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飲食業とアパレル業の違い。

飲食出身の僕とアパレル出身の彼女とBARと古着の店を京都でやってます。

実際にアパレルを1年間初めてやってみて、飲食と比較してみて思ったことです。

まず、アパレルは同じ売上を取るのにも店でのオペレーションだけでいえば飲食店よりはかなり楽ではあります。

1万円の服を売るのは1人でも出来ますが、飲食店で1万円を1人で売上ようと思うと結構大変です。

例えば、1杯800円のラーメンであれば1万円分売るには13杯売らなければなりません。

大体、飲食はピークの時間が決まってるので、オーダーを取る、ラーメンを出す、会計をする。というオペレーションを一人で行い、サービス良く13名のお客さんに満足してもらうのはなかなかのハードルがあります。

それらを無難にこなすには、人を雇う必要がありますが、人を雇うと教育もしなければなりません。

また、アパレルとは違い、ラーメンの利益から高い光熱費を払わなければなりませんし、余ってしまえば食材ロスが生まれてしまいます。

飲食には、FL(food labor)コストという指標があって、売上に占める原価と人件費の割合で、60%程が適正と言われています。 

つまり、40%から利益を捻出するので、ヒトモノカネをしっかりコントロールしないと忙しいだけで全然お金が残らない。ということがありえるのです。

とはいえ、飲食の強みは「食事は毎日する。」というところです。

その為、常連を作りやすいのは、圧倒的に飲食店だと思います。

一方、アパレルはオペレーションだけでみればやりやすいです。

飲食とは違い、席数という概念もないので、在庫がある限り売上の上限がほぼありません。

しかし、ECの普及など、参入障壁も低くなってるもあり、これだけの服屋が溢れてる中で、自分達の服を選んでもらう。のもかなり大変だと感じました。

接客面でも大きく違います。

飲食店であれば必ず注文されるので、全員にサービスをする機会を持つことができます。わざわざ来て頂いた人への感謝を接客の雰囲気で伝えることができます。

しかし、アパレルの葛藤は、わざわざ来てもらっても「商品」を気に入ってもらえなければ接客をする機会を持つことすらできないので、サッと商品を見てサッと帰るのをみては虚しい気持ちになってしまいます。

その為、飲食のようにメニューの仕込みはありませんが、常に売り場は最善を尽くした状態でなければなりません。

「在庫を抱える。」というのはリスクでやらないようにしていたのですが、在庫が少ないときは良い商品が売れてる状態なのでガッカリされて帰ってしまうことがあり、在庫はある程度抱えておかなければならないと学びました。

飲食は立地や人で集客ができ、食事もしてくれますが、服はどれだけ人がよく、想いやストーリーがあっても「商品」に魅力がなければ売ることはできません。

商品やセレクトを磨くことに時間をかけて、外へのアピールも成功して売る体制が整えば、飲食ではなし得ない成長曲線を描くことができる可能性を秘めています。

つまり、売れてるアパレル屋の利益って凄いんだろうな。。。

END

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