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日々の雑感78【2023年 年始の言葉達】

おはようございます。皆さんは雪の影響はいかがでしたか?
僕のいる長野県伊那市は、粉雪が強風で散り飛んでしまい、街中での積雪は皆無と言う朝を迎えました。朝日がまぶしい。

☆目標は人を動かす

年末の振り返り、年始の目標設定。昨今のビジネスパーソンの間では、もはや定例化してきた感すらある行事とも言えるのではないでしょうか。

僕も例外なくこうした思索の時間をつくりました。やはり、人の脳は「言語化」され「可視化」されることで反応し、行動へと変容させるから。
私たちはそんな生き物なのだとわかったうえで、対処し、対策することで目標の達成が圧倒的にうまくいくからです。

今年、僕がたてた最初にたてたテーマは「2025年には英語でネイティヴにコーチングが出来る自分である」ということでした。

つまり、この先には日本以外でも生きていける、暮らしていける、稼ぐ力を持つ自分になろうということ。やはり今この時代に生きるならば、世界の数十といった国を巡り、そこに友人を持ち、多様な世界や文化に触れて、多様な自分を磨き上げていきたいわけです。

この「目的」「大目的」が描けると、その為に今年何に取り組むか、どのように過ごしていくかは明確になってきます。

☆失敗を避け「目的」なき目標をつくり失敗する

ところが一方、年始の目標をたてても毎年のように失敗する。うまくいかないという人達もいます。そして、その王道パターンが【出来そうな抽象目標に無目的で取り組んでいる】というものです。

僕たちは短期的になにかをやる場合、短期的なご褒美で動くことが出来ます。報酬や賞与といったお金や地位のようなわかりやすいメリットです。

しかし、本当はやりたくないことを短期的な「報酬」を繰り返すことで持続可能にすることは出来ません。よく習慣化講師をしているような人が「二週間無理やりでもやらせたら身につく」といった発言をして、無理くりに教え込んでいるケースがあったりします。が、これは我慢や忍耐の習慣化をしているだけで持続的ではない。無意味なことも多いでしょう。研修効果が3か月でほとんどなくなってしまうといった数字は、それをまさに裏付けています。

そして、その我慢や忍耐が遠くない未来に大きなリバウンドを発生させることになります。うつを始めとする心身の不調のみならず、こうした「我慢しているから報われるべきだ」という考え方で周囲と関わるようにすらなってしまうので、今だけ、自分だけという行動につながってしまい、人が次々と離れ、つながりそのものを喪失することすら頻繁に起こってしまうのです。

ね、これってよくあるよくきく会社の話であり、会社が依頼している研修講師の話だったり、そして今の日本の課題だったり・とは思いませんか?

人の「心」を無視した技術や手法は、まさに目的のない目標の典型なのです。僕たちがこの状況を変化させるためには、これまでのこうした手法や考え方とは違う方法を選択し、行動をして、違う結果を体験することがとても重要です。

☆時代のニーズ

昨年はアダム・グラント著の「THINK AGAIN」を皮切りにアンラーン戦略、リスキリングといった本の発売、紹介が相次いでいました。僕が一緒にお仕事をさせて頂いている TEAM BOX の代表である中竹竜二さんはまさにアンラーンのフロントランナーとして実践を積み重ねてこられた方です。

次回からこのあたりをもう少し詳しく話していこうと思いますが、ひとまず今日のとっかかりとして一つ紹介しておきたいこと。それが二つの思考サイクルです。

【過信サイクル】
・自尊心→確信→確証バイアス・自己正当化等→是認→自尊心

【再考サイクル】
・謙虚さ→懐疑→好奇心→発見→謙虚さ

アダム・グラントはこの【「自分を疑う」こそが最高の知性】と語っています。同じ失敗を繰り返す、重大な判断を失敗するといった多くの事例が過信サイクルの状態により生まれていることは言うまでもないでしょう。僕がよく行政マインドセットを批判するのもまさにこの類型だからです。

アダム・グラントは再考しない、検証しない理由をその研究から

・これまでのやり方と異なる
・自分の経験と異なる
・やり方が複雑
・出来るわけがない(という思い込み)

に分類し「知識の欠点は未知を受け入れたがらないこと」とも述べています。「前例がない」「事例がない」という枕詞。前例事例があっても「自分達にはやれない、出来ない」というエスケープ。

まさに「未知を受け入れたがらない」たった一つのマインドセットが集団化し、組織化し、未知を拒むために毎日のように規制を積み上げて、イノベーションの芽を摘んできた(それも国民の為にと言うお題目で)。

それがこのアダム・グラントの研究で表現されている・。
皆さんもそうは感じないでしょうか?

「自分がコントロールしてどうこうって、描いた途端にこざかしいものになるのは目に見えているじゃないですか。心からの思いを、傷つくのを回避するために早々に引っ込めてほしくない。僕らは何かの結果のために今を生きているのではない。挑戦の一瞬一瞬が、本番の舞台だ」(井上雄彦)

*次回に続きます。


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