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監査法人1年目の期末監査の思い出

東京都立川市の公認会計士・税理士の金森俊亮です。会計事務所を経営しています。
私が働き始めたのは、2010年2月で2010年4月に入所後初めての期末監査を迎えました。本日はその思い出を記事にしたいと思います。


とにかく何をやっているか分からなかった

初めての期末監査は入所後3ヶ月目からスタートします。
監査論で監査については学んでいても、何をして良いかよく分からなかったのを覚えています。
リードスケジュールを作って、各手続きを行い、その残高を検証していく。こういった体系もよくわかっていなかったと思います。
入社して1ヶ月は研修をし、3月頃から現場に出ますが、内部統制の運用評価手続を見よう見まねでやってから期末監査に入ったので、残高をおさえていくという感覚が分かっていませんでした。
四半期レビューを経験してから入れていれば、実証手続はほとんど経験できなくても決算で何をすべきか少し分かったのかもしれないと思いました。
なお、私はパブリックセクターの部門にいたため、4月〜5月は上場会社とその子会社の期末監査をやって、5月の下旬から6月にかけては独立行政法人等のパブリックセクターの期末監査をやります。短期間で2回の期末監査をやったため、復習がそこでできたのは良かったと思います。

連勤が大変だった

まだ労働基準法の適用も若干緩かった当時、確か4月の2週目からゴールデンウィーク明けまで休みなく連勤をしていた記憶があります。
土日は流石に18時くらいで終わっていましたが、平日は毎日23時までチームで働いて、解散していた記憶があります。
そのため、かなりの残業代が出て、基本給よりも多い残業代になっていたと思います。その後、人事担当パートナーとの面談も記憶にありますね。

先輩の印象的な言葉

子会社の監査チームの主査は、当時8、9年目くらいの方でしたが、その方が「この期末監査をあと何回やるんだろうなぁ」と言っていたのは、1年目ながら覚えています。
私は、現在は小規模監査法人のパートナーという役職ですが、小規模監査法人のパートナーは常勤の監査要員ですので、がっつり監査手続を行なっています。
今でもこの言葉を思い出しますね。ただ、当時ほど大変ではないのですが、私もあと何回期末監査をやるんだろうなぁと思うことがあります。

先輩は積極的にフォローを

今の期末監査は、2010年3月期と比べると大きく変わっていると思います。
それでも新人は、監査論をとりあえず言葉を覚えて合格してくるものの、具体的に現場で何をして良いかは分からないというのは変わらないと思っています。
特にチームにとって二番目に若い人が新人をフォローしてあげられるかどうかで変わると思います。
私もよく分からないままやっていく中で、J2の先輩が新人(私のこと)の面倒をしっかり見ろと怒られていて、私自身情けないという思いがありましたが、今ではそれもそうだなと思っています。
私の下に新人が来たときはなるべく積極的にフォローするようにしていました。
新人は将来を考えると貴重な戦力です。

最後に

本日の記事は以上となります。
今と監査ツールの状況等はだいぶ違うと思いますが、それでも定期的に思い出します。
これから期末監査もピークを迎えると思います。ぜひ体は壊さずに乗り過ごして、何年か経ってから思い出すと面白いと思います。

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