就活抗議デモに賛同します

11月23日(火)に大阪で行われる予定の「就活抗議デモ」に私は賛同し、同時にみなさんへの参加を呼びかけます。

学歴、ジェンダー、年齢、国籍など、あるいは、様々な力関係をも背景として、私たちは複雑なかたちで労働市場、そして「社会」に組み込まれているのでしょう。大学生の就職活動、また今回のデモの呼びかけ文に書かれているような諸問題(競争の加熱による学業その他への弊害、セクハラ、パワハラ、ルッキズム...)は、そうした今の社会の仕組みと関係してあるのだと思います。

ちなみに、デモがある11月23日は「勤労感謝の日」という祝日です。「黙って野たれ死ぬな」というスローガンが有名な日雇労働者運動のある活動家は50年近く前に、そんな祝日は日ごろから私たちを食いつぶしているやつらが1年に1回感謝してくる欺瞞的な日だと、たしか書いていたでしょうか。賃金を得る仕事につかなければ食っていけない「自由」へと人をひたすら強い、競争させる社会は依然としてあります。さらに、日雇労働者でリハーサルがなされ、今は範囲が拡大されて本番へ突入させられているーとも言われているように(生田武志『釜ヶ崎から』)、雇用の不安定化、労働の劣悪化はすすみました。
こうした状況では、「無能」であるという烙印を押されるような人たちー就活市場を脱落し"病んだ"人や健康面その他によってはじめから労働市場からはじかれた人はもちろん、"怠けものだ""我慢が足りないやつだ"と判断され、ののしられている人たちもいるでしょうーは常に生み出され、その人たちが生きることへの圧力はますます強まっています。

以上のことから、就活という場所から不公正を問うことは、さまざまな人たちと幸せに生きていく社会を具体的にどうつくっていくかという課題と表裏一体である、と私は考えています。とくに今の支配的システムにのらない/のれない人たちと、あるいはそうした人たち同士が、どう結びつくかを忘れてはいけないのではないでしょうか。これをもって、あまり覇気はありませんが就活抗議デモへの参加呼びかけとします。

A(学生/野宿者支援)

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