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自ら「問い」を立て考察する

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人の脳は「問い」を立てることで、それに答えようとする形で思考が前に進みます。興味の赴くテーマで自ら問いを立て、それを気ままに論じていく。
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2022年5月の記事一覧

「言葉を定義」するとはどういうことか?(後編)

前編では、形のあるものを定義してみる試みとして、「スマートフォン」を定義してみました。 後編では、形のないもの(概念)の定義がどのように為されるのかの考察を通して、言葉を定義するとはどういうことなのかを考えてみたいと思います。 形のないものを定義しようとする場合、実際に目に見えるものではない為、他者との共通の前提を作ることの重要度と難易度は高まります。前編のnoteで、言葉を定義することの本質は、自分以外の他者と同じものを見る・考えるための共通の前提を作る行為であると書き

「言葉を定義」するとはどういうことか?(前編)

ここ数日、「言葉の定義」というものにとても敏感になっています。これはもちろんとても良いことなので、自分の思考の整理も兼ねて改めて言語化しておこうと思います。 なぜ言葉を定義することが大事なのか。言葉を定義することの本質は、自分以外の他者と同じものを見る・考える為の共通の前提を作る行為であると考えています。 「分かるは分ける」だと聞いたことがあります。つまり、Aという概念・言葉を理解しているということは、AとAでないものの区別をつけられている状態であり、反対に言うと何がAで

”PDCA”や”チャレンジ”という言葉を「実験」という言葉に置き換えると、より行動が促されるのではないか?

新しく何かをやってみる上で、ないしは同じことでもやり方を変えて改善を繰り返していくサイクルを回していく上で、「実験する」という言葉を用いると、感覚としてとてもフィットし、実際に行動が促されるのではないかと考えています。 このようなことを考えた背景には、 世の中ではPDCAサイクルを高速に回そう、であったり、新しいことにチャレンジしよう・挑戦しようという事はよく言われていますが、確かに言っていることは至極真っ当であり大事なことであると頭では理解はしているものの、いまいち感覚と

「考える」とはどういうことか?の考察

今日は「考える」とはどういう頭の中の状態のことを指すのかについて考えていきたいと思います。 結論を言うと、考えるという状態は自分の頭の中に問いが立っていてその問いに対して答えるという作業を行っている状態のことを指しているのだと考えています。 問いが立っている状態とはどういうことか? 簡単に言うと「?」で終わる文章(質問的なもの)が頭の中にある状態のことを指します。 人は「?」で問いかけられた文章に対しては、自然とその「?」に答えを出そうという脳の働きが起こると言われていま