日記①

日記を作成することにした。特に意味はないが、読んだ本や観た映画やアニメの感想を記述していく。

最近、村上龍の小説を大量に購入した。村上龍の小説をかたっぱしから読んで、勉強していくつもりである。
村上龍の小説は、『限りなく透明に近いブルー』を読んで、そのセックス描写や薬物描写に嫌気がさして、それ以降の作品は全く読んでいなかったが、村上龍の小説ぐらいきちんと読んでおかないとダメかなと思い、覚悟を決めて読み始めた次第である。
実をいうと僕は、村上春樹の小説は全部読んでいる。なので、村上龍と村上春樹を比べたときに春樹に軍配をあげたい気がするのだが、吉本隆明が『ふたりの村上』という本の中で村上龍のことを激賞していたので、村上龍の著作を読み始めたのだ。
それでは村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』を読み終えた感想を書く。
江藤淳という文芸評論家がかつて村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を「サブカルチャーの反映に過ぎない」、「素材の表現になっていない」などと批判したことは有名だが、江藤淳は『コインロッカー・ベイビーズ』はきちんと読んだのだろうか。その点は寡聞にして僕は知らないが、僕の判断においては『コインロッカー・ベイビーズ』は間違いなく傑作だと思う。
確かに『コインロッカー・ベイビーズ』には眉をひそめたくなる暴力描写が散見されるが、それらの描写がきちんと物語の中で有機的に機能していると思う。母親の愛情を得られなかったハシとキクが衝動的な行動にひたはしる展開が読者を引き込む。それと村上龍は説話体の文章を書くのが上手な作家だと、改めて認識した。僕は『コインロッカー・ベイビーズ』を読んで非常に満足した。

次に、大塚英志の『アトムの命題 手塚治虫と戦後まんがの主題』という本を読んだ。まんがに僕はあまり詳しくないが、この本には納得しかけた。もちろん、この本に対する反論・反証も存在するのかも知れないが、アニメやまんがを楽しむ人は基礎教養として読んでいおきたい本だと思う。
当り前のことだが、作品に登場するキャラクターには「心」があり、ひとりひとりのキャラクターたちは成長したり葛藤したりする「人間」であることを、まんがやアニメの制作者は自得してもらいたい。

最近観終わったアニメについても書こうと思ったが、長くなったので後日書くことにする。

それでは、また今度。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?