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母の日ギフトの代わりに

谷川俊太郎の「これが私の優しさです」という詩を読んだことがありますか?
私はこの作品を読んだときにすごく救われた気がしました。
そんな感情持ってもいいんだと気付かされたんです。

私にとって母親はとても大事で、唯一無二の存在ではあるけれども、時々その愛情を重く感じることがありました。母親を尊敬しているけれど、他人からの影響や支援の方が自分にとっては心地よかったのを覚えています。

いろんな経験や勉強を通じ自分も親の世代になり、親も一人の人間であること、身内だけに許せること、許せないことがあること、自分だけではなくたくさんの人がそんな問題を抱えているということを知り、少し生きやすくなりました。

『良い母親でも子供の心に穴をあける』、『平気で嘘をつく人々』、『家族以外の誰かから愛されること』が20代の大きな気づきだったと思います。

母親の愛情が執着や依存に変わる事を恐れて早く家を出たいと思い、結婚をして家を出るのが円満に家を出るもっともな理由になると思っていました。惜しくもその計画は破綻しましたが、海外留学をするということで何とか実現をしました。本当は結婚したいのでも、海外に憧れがあったわけでもなくて、母親を傷つけず家を出る方法が欲しかっただけかもしれません。

そうやって離れて暮らす、いつまでもずっと一緒とは限らないという予行演習ができたので、今も尚お互い自立心を養うシミュレーションをしているようです。

もちろん母親には感謝をしているけれども、何かモノで表現するのもやりつくした感と違和感があって、私としては母から受けた愛情や思いやりを、困っている人をほっておけないおせっかいで正義感のある面を、母ではなく他の人に振りまくことが親孝行につながるんではないかと今では思っています。

まだまだできていないけど、これが私の優しさですといえるような何かを積みあげていきたいと思います。


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