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対策しても…対策しても…対策しても…(バリカタさん・後編)


バリカタさんのプロフィール

文系。夏のインターンはいくつも大手に受かったハイスペック就活生。しかし本選考で壁にぶち当たり、現在葛藤中。

就活はどこまで対策すればいいのか…

他にモヤモヤした就活の話とかある?

『うん。モヤモヤしてはいないけど、短時間の面接苦手なの私。』

ー ああ、十分ぐらいで終わるやつね。あのガクチカと志望動機と自己PRだけ言って終わりみたいなやつでしょ?

『まあとか、私が受けたのは、○○のインターンの面接なんだけど、私が聞いて欲しい質問を一切聞かれずに、ちょっとひねった質問が多かったんだよね。だから対応しきれずに負けちゃったかな。』

ー「自分を色に例えると?」みたいなやつ?

「あ、ううん、そうじゃなくて、「5年大学にいると思うんですけど(留学のため1年休学)、進路決まってるんですか?って言われて、「え、決まってるわけ無いよな。」と思いながら「決まってないと思うんですけど」と言ったりとか。私がそのガクチカで書いたことではなくて、授業内容で学業の方で○○ってどう?って聞かれたり。 まあ、本当に結構どこまで行っても対策不足って感じではあるんだけど。

ーなんか対策すべき量が増えてんじゃねぇかっていう感じは就活やっててする。この間グルディス練習会みたいな会に行ってみて。参加者が順位付けされるみたいな感じ。ぶっちゃけ私センスだけでやってもそこそこ上手にできるのね。一切対策したことないんだけどで、まぁチームリーダーっぽい動きと、それなりの仕切りはできるんだけど、なんか結構順位は全体の半分ぐらいで。やっぱ、「グルディスって対策をしないと勝てないんだな」みたいな事は痛感した。

早期化でただでさえ語れることがなくなってくるじゃん。早いと2年生の段階で既にガクチカとかインターンの選考で聞かれて。今までって3年生の夏休みにガクチカを積むタイミングじゃん、役職も回ってきて。でも3年の夏のインターンが本選考に必須化してきて3年5,6月にガクチカ持ってないといけない。そのうえ面接の対策も膨大でさ。 でグルディスも練習量を積んで。業界分析やって、OB訪問の数で暗に企業に志望度をアピールして…みたいな。結構しんどくねってなってくる。なんか対策ゲーになりつつある。

『なんか、それはそうだね。対策ゲーだなと思う。就活は対策ゲーと情報ゲーには見えてくる。』

ーグルディスひとつ取っても練習量で上手い人と下手な人で二極化が結構進んじゃうとか。これ、一人当たりの学生がやるべきことすげー増えてない?みたいなのは最近ちょっと感じてる。

『確かに。でもあたしあんまり最近グルディスやってないんだよね、グルディスは遥か昔に3時間ぐらいのやつやったけど、私ワーク弱いのか、それは落ちた。でも2日間のインターンで、「グルディスを見てるんだろうな」っていうのには通ったし、なんかよくわかんないな。

ーグルディスも2日とか長くなってくると…

『よくわかんないよね。練習会はどんな感じだった?』

ーなんかね。一回あたりが15分ぐらいで、最後90秒のプレゼンしてください、みたいなのをガンガンやっていくみたいなパターンで、それはなんかもう露骨に練習量の差が出たと思う。そういうパターンははきついなーって感じ。

でも3日とかみられてるタイプのワークは結構なんか練習が利かないってことはあるんじゃないかな?能力が、高い人が勝ってるというか。

『うん、あとグルディスは相性の部分もあると思う。一緒のグループになる相手の運は絶対ある。』

ーその対策会も私のグループはマジで話さないタイプがほとんどだったんだよね。隣はめっちゃ盛り上がるタイプで。

『対面なんだ』

ーあーそうそう。で、なんかもう露骨に隣が多分いい大学で練習慣れしてるなみたいな子が、一人二人混じっててめっちゃ成績よくて。就活の練習量とか、色々と隣のグループとの差を感じて、

『そんな見えるんだ、怖いね。』

ー大変だったね。隣の声聞こえるからつらいよね、それを一日。全く埋まらない差をさ、3時間ぐらいかけて追いかけていって、特に逆転する見込みもないみたいなさ。しんどかった。

『まあ練習で良かったよねー。』

(全くだ)


追記

 後編はほぼ私の一人語りになってましたね(笑)。
 バリカタさんは私の就活仲間の中で断トツに優秀で、このnoteの本来のインタビュー対象からは外れているのですが、就活について知っていることが多く、「就活」というゲーム全体を俯瞰して見られる数少ない方だったのでインタビューをお願いしました。私自身が中小~子会社~ベンチャー~大手と色々覗いてみて(選考受けているわけではないので正確ではないと思いますが)、「就活生って企業のランクとか学歴とか関係なく、悩んでること大体一緒だな」という体感はインタビューから出ていたと思います。

 インタビューを受けてくれる方の身元がばれないように、ほとんど選考状況や大学についてプロフィールを書いていないのですが、バリカタさんは誰もが知る大手企業が採用活動をするために設定する母集団に入っていると思います。「逆転就活!」みたいな方ではないです。

読者の方の一部は、恐らくこの追記を読むまでバリカタさんと他の方の大きな違いというのは感じなかったかもしれませんが、それは新卒就活の一つの側面だと思います。有名企業を受けようと受けまいと、ルール自体は大きく変わらない。(個人的には大手と知名度の低い中小では選考プロセスや就活生の悩みがもっとガラリと違ってもいいと思います。)これが良い事なのか、改善の余地があるのか、ぜひ考えていただきたいと思います。