見出し画像

7.鈴奈(3)~蝋燭そして手錠と首輪~

!!!! 注意 Caution !!!!
性行為や性に関連する特殊な性癖についての
かなり露骨な表現がたくさん含まれています。
18歳未満の方とそのような表現を不快と思われる方は、読まないで下さい。そのような表現がお好きな方は是非どうぞ!

「7.鈴奈(3)~蝋燭そして手錠と首輪~」は、
「6.鈴奈(2)~縛り~」の続編です。
「6.鈴奈(2)~縛り~」を読んでいない方は、
 是非、先にこちら ↓ をご一読ください。

メール


最初に会った日、メアドを教えたその日のうちに、鈴奈からメールが来た。

**********************************************************************************
                                                                         20XX/06/22 23:28
シュン様

今日は、お優しくも厳しくご調教してくださいまして、本当にありがとうございました。
シュン様に虐めていただき、鈴奈は今までにないほど感じてしまい、ほんとうに楽しゅうございました。
それなのに、私ときたら、道具は忘れるし、我を忘れてシュン様に全くご奉仕しないうちに時間がきちゃうし、本当にポンコツM嬢で情けなくなります。
どうか、これに懲りずに、このポンコツを厳しくしつけに来て下さいませ。
今日の分も合わせてご奉仕させて頂きます。
また、シュン様からご命令を頂く日を心待ちにしております。

p.s. 鈴奈はシュン様の奴隷です。
        シュン様に絶対服従します。

鈴奈
**********************************************************************************


M嬢とSNSなどで連絡を取り合うのはこれが初めてだった。
鈴奈からのメールは、営業メールと分かっていても、心地よいものだった。
この日をきっかけに、俺は、鈴奈を指名して通うことになる。

鈴奈の出勤が早い時間帯の時には、仕事を抜け出して行くこともあった。会えば、毎回、その日の内に丁寧なメールを送ってくる。

「毎回メールを読むのが楽しいよ」
と俺が言うと、鈴奈は、
「以前キャバクラでバイトしていた時は、営業メールを書くのが苦痛でお店辞めたんですよ。でもシュン様にメールするのは楽しいです」
と微笑んだ。

プレイ中に「ご主人様」と言う嬢はいるが、通常モードの時でも「様」付けで俺を呼ぶM嬢は鈴奈が初めてだった。

咀嚼

彼女のふるまいは「仕事」として求められるレベルの上を行っていて、それが俺には心地よかった。

二人で食べようとサンドイッチを買って行くと、
「シュン様が一度口に入れてかみ砕いてから、口移しで食べさせて下さい」
という。
他人がぐちゃぐちゃに噛んだものを食べるなんて、それまで想像したこともなかった。驚きながらやってみると、恍惚とした表情で美味しそうに飲み込んでいく。俺から与えられるものすべてを受け入れる快感に酔っているようだった。ありふれたSMプレイの時には見せない表情だ。

鈴奈は、俺を、それまで知らなかった世界に招き入れようとしていた。

蝋燭

俺がSMプレイで蝋燭を使ったのは鈴奈が最初だ。

それまでSMデリでは、緊縛で自由を奪ったり、目隠し・耳栓で視覚・聴覚を奪ったりして、辱めたり、責めたりといった行為こそしていたが、苦痛と言えばお尻へのスパンキングくらいで、それも本当に軽いものだった。
俺がM嬢に本当の「痛み」を与えたことはなかった。

だが、鈴奈は、初めて会った日のスパンキング以来、たびたび、「お仕置きしてください」とスパンキングを求めてきた。俺はそのたびに理由を考え、何かしらの罰として、鈴奈の小さいが丸く滑らかな尻を平手で叩いた。
叩いた後、赤くなった尻を優しく撫で、桃のような丸みに頬を寄せ、キスをして、舌で近くの薄い茂みの中の小さな真珠を探した。
痛みから、柔らかな心地よさを通り抜け、激しい快感に移りゆくことで、鈴奈は全身を震わせて悦びを表してくる。

回を重ねるにつれ、鈴奈が「更なる痛み」を欲しがるようになったが、俺は可哀相な気持ちが先に立ち、鈴奈が求めるままにそれを与えることには抵抗があった。

その店に「蝋燭」がメニューにあるのは知ってたが、使おうと思ったことはそれまで無かった。
今思うと不思議な店で「蝋燭」のオプション料は1,000円だった。たった1,000円で女の子は大丈夫なんだろうか? 女の子の取り分はあるのか?
「ほんと材料費だけだよね」と鈴奈と二人で笑った。

鈴奈が、何かにつけ「更なる痛み」をせがんでくるので、仕方なく、俺は、鞭よりも加減の余地がありそうな蝋燭を選んだ。

SM用の赤い蝋燭は普通の白い蝋燭に比べ溶けた蝋の温度は低いが、そうは言っても熱い。
溶けた蝋が直接肌に落ちないように、一旦、溜めてから垂らしたり、本当に敏感な箇所には直接落ちないようにしたり、跡が残らないように慎重に責めていく。
鈴奈は、与えられる熱さと痛みに恍惚としながら、俺の慎重さなど知ろうともせず、要求はとどまることを知らない。

「もっと、もっと」と言われても、火傷を負わせてしまうのでは、と心配になる。鈴奈のように自分から求めるタイプは、加減が本当に難しい。優しく虐めれば喜んでくれるわけではなく、ある程度の手応えのある強度がないと許してはくれない。
鈴奈が果てるころにはこちらも相当消耗した。

手錠

初夏に出会い、真夏を越えて二人の関係性は深まっていった。

秋のある日、仕事途中に近道をするため、日本橋高島屋1階の宝飾品売り場を通り抜けようとした時、展示されていたブレスレットが目に止まった。
三本の細い18金のチェーンが絡み合ったデザインで、
か細く儚げだが、複雑でわかりにくく、したたかで容易には切れそうにないところが、鈴奈のイメージに合っていた。

「このブレスレットは『手錠』だ。いつも着けていろよ。
 俺がお前を奴隷として拘束している証だから」

鈴奈は、いつもは抑えた表情をしていることが多かったが、この時ばかりは「私、ずっと着けてますから」と満面の笑みで喜んでくれた。

首輪

やがて12月になり、クリスマスにはペールピンクのカシミアのマフラーを「首輪だ」と渡した。
「これを首に巻いて、自分が俺の飼っているメス犬であることを忘れるなよ。お前は鎖に繋がれた犬だ。檻に入れられ、飼い主である俺から逃げることは出来ない。お前は犬として、一生、ご主人様の命令には絶対服従だ」

手錠だとか首輪だとか、芝居がかった言い方だが、鈴奈の方が、メールや会話の中でその手の表現を好んで使っていた。俺もそんな表現を使う関係を満喫していた。

失踪

順調に思えた俺たちの関係だったが、その年の暮れ、突然、鈴奈は在籍を消してしまう。何の前触れもなかった。

一体、何があったんだ!

突然退店した鈴奈に今まで通り命令調でメールを送った。

トラブルか?
困ったことがあるなら相談しなさい。

返事がないまま年を越えた。

メールの返事を待ちながら、俺は風俗嬢が在籍を消す理由を考えてみた。
①男が出来た
②客とのトラブル
③他の店に移籍
④お金が貯まった
あたりか。

のめり込んでプレイする鈴奈だったので、客とのトラブルが心配だった。

2月も下旬になって「もう返事はないのだろう」と諦めかけたころ、鈴奈から突然メールが来た。以前と同じで敬語を使った丁寧なメールだった。時間をかけて、文章を吟味して書いたものだと感じられた。とても長いメールだった。 連絡もなく突然退店したことの詫びから始まり、その理由が書かれていた。

「7.鈴奈(3)~蝋燭そして手錠と首輪~」終わり
「8.鈴奈(4)~鈴奈からのメール~」に続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?