ラッキンコーヒーとスターバックスの比較

#001 ラッキンコーヒーがスタバを倒すは本当か?

 「luckin coffee(ラッキンコーヒー)」というコーヒーチェーンをご存知でしょうか?2017年に創業した中国のコーヒーチェーンで、設立からわずか1年半で上場を果たすほど急成長しています。

 報道では「スタバを脅かす」存在として触れられることが多いラッキンコーヒー。今回はその「スタバがラッキンコーヒーに負けつつある」というテーマをデータからひも解いてみます。

驚異的なラッキンの出店ペース

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 まずは、ラッキンコーヒーとスターバックスの中国国内の店舗数を比較してみます。2018年はじめには300店舗弱だったラッキンコーヒーが、2019年末には、スタバを上回る4,500店舗に急拡大しています。凄まじい勢いで拡大していることがわかります。

1ヶ月に200店舗以上の超高速出店

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 ラッキンコーヒーの2019年の出店数は約2,500店舗でした。これは毎月200店舗以上を出店している計算になります。ちなみに、日本国内のマクドナルド店舗数が約2,900店舗なので、1年間でそれに匹敵する店舗を出店したことになります。

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スタバへの売上への影響は限定的

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 一方、スタバの中国事業の数値を見ると、報道ほどの影響は受けていないことが分かりました。既存店売上高は、2018年2Qを除き100%超を維持しています。

ラッキンコーヒーは赤字続き

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 一方、ラッキンコーヒーの四半期別売上高、営業利益の推移を見ると、現状はまだ投資先行であることが分かります。売上高約900億円に対し、営業損失が約90億円ですから、出店コストやマーケティングコストを回収するのはまだまだ先になりそうです。

 今回は以上です。

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