間。ロビーに赴く。
早めのチケット番号なので、メンバー写真が飾られている廊下部分に整列。早い番号は抽選運が良くないと噂もあるが、ぎゅうぎゅう詰めで待つのが嫌なのでこの辺りの番号が好みだ。
警備員から金属探知機のガイダンス。
ベルトの金属バックルも反応するとのこと。
秋葉原の劇場ではまず鳴らないけれど、栄では本当に鳴る。一度準優勝で入場しようとして金属探知機を鳴らしてしまい優勝列に飲み込まれた経験もあったっけ。

遠方枠など指定席の人たちが入場。
廊下脇に立つ我々がお見送り。

ビンゴ抽選。
チケット番号10番単位で入場順を抽選。
最初に呼ばれれば最前列の席に座れる。
最後なら立見の何列目かだ。前列の頭の隙間からステージを見る感じ。格差社会を体現できる。
狙いは立見最前列。でも1巡目か2巡目で入場なら最前列に座っちゃうつもりの日和るタイプ。
今日は5巡目。なかなか良い呼ばれ方。
この時点で立見に行く人は流石にいないので、いつもの下手柱脇に陣取る。
推しとシンクロしやすい場所だ。勝利を確信。

開演の時が近づく。
メンバーの影アナがはじまる。
Overtureでさらに気持ちを昂らせる。
mix打たない分、SKE48コールが大きくなる。

幕が開く。

M01.青春ガールズ
制服姿のメンバーが右手の肘を斜め上に上げたポーズで登場。
昔、浅井裕華さんと握手した時に肘の角度を教えてもらった「平行じゃなくてもっと上に!」厳しいご指導を賜る。思っていたより角度が強かった。
アカペラの歌い出しが特徴的な公演表題曲。
ミュージカルAKB49の冒頭曲でもある。
同ミュージカルはAKB48グループでの初演を経てSKE48メンバーだけで再演。
熱いストーリーがSKE48にベストマッチしたようでメンバーにもファンにも大好評で再々演もしている。そんなミュージカルの冒頭曲だからSKE48に馴染み深い曲とも言える。
まさに公演の幕開けに相応しい元気が出る曲。
曲が始まってすぐの制服衣装の上着を脱ぐ振りでは、何人かのメンバーが示し合わせて同じ脱ぎ方をすることも。研究生のわちゃわちゃ感があって微笑ましい。
そういや「ファイボーアイナー」コールがあった。あれ好きだったなあ。出演していなくてもコールしてた。7期研究生和田愛菜さんは卒業していてステージにはおらず、このコールも自然消滅に。
賛否両論あると思うがメンバー名の入ったコールが残ってもいいと思う。古参の人には怒られるだろうけど。
Vサインで手を上げる振りがあるが、0ズレメンバーが上げるタイミングで一緒にVサイン。
青春ガールズ公演は一体感が得られる公演だと思う。

M02.ビーチサンダル
大きなクラップで盛り上げる。
イントロ終わりのステップ踏むところはクラップを合わせたい。
もちろん歌割りではメンバーコールも忘れずに。
そういえば、歌割りメンバーに推しがいない時は自分に近い側のメンバーをコールしてた。それも人それぞれだけれど。

M03.君が星になるまで
2曲目がクラップ+コールの曲なら、こちらは振りコピの曲。
サビで一緒に手を左右に振ると劇場の一体感が出てくる。手の振りが多い曲なので、サビ前後の振りも覚えるとより楽しくなる。これも一体感出てくる。

自己紹介MC
研究生ならではの探り探りなキャッチフレーズと近況報告が微笑ましい(授業参観目線)
中坂美祐さんは“SKE48の元気娘!”と一回転からのVサインを掲げるポーズ。目立つためにどうしようかSHOWROOMで話して決めたんだっけ。

M04.Blue rose
カッコいいユニット曲の最高峰。
メンバーコールで盛り上げたい。
高身長のメンバーが映える曲でもある。
荒野姫楓さんがよかった。青海さんもいい。
マイクスタンドを蹴り倒す特徴のある振りが見どころ。赤堀君江さんに蹴られたい人生だった。

M05.禁じられた2人
ノーコール、歌割りごとに心を込めてケチャ。
「これって、いけないことですか?」
「いいんだよー!」心の中で叫ぶ。
この曲といえば田辺美月さん。鉄板。

M06.雨の動物園
一転変わって元気なメンバーのユニット。
中坂美祐さんはこのユニットに出演。
最初は歌割りがないラクダだったのよね。
それがゾウになったり、チンパンジーになったり。
メンバーコールを入れやすいから、ついつい声も大きくなる。
ここは「ライオンさーん」コールを忘れずに。
“ひとつひとつ気になるの”の語尾を被せる感じでコール。

動物園メンバーでMC
研究生メンバーだから喋りがそんなに上手くないけど、そこがまたよかった。それでも何度も観ていると成長を感じてくる。

M07.ふしだらな夏
斉藤真木子さん曰く健康ランド衣装で登場。
確かに某ハワイアンセンターっぽい衣装。
この曲はメンバーコールがなく中坂美祐さんも出ないことが多いので、振りコピに専念できる。
ここは新幹線で振りコピ予習する曲でもある。逆手で覗く振りがあるのでそこもマネしたいところ。
ここは青海ひな乃さんの独壇場か。
いや、竹内ななみさんも捨てがたい。

M08.Don't disturb!
引き続き健康ランド衣装。
ゆったりテンポの曲でリゾート感あふれるダンス。この曲もクラップ中心でコール無し。
曲途中から出てくるメンバー。
先頭の子が英語を話す。
You can see that?
The moon is at the full.

特段難しい英語ではないけど、緊張するとド忘れしそう。メンバーも辿々しく話すからちょっとハラハラする。
中坂美祐さんは下手に来る。推しに向けて全力でケチャ。

M09.Virgin love
アップテンポのスピード感ある曲調に。
健康ランド衣装を脱いで白いワンピース衣装で登場。
2曲連続でメンバーコールが無かったので、この曲のメンバーコールは大声になりがち。コールを入れる箇所も多い。
一列に並んで手先をL字にして前に出す振りは一緒にやりたいところ。中坂さんは0ズレではないので目の前のメンバーに向けてL字を突き出します。
0ズレは誰が多かったかな?深井ねがいさんかな。

M10.日付変更線
この曲はMIXもメンバーコールもガッツリ入れられる曲。少しゆったりなので落ち着いて。
振りが大きい曲なので振りコピは周りに注意しながらコンパクトに。“夢のescape〜”の3本指と“雨の滑走路〜”の5本指はこだわりたいところ。

M11.僕の打ち上げ花火
推しウチワの登場。
でもまずはクラップ。
リズムに乗せながらハッキリとクラップしたい。
この曲も中坂美祐さんが正面に来ることが多い。
サビ部分でうちわを使って振りコピ。
一緒に左右に揺れる。
ところで振りコピは、対面だから左右逆になるが、その場合推しの動きに合わせてミラーの動きがいいのかという問題が。
自分はオリジナル派。対面では逆になる。

EN01.約束よ
アンコール明けの良テンポ曲。
最初に客席を上手から下手に視線を流す振りがある。視線がくる時にちょこっと手を振ってしまう。
もう、この曲は推しメンコール一択。
サビ前部分のコールは絶叫でしかない。
生誕祭では生誕メンバーの盛大なコール。
平場公演ではめいめいの推しメンコールが入り乱れる状態に。
久々に出演した井田玲音名さんがビックリしたのを覚えてる。いつからこのコール始まったのだろう。
AKB48では無かったコール。
SKE48らしいといえばSKE48らしいコール。
サビでは一緒に大きく手を振りたい。また、小指を立てて前に向ける振りもシンクロしたい。
先ほどのコールと合わせて、この曲は一体感マシマシになる。

EN02.転がる石になれ
暗転と共にシリアスな表情に。
ここの表情の変化がたまらない。
前曲の余勢をかって大きなMIXと気合いだコール。
サビ部分の拳を突き上げる振りがとても好み。
拳を真っ直ぐ上げて力強さを全面に出していたのは杉山愛佳さん。杉山愛佳さんのキレの良い振りが好きだった。無意識の色も良かった。

EN03. Stand by you
この曲も盛り上がる。
ハイハイ!コールは前2曲の続きで声が掠れ気味。
0ズレのメンバーと振りが合わせやすい。
振りが細かく予習が必須の曲。
MV何度も見返してた。

EN04.シンデレラは騙されない
最後のクラップ曲。
中坂美祐さんは歌唱メンではなく、下手側のダンサー。ほぼ0ズレなので、合わせて高速クラップを。
推しと一緒にオレ!まで完走したい。

いやあ、楽しかった。
袖にはけるメンバーに手を振る。
あっ、絶対こっちを見て手を振った?よね?
レスの的中半径は1mぐらいに設定すると満足感も得られやすい。
そういえば、メンバーとバッチリ目が合うとズキッっと動悸がする。その感覚自分だけなんだろうか。

スタッフからお見送りの案内。
時計を見ると19時53分。
20時前だから今日のお見送りは中坂さんが出るかも!
研究生かつ中学生の中坂さんは愛知県の条例により20時を過ぎるとステージに立てなくなる。
公演中でも時間が来たら途中ではけてしまう。
それこそシンデレラの如く。
今日は進行が早かったせいかリミットまで少し時間がある。お見送りの最初の方なら会えるチャンス。
立見はお見送りの順番が座席1列目の次になる。
立見を選ぶのはそういう意味もある。
お見送り列に移動する時に周りのヲタクに「中坂ファンなので先に行かせてもらっていいですか」とお願い。だいたい研究生公演に来るヲタクは20時の事情を分かっているので快く前の方に行かせてくれる。
感謝感謝。

お見送りの列が進む。
中坂さんとは久々の対面。一瞬の声かけしかできないので、ひと言「今日の公演もよかったよ」。
もうそれだけで十分。
中坂さんの笑顔を受け取り、帰宅の途に。

そうそう、居酒屋だるまの手前に速達生の立ち飲み屋があって、公演帰りに生ビール一杯で少しばかりの感想戦なんてこともあった。

栄駅の雑踏をかき分けつつ東山線に。
名城線へ下る階段脇の柱の辺りがベストポジション。名駅ではちょうど階段前に。
ささっと駆け上がり、来る時と同じく桜通り口から新幹線改札へ。
すぐに来る新幹線に指定席変更するのも、ここなら並ばずに済む。これが最短ルート。
劇場から新幹線ホームまで12分という記録?もあった。その時は速達生でゆっくりしちゃったのが原因で走ったけれど。

新幹線に乗り込み、やっと一息つける。
時間柄、出張帰りのサラリーマンが多く、みんな一杯やっている。
帰りはTwitterやモバメをチェック。推しのキャプチャをみて振り返り。
1時間ぐらいあるからちょっと寝ようかな。

PPPPP!
目覚ましの音が鳴り響く。

朝か!
今日は随分と長い夢を見た。
熟睡感はないけど、多幸感がある朝。
今日はリモート勤務だからゆっくりできる。

また劇場に行けるのはいつのことだろう。
体調や仕事の関係で在宅になってしまった自分としては、あまり実現性のない問いかけだけれど。

あ、noteのタイトルを間違っていました。
「あの頃の僕をみつけた」でした。