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【予習】第74回ベルリン国際映画祭【コンペティション部門編】


『Another End』ピエロ・メッシーナ[イタリア]

カンヌ :
『Terra』(シネフォンダシオン部門)
ヴェネツィア :
『待つ女たち』(コンペティション部門/Green Drop賞他全4冠)
ベルリン : なし

 日本では『待つ女たち』がイタリア映画祭で上映されたものの、一般公開作はないメッシーナ監督の新作です。

『Architecton』ヴィクトル・コサコフスキー[ドイツ]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : 『GUNDA/グンダ』(エンカウンター部門)
その他 :
『Tishe!』(ヨーロッパ映画賞/ヨーロッパ・ドキュメンタリー賞ノミネート)
『アクアレラ』(ヨーロッパ映画賞/ヨーロッパ・ドキュメンタリー賞ノミネート)

 あぁ、『GUNDA/グンダ』の人か。僕はあまりにつまらなくて途中離脱してしまったんですよね。本作もドキュメンタリーということなので合うか合わないかを判断したいと思います。

『Black Tea』アブデラマン・シサコ[フランス]

カンヌ :
『Heremakono』(ある視点部門/国際映画批評家協会賞)
『禁じられた歌声』(コンペティション部門/エキュメニカル審査員賞)
ヴェネツィア : なし
ベルリン : なし
その他 : 
『禁じられた歌声』(アカデミー賞/外国語映画賞ノミネート)

 日本でも公開され、アカデミー賞にもノミネートされた『禁じられた歌声』の監督ですね。観ていないのでなんとも言えませんが、着実にキャリアを積み上げベルリンコンペに入ったのは期待大ですね。

『La Cocina』アロンソ・ルイス・パラシオス[メキシコ]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : 
『グエロス』(?/第一回作品賞)
『Museo』(コンペティション部門/脚本賞)
『コップ・ムービー』(コンペティション部門)

 ルーニー・マーラが出演しているようです。『コップ・ムービー』だけは観ましたが、「ザ・アート映画」という感じなので配給が着くかどうか微妙なところですね。こうして経歴をみると、ベルリンが育てている監督のようですね。

『Dahomey』マティ・ディオップ[フランス]

カンヌ : 
『アトランティックス』(コンペティション部門/審査員賞)
ヴェネツィア : 
『Snow Canon』(オリゾンテ部門/短編コンペティション)
ベルリン : なし

 素晴らしかった『アトランティックス』のマティ・ディオップ監督の新作です。新進気鋭の監督として要注目の存在です。

『A Different Man』アーロン・シンバーグ[アメリカ]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : なし

 これに関してなんとも言えないですね。ベルリンはたまに謎のアメリカ映画を入れてくるのでその枠ですね。三大映画祭の経験がなく、どのような語り口の作品になるのか楽しみです。

『L’ Empire』ブリュノ・デュモン[フランス]

カンヌ : 
『ジーザスの日々』(監督週間/カメラドール特別賞)
『ユマニテ』(コンペティション部門/審査員賞他全3冠)
『フランドル』(コンペティション部門/審査員賞)

『アウトサイド・サタン』(ある視点部門)
『スラック・ベイ』(コンペティション部門)
『ジャンヌ』(ある視点部門/スペシャル・メンション)
『フランス』(コンペティション部門)
ヴェネツィア : 
『欲望の旅』(コンペティション部門)
ベルリン : 
『カミーユ・クローデル ある天才彫刻家の悲劇』(コンペティション部門)

 奇妙な映画をつくることで有名なデュモン、本作も一筋縄ではいかないようですね。SFっぽいですが、ブラックすぎるユーモアをどう落とし込んでいくのか楽しみです。『ジャンヌ』『ジャネット』の2部作はすごく面白かったです。

『Gloria!』マルゲリータ・ヴィカリオ[イタリア]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : なし

 こちらもあまり情報はなく…三大映画祭の経験がない監督とのことで、その力量が買われての選出でしょう。どんなものなのか気になります。

『Hors du temps』オリヴィエ・アサイヤス[フランス]

カンヌ : 
『感傷的な運命』(コンペティション部門)
『デーモンラヴァー』(コンペティション部門)
『クリーン』(コンペティション部門/女優賞)
『アクトレス 女たちの舞台』(コンペティション部門)
『パーソナル・ショッパー』(コンペティション部門/監督賞)
ヴェネツィア : 
『5月の後』(コンペティション部門/脚本賞)
『冬時間のパリ』(コンペティション部門)
『WASP ネットワーク』(コンペティション部門)
ベルリン : なし

 きましたアサイヤス。偏愛していると言っても過言ではないアサイヤス作品ということで期待値爆上がりです。幅の広い作風で知られるアサイヤスですが、どのような語り口で今度はくるのか楽しみです。

『In Liebe, Eure Hilde』アンドレアス・ドレーセン[ドイツ]

カンヌ : 
『Wolke 9』(ある視点部門/Jury Coup de Coeur賞)
『Halt auf freier Strecke』(ある視点部門/グランプリ)
ヴェネツィア : なし
ベルリン : 
『Nachtgestalten』(コンペティション部門)
『階段の途中で』(コンペティション部門/審査員グランプリ)
『Als wir träumten』(コンペティション部門)
『クルナス母さんVS.アメリカ大統領』(コンペティション部門/脚本賞他全2冠)

 『クルナス母さんVS.アメリカ大統領』はドイツ映画祭で拝見しました。荒削りな部分はあるものの、しっかりと面白い作品だったのを覚えています。それにしても日本公開作が少ないですね。これを機に特集上映など組んでくれたら嬉しい。

『Keyke mahboobe man』マリヤム・モガッダム、ベタシュ・サナイハ[イラン]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : 
『白い牛のバラッド』(コンペティション部門)

 『白い牛のバラッド』が界隈で高評価を得た共同監督作です。『白い牛のバラッド』に続きハードな作品になりそうですね。

『Langue Étrangère』クレール・ブルジェ[フランス]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : 
『C'est ça l'amour』(ヴェニス・デイズ/Fedeora賞)
ベルリン : なし
その他 : 
『Party Girl』(ヨーロッパ映画賞/ヨーロッパ・ディスカバリー賞ノミネート)

 こちらもまた日本での公開作がない作家です。レベルの高いフランス映画から選ばれたということで期待大です。『Party Girl』はずっと気になっていた作品なので、なんとか日本でも公開か配信されて欲しいですね。

『Mé el Aïn』メリアム・ジュオーバー[チュニジア]

カンヌ: なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : なし
その他 : 
『兄弟愛』(アカデミー賞/短編実写映画賞ノミネート)

 短編映画『兄弟愛』がアカデミー賞にいきなりノミネートされたメリアム・ジュオーバーの新作です。映画祭経験はそれほどないようですが、『兄弟愛』での確かな手腕を思い出すと順当に選ばれた感があります。

『Pepe』ネルソン・カルロ・デ・ロス・サントス・アリアス[ドミニカ共和国]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : なし
その他 : 
『Cocote』(ロカルノ映画祭/Signs of Life部門作品賞)

 ドミニカ共和国からのエントリー!これはなかなか珍しいのでは?ロカルノなどで評価されてきた新しい才能をいきなりコンペに入れるということは期待していいんでしょうね?

『Shambhala』ミン・バハダー・バム[ネパール]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : 
『黒い雌鶏』(国際批評家週間/Fedeora賞)
ベルリン : なし
その他 : 
『黒い雌鶏』(東京フィルメックス/コンペティション部門)

 こちらもネパールから!『黒い雌鶏』がヴェネツィアに出品され、フィルメックスでも上映されたようです。ネパールの自然を活かした映像が期待できます。

『Small Things Like These』ティム・ミーランツ[アイルランド]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : なし
その他 : 
『De Patrick』(カルロヴィ・ヴァリ映画祭/コンペティション部門監督賞)

 三大映画祭の経験はありませんが、コンスタントにキャリアをつみあげているようです。

『Sterben』マティアス・グラスナー[ドイツ]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : 
『Der freie Wille』(コンペティション部門/ドイツアートハウス・シネマ組合賞)
『Gnade』(コンペティション部門)

 ベルリンで二度コンペに入った現地ドイツの作家ということです。またまた新しい才能が出てきました。二度も入っているということはある程度のクオリティは期待できそうです。

『Des Teufels Bad』ヴェロニカ・フランツ、ゼヴリン・フィアラ[オーストリア]

カンヌ : 
ヴェネツィア : 
『グッドナイト・マミー』(オリゾンテ部門)
ベルリン : 
その他 : 
『グッドナイト・マミー』(シッチェス映画祭/コンペティション部門Méliès d'Argent賞)
『ロッジ-白い惨劇-』(シッチェス映画祭/コンペティション部門)

 あー、『グッドナイト・マミー』の監督なんですね。日本でも『グッドナイト・マミー』は有名ですし、最近リメイク版も作られましたね。本作もスリラー、ホラーなのでしょうか。これはみたい!

『Vogter』グスタフ・モラー[デンマーク]

カンヌ : なし
ヴェネツィア : なし
ベルリン : なし
その他 : 
『THE GUILTY ギルティ』(サンダンス映画祭/ワールド・シネマ・コンペティション部門観客賞)

 なるほど『THE GUILTY ギルティ』の監督なんですね。こちらもジェイク・ギレンホール主演でハリウッドリメイクされましたよね。緊張感のある作風でなかなか好きだった印象があります。

『Yeohaengjaui pilyo』ホン・サンス[韓国]

カンヌ : 
『カンウォンドの恋』(ある視点部門)
『秘花~スジョンの愛~』(ある視点部門)
『女は男の未来だ』(コンペティション部門)
『映画館の恋』(コンペティション部門)
『よく知りもしないくせに』(監督週間)
『ハハハ』(ある視点部門/グランプリ)
『次の朝は他人』(ある視点部門)
『3人のアンヌ』(コンペティション部門)
『それから』(コンペティション部門)
ヴェネツィア : 
『教授とわたし、そして映画』(オリゾンテ部門)
『自由が丘で』(オリゾンテ部門)
ベルリン : 
『アバンチュールはパリで』(コンペティション部門)
『へウォンの恋愛日記』(コンペティション部門)
『夜の浜辺でひとり』(コンペティション部門)
『草の葉』(フォーラム部門)
『逃げた女』(コンペティション部門/監督賞)
『イントロダクション』(コンペティション部門/脚本賞)
『水の中で』(エンカウンター部門)

 もう言わずもがなの存在でしょう。三大映画祭全てに出品経験があり、特にベルリンではコンペ常連ですね。個人的にはあまり好きな作家ではないのですが、またしてもイザベル・ユペール主演ということで、どんな作品になるのか注視したいと思います。

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