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《優等生》はいつどうやって造られる?

このテーマについて最近こんなこと書いたんだけど、と同居人に話していたら、面白い意見が得られました。

《優等生》っていうと、小学校で1学期の学級委員を務める人っていうイメージね。まさに、辞書の➀タイプ(成績・品行とも特にすぐれている学生や生徒)がなるじゃない?

① 成績・品行とも特にすぐれている学生や生徒。
② 言動にそつがないが、個性がなくおもしろみに欠ける人。

『優等生』(goo辞書、Weblio辞書など;デジタル大辞泉より)

で、2学期、3学期は、成績も品行も多少劣るんだけど、
・スポーツ万能でリーダーシップはある。
・少々お調子者だけど人気はある。

ってな子が学級委員になる。

じゃ、1学期の学級委員はどういう経緯で作られるんだろう?

それはね、低学年の頃から、しっかりしていて先生に頼りにされる子がいるのよ。それで、数人レベルでのまとめ役とか、整理整頓を見届けるとか、掃除が終わったら先生に連絡する係とか……まあ、ある意味便利使いされて、そのうち責任も持たされて、その道を歩かざるを得なくなるわけよ。
となると、他のクラスメイトも、その子をそういう ── 《優等生》的存在 ── として扱うし、本人も、まあ、そうした『役割』を『運命』のように受け入れるわけよ。

── なるほど。確かにオレは、宿題をやってこないとか、忘れ物が多いとか、品行に問題はあったけど、お調子者路線で2学期か3学期の委員やらされてたな……中学行ったら問題児扱いで、それもなくなったけど。

でね、ここが重要なところなんだけど、小学校の低学年でしっかり者って、重要な条件があるの、知ってる?

え、何? 家庭環境のようなもの?

違うよ。その学年で早く生まれていること。4月や5月生まれなんてのは、すごく有利なの。

え、なんで?

この世に出てきてまだ6-7年なのに、4月生まれは3月生まれに比べると、1年近く長く生きているわけよ。10%以上長いのよ。その1年って、体力的にも知能的にも経験的にもすっごく大きな差がついてるの。
だから、小学校の低学年で、先生からも周りからも『しっかり者』と見られるのは、たいてい早く生まれた子供なの。

へえ……それで、そうした『選抜組』は、便利使いされたり責任も与えられてうちに、ますます《優等生》路線を歩かざるを得ないわけか!
幼稚園とか保育園のクラスだと、もっと差が大きいわけだな。

そう。アタシなんて2月生まれだからね。もう、絶望的よ。ハナ垂らして一番最後にヨチヨチついていくイメージが、学年が上がっていっても、成績が多少良くなっても、なかなか払拭されないわけよ。

そうかあ……《優等生》って自分の意思とは別に、造られていくんだね。……なんだか気の毒でもあるなあ……。

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この話を友人としていたら、別角度から『誕生月』の重要さを教えてもらいました。

東京ではさ、有名私立小学校の『お受験』ってのがあるじゃない? あれを普通にやったら、やっぱり早く生まれた子がすごく有利なんだよ。
それで、試験の際に生まれ月を考慮して合格判定する学校と、まったく考慮しない学校があるんだって。3月生まれの子が考慮しない学校を受けても、結果は厳しいらしい。

なるほど……難しいね。どちらも、
試験は《公平であるべき》
という原則のもとに行っている
わけだからね。

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うーん、そこまで考えて《種付け》時期を計画・調整しているカップル……たぶん、いるんだろうなあ……。

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