最後の家族/村上龍 〜 二五五文字の読書感想文

【ネタバレ有】村上龍らしからぬ清々しいい読後感。でも自立をもって救いとする辺りは、村上龍らしかも。あとがきに「誰かを救うことで自分も救われる、というような常識がこの社会に蔓延しているが、その弊害は大きい」とある。相手を救おうとする時点で、相手を対等な人間として見ていない……これが本作で重要な視点であろう。自立こそが身近な人の救いになるという事なのだが……やはり若干の疑問が残る。一方向ではなく、相対

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花見をしている桜の木の下には……

秋になってきたというに
季節はずれの話題だが
桜は美しい。
もちろん紅葉も、美しい。

だが、今日は、桜の話だ。
桜は美しい。

明示的なそれが、本当なのか、
なぜか、考えたことはあるだろうか。

桜が咲くと花見をする。和歌では、
むかしのものは、花といえば梅だったらしいが、花見=桜を見るは定着し、
我々にとって
花=桜、桜は特別な存在になっている。

寒い季節が終わると、だんだん芽吹き、そし

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イビサ/村上龍〜 二五五文字の読書感想文

個人的には、村上龍の最高傑作だと思う。東京、パリからイビサへと至る、ロードムビー的な物語……ではなくて、エロ、グロ、オカルト詰め込んで、圧倒的なパワーで駆け抜ける内観の物語。そして、ラストは衝撃的。村上龍の作品を読んでいると、読み流せる内容ではないのに思考停止してしまい、ただただ急いで読み進めてしまうような事がある。この作品の場合は、その傾向が顕著。あとがきで「破滅的ストーリー」と紹介されているが

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この国には何でもある。だが、希望だけがない。

この国には何でもある。だが、希望だけがない。

20年前に読んだ村上龍の小説「希望の国のエクソダス」で少年が語っていた言葉だ。

そして、その言葉は現代の日本において、さらにリアルに響く。

今更ながら「希望」について考えてみたのだが、一昔前の戦後まもない頃の日本において「希望」とはマイホームや車に代表される目に見える豊かさであり、物質的な生活の拡充がそれであった。

物質的な豊かさが満たされた現

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今週の気になる7人[Vol.007]増刊号

今週から、増刊号ということで、今週の7人プラスαの方をご紹介!
目標は1000日で3千人だと、こちらに毎週14人は紹介したいなぁと思いつつ、初回なので頑張って38人です。

#鈴木蘭々(44)#女優 #歌手 【14人】

蘭々さんとコンビを組んでいた安室奈美恵(41)さん。去年引退しちゃったのでもう#シスターラビッツでのコンビはみることができませんねー

「ぱぁーぱらっぱっ、ぱぁ、ぱ、ぱぁ♪」

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純文学への扉が開いた瞬間

村上龍の「限りなく透明に近いブルー」を読みました。
この作品は、他の小説よりも思い入れがあって、僕の純文学の出会いがこの作品でした。(こんなこと言ってますが、これを読むのは今回2度目です)
この作品の感想を書く前に、まず純文学とは何なのか、僕の中の定義を書きたいと思います。

純文学とは
うろ覚えなんですが、中原昌也という小説家が、純文学とエンタメ小説の違いを書いていたのですが、それがすごく的を得

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『カンブリア宮殿』の龍さん

『カンブリア宮殿』は好きな番組だ。
特に大好きなのは、ラストの

編集後記だ。

〝収録を終えて村上龍は、こんなことを
考えていた〟

このナレーションの文言は、
私の何か創作活動をしていく時の
トリガーになっている。
ただ、私は収録されてはいないけど、

毎回、素晴らしいゲストを
迎えて、小池栄子さんの美しい笑顔と
ナイスサポートによって、
この番組は、続いている。
そう、リュウズ プレゼ

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むらかみのもり

村上龍か、村上春樹かという話は、世間はきのこたけのこ論争と同じくらい聞きあきている。中学生のさなかに「限りなく透明に近いブルー」からはいってしまったのでどちらかといえば私は村上龍派だ。むしろ村上春樹が苦手である。

「ノルウェイの森」上下巻は(もちろん赤緑のセットで)実家においてあり、トライしたものの冒頭5ページくらいで放り投げた。その後、松山ケンイチで映画化されるとききつけて再度本を購入し、読み

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答えはコインロッカーの中にあった

コインロッカーベイビーズを読む
コインロッカーベイビーズは、作家、村上龍の小説です。
この作品を読むのは2回目で、今回、1年ぶりに再読しています。
有名な文学作品は、読むたびに発見があるというのは本当のようです。
1回目を読んだ時は、物語の筋を追うのに精いっぱいで、正直、読み終わった後、この小説の何がおもしろいのか分かりませんでした。けれど、今回読んでみたら、すごく面白いです。それは、この作品を少

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お盆にこうしてnoteを付けるのは、ドグ子にとってのnoteは脳みその記録だからなんだドグ。(*´Д`)今日一日の「こんな感じだった」を書くと、何年経ってもその時の空気を思い出せる。アマゾンプライムでバトルロワイヤルを観て、面白かった。村上龍の『五分後の世界』みたいだったドグ〜☆