もう迷わない、風邪薬の選び方
誰もが人生で一度は風邪をひいたことあると思います.
もしかしたら、今この記事を読んでいる方の中でも風邪をひいてつらい思いをしている方がいるかもれません.
そんな方々に質問です.
薬局でどの風邪薬を買おうかめちゃくちゃ迷った経験ないですか?
薬局の風邪薬コーナーに行くと数が多すぎて、何を買ったらいいかわからなくないですか?
(聞けばいいじゃんっていいますけど、薬局って暇そうな店員あんまりいなくて個人的には聞きにくいです)
少なくとも僕は医者になるまではそうでした.
デラックスとかプロとか次から次へと新商品がでてきて「結局どれがいんだよ!」ってなってましたよ.
今回はそんな僕のような経験をした、するであろう方々へ市販の風邪薬を選ぶ時のスマートな方法を伝授します.
少し長いですが、周りに人にも教えたくなるような内容なのでよかったら読んでみてください.
※風邪で病院を受診しようか迷っている人はこちらの記事へ
病院の薬と市販薬の違い
そもそも、病院で処方される薬と市販薬の薬の違いはなんでしょう.
病院で出される薬は、基本的に1つの薬につき1つの成分しか入っていません.
(各症状に合わせて薬の量を調整できるメリットがあります)
例えば病院に来た患者さんが喉の痛み、鼻水、痰が辛いと訴えているのであれば、少なくとも3種類以上の薬を出すことになります.
そして、市販の風邪薬というはひとつの薬の中にたくさんの成分が詰めこまれています.
1錠に何種類もの成分が含まれているものがほとんどのため、一回で飲みやすく、複数の商品を買わなくて済みますが、その反面、成分の組み合わせが無限になります.
それこそが僕たち消費者が悩まされる原因だと思います.
成分に関して言えば、画期的な成分が新しく開発されることは稀で、商品ごとに既存の成分の組み合わせを変えているようです.
もし仮にそれぞれの成分の効果が理解できていれば、ほしい成分が入っている薬を選ぶだけになるため、理論上は自分に合った薬をスマートに選択できるようになります.
しかし!
実際は含まれる成分というのはポケモンの種類ほど多く、呪文のような横文字がほとんどのため調べる気になりませんし、読む気にすらなりません.
そこで、今回僕なりにこの症状に対してはこの成分が入っているものを選べばまぁ間違いないという「1対1対応法」を伝授します.
なお、成分表は箱の裏に大抵載っています.
成分量に関してはそこまでこだわらなくて大丈夫ですよ.
○喉の痛み、熱がつらいときは?
喉が痛くて熱がつらい時は、「イブプロフェン」か「ロキソプロフェン」が入っているものを必ず選びます。熱はあるけど、喉の痛みはそんなにって時は「アセトアミノフェン」で十分です。
「イブプロフェン」や「ロキソプロフェン」はNSAIDs(エヌセイズ)と言われる分類に入り、作用が強くてとっても効くんですけど、飲んだ後に胃がむかむかしちゃうことがあります。
食事のときに一緒に飲めばそこまで問題ないんですけど、食欲があんまりなくて薬ぐらいしか飲めないって人はちょっとつらいかもです.
アセトアミノフェンはその点副作用が少なく比較的安全です. ただ、炎症を抑える作用がないため少ない量(一回300mg未満)だと痛みにはいまいち効かないですね.
○くしゃみ、鼻水がつらいときは?
「d-クロルフェニラミンマレイン酸」か「プロメタジンメチレンジサリチル酸」が入っているものを選びます。これらは第1世代抗ヒスタミン薬といって、くしゃみとか鼻水を抑えます。
花粉症のときアレグラ(第2世代抗ヒスタミン薬)とか飲む人がいると思うんですけど、風邪の症状も免疫反応が関係してるので効くんです.
花粉症は花粉に対して、風邪はウイルスに対して体が過剰に反応しすぎちゃってる感じです.
ここで、第1世代と第2世代の違いについて
第1世代の方が鼻水やくしゃみには比較的よく効くんですが、眠くなってしまうのが最大の欠点です. カフェインを入れて対抗しているようですが.
風邪ひいてるけど仕事や勉強をしなきゃって人は、第2世代抗ヒスタミン薬(ロラタジン、フェキソフェナジン等)が入っているものがおすすめですが効果は少し弱くなります.
なんとしても鼻水止めたい場合は、個人的に上記の成分に加えて「ヨウ化イソプロパミド」が入っているとさらに効きます. ただ、鼻と口が乾燥してパサパサになるのが気になります.
○咳がつらいときは?
主に「デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物」が入っているものを選んでいます.
「ノスカピン」も同じような成分なのでどっちでもいいです.
「ジヒドロコデインリン酸塩」は麻薬性でいろいろ気をつけることがありますが、短期間使用する分には問題ないと思います.
「dl-メチルエフェドリン塩酸塩」がプラスで入っていると効きがいいです.
○痰が絡んでつらいときは?
「カルボシステイン」「アンブロキソール」あたりが入っているのを選びます.
それ以外の成分含めてあんまり効果に違いがない印象なため、そこまでこだわりはないです.
○その他の成分
カフェインに関しては、頭痛症状を改善させる働きがあるようです.
風邪ひいた時はとにかくたくさん寝るのが一番だと思うので、休める時はカフェインができるだけ入ってないものを選びます.
ビタミンBやCなどは体力の回復や免疫力向上を狙っていますが、症状を緩和する意味では即効性がいため無視しています.
また、体内への吸収スピードや、飲みやすさの観点からさまざまな添加物がプラスされていますが、個人的にはあまり重視しません.
最後に、
「咳がつらい時は〇〇」みたいな謳い文句があると思いますが、風邪は経過で症状がバラバラなので、個人的には今出てる症状をピンポイントで叩くとういよりも、今後出てくるであろう症状も全部カバーしてくれる総合風邪薬を選びます.
あとは、似たような成分が入っていて迷った場合は、基本的に安い方でいいと思います.
たいてい有名企業でかっこいいパッケージの商品の方が高い気がします.
以上僕なりの風邪薬の選び方でした.
大事な成分さえしっかりおさえておけば、名前やパッケージに翻弄されず自分にあった薬を選べるようになると思います.
ここでは詳しく記載しませんでしたが、各成分には副作用や飲み合わせ禁止等などがあるため、妊婦さん、お子さん、持病をお持ちの方は薬局の薬剤師さんに聞いてみてくださいね.
また薬の効き目に関しは、僕個人の感想も含まれています.
ためになったとおもったらスキやフォローお願いしますね!
それでは,
Bye for now!
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