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陸上選手に多い怪我の誘発要因は何なのか??

<現在までの施術歴>

関西鍼灸短期大学卒業後の21歳より大阪体育大学の陸上部が多く来院する院で4年間勤務。26歳で開業後37歳までの間に中学生から大学生、市民ランナーまで多く陸上競技に関わる選手のケアをやってきました。

現:パラリンピック日本代表 男子1名 女子1名

愛知製鋼 高橋流星選手

トライアスロン日本代表 内田弦大選手

立命館大学4回生 佐々木啓輔選手

たまたまのご縁で繋がりがある中で施術をさせて頂いておりました。

現在は、姪っ子(高校1年生)に絶対に怪我で走れないようにしないと思い施術や動き作りなどを教えております。

また陸上やマラソンでの競技者の気持ちも共有するためにもマラソンにも出場(大阪マラソン3回、京都マラソン3回、奈良マラソン1回)

目標は完走なので。。。

ベストタイムは5時間半!20キロ走り(約6km/min)残りを速歩で完走!

今ままで多くの陸上選手の施術に関わってきた中でケガをする原因はこれだと感じる部分があります。

何でケガをしてしまうのか?どのようにして負担がかかるのか?

1.地面の接地

歩行接地

2.歩行周期の中での立脚中期の際に足を軸にして支えられていない

3.軸を作れずに反対側の足を接地をするので、結果的に接地した足には負担がかかる。

足底→アキレス腱→ハムスト→臀筋に負荷がかかる

3.反対側の足が接地した際にブレーキをしてしまうので、ハムストに負担がかかり肉離れの原因にもなる。

ブレーキの際には足部への影響も大きくなり、足底筋膜炎・アキレス腱炎・外反母趾・シンスプリント・腓腹筋外側の肉離れ

反対側の足を設置する際には体がぶれてしまっているので、反対側の足の外側に負担がかかり、内側に戻そうとしたし下腿軸に内旋の動きが入るを行うけど大腿軸は外旋をすることで症状誘発になると考えられる。

もともと人の体はゆらゆらと重心を横に移動させながら動いているので正常ではあるが。。。スムーズに骨盤が動かないなども問題も発生する!

まずは『歩ける』ことが大変重要だと考えております

歩行のメカニズムから考えていきましょう!!

重心移動・上下

歩行中に重心の上下動が起こる。

Mst(ミッドスタンス)で重心位置が高くなることで位置エネルギー(止まっている時)が大きくなり、Tst(ターミナルスタンス)に向かって下降し始め運動エネルギー(動き出す時)が大きくなる。

走行スピードを上げるには位置エネルギーを運動エネルギーに変換させることが有効とされている。

止まっているものを動きに変えるイメージです

そのために近年ではフォアフット走行を推進し、位置エネルギー→運動エネルギーに早く変換させスピードを上げることを推奨していると思います。

重心移動左右

立脚側に向かって重心が移動する。

歩いている時は『重心の上下運動』だけではなく、『左右運動』も行うことで『歩く』が成立します!

支持側(立脚側)から重心が前方及び対側に送り出される。
ここで重要になることは支持側に重心が完全に移動しない(片足立ちになるわけではない)ことである

人によってどこに症状が出るかは既往歴も深く関係する。

また人の体は外側に逃げやすく、それを抑えるために内側の筋肉の損傷がおきやすい。

そとに引っ張られてそれに内側の筋肉が耐えようとするから

また荷重応答期での股関節の動きも重要になる

地面に足をつくときに足で踏ん張る時の状態です

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下腿(膝から下の部分)を固定し、股関節伸展で重心移動を前上方に移動させる動作が必要なフェーズになる。

足首の動きが大変重要にもなる時期です

※膝が前方に偏位し、股関節が伸展できないと腰椎前弯、膝関節屈曲、足関節底屈によって重心を前方に移動させるため、腰痛やハムストリングス、下腿三頭筋の硬化を招くことになる。

トレーニングはデットリフトが有効

https://vimeo.com/307800601

まずはどれぐらいに歩幅なら自己の体を制御できるかを理解する!

下腿を固定(やや踵荷重)、股関節を屈曲させ大殿筋とハムストリングスの遠心性収縮を行う。
重心を下げる際の足関節の過背屈に注意する。
後足部での安定性が低下していると足圧が前方に偏位し、膝関節が屈曲しやすくなる。
伸展相では骨盤後傾、股関節伸展を行う。膝関節伸展・腰椎前弯に注意する。

Mid Stance
✔︎重心が立脚側に移動する。
✔︎内転筋と外転筋の遠心性の制御により重心移動をコントロールする。

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ここでの安定性が少ない選手が多くいると感じます!

それによりランニング障害は起きやすく、このフェーズで使う筋肉に負担がかかり『ランニング障害が誘発』するのではと感じております。

LR〜Mstにおける内転筋の遠心性収縮から求心性収縮の切り返しにより重心の外側移動を制御している。
さらに重心が外側に移動することで外転筋の遠心性収縮により骨盤側方移動を制御している。

トレーニング:ステップアップ

https://vimeo.com/307601272

足底全体で足圧を感じながら片足立ちとなる。
内転筋の制御が不十分であると重心が過剰に外側移動する。

アシストトレーニング|内転筋・外転筋トレーニング

https://vimeo.com/383986023

Terminal Stance
✔︎重心を前方に送る。
✔︎MP関節を支点に股関節が伸展しする。
✔︎腸腰筋の遠心性収縮により制御し、その力を利用し下肢を振り出していく。

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Mid Stanceで動きを作れてないので地面を蹴る際にすごく負担がかかります。その分筋肉量は必要になります。

MP関節伸展が不十分の場合、足関節底屈で重心を前方に送り出すことにより、上方への力が強くなり腰椎伸展が起こりやすくなる。

またTstでの股関節伸展は重心が前方に移動することの結果による受動的な伸展となるため、上述の通り地面を意図的に蹴って歩いているわけではない。

トレーニングカーフレーズ

https://vimeo.com/307601912


MP関節を支点に踵を上げる。股関節伸展可動域の改善も合わせて行う

Initial Contact
✔︎Tstで送り出された重心を逆脚で衝撃吸収するフェーズとなる。

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ここでは膝関節を屈曲させ衝撃吸収する。
前後の大腿四頭筋とハムストリングスの同時収縮による膝関節を制御する。

ここで上手にできないと。。。ハムストリングの肉離れも起こしてしまいます。。。

●トレーニング|フォワードランジ

https://vimeo.com/307601033

歩行周期の中での割合として

歩行周期1

人は歩行周期の中で60%が立脚期間となります。どちらかの足に荷重をしている期間が多いのです。

その60%も占める割合の『片足立』が出来ていない選手が多くおられます

歩行の際に必要なお尻の筋肉

スクリーンショット 2021-05-30 5.31.11

片足立ちが上手にできていないと、これらの筋肉が上手に働かなくなります。

①中臀筋→小臀筋→大臀筋の順に筋肉への疲労が溜まり、股関節の可動域制限がかかってしまって、走行に影響が出ているのではと感じております。

その際には足首の動きも大変重要になります。

カラダで唯一、地面に接地をする部分でのバランスが崩れてしまうことでは走り出した際の股関節の動きなどがうまく働かなくなります。


『捻挫』などをしたままで走っているとバランスが崩れてしまっているので影響は大きい

そこの部分はインソールで改善をすればいいと思います。

ですが最低1年に一回を目処にインソールの交換はしないと動きが変わってもインソール 変わらないとインソール が阻害因子になってしまうことも理解をすること

※参考文献・動画引用

歩行分析からトレーニング指導 平純一郎(note)

https://note.com/l_fittraining/n/ndfa1e4bb79a3#HIbra

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