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「1人も救えない文章」

自分の心に元気がないと思うとき、
どんな偉人の名言も、あの大好きな曲も歌詞も、


どこか刺さらない。
元気をもらいきれない。

アニメや映画を見ていたって泣けない。

今自分は泣きたいのか、
元気が欲しいのか、
勇気づけられる一言が欲しいのか。

それすらもはや曖昧なのだ。

読みたかったはずの本はもう何日も手をつけられていない。
お酒をいくら飲んでも酔いきれない。
ため息を吐くための煙草はもう何本目だろう。

友達と話してもどこか上の空で、
気を遣うために目を使い周りを見る。

何日か続いている雨は、泣けない僕の代わりに泣いてくれていると思った。
いつもは嫌いな雨ももう少し降り続いて欲しいと思った。

雫のついた桜の木には緑がついてきていて、
その下に綺麗に整えられたツツジは蕾を付けていた。

周りの人にも花達にもどこか追いつけない。


1人も救えない文章。書いては消しての毎日。
一体僕は何を求めているのだろうか。


「自分だけが不幸なんだって顔をして、
本当はただ誰かに優しくしてもらいたいだけなんでしょ?」

こんなセリフを思いついては、
ふっと鼻で笑い、ため息をつく為にまた火をつける。

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