見出し画像

絵本コンクールの講評会に参加してきました。

こんにちは、元塚Bです。
私は現在、フリーランスの編集者として糊口をしのぎつつ、イラストのお仕事もさせていただいております。
そしてその傍ら、「絵本コンクール」にも挑戦していたことを以前書きましたが、この度友人と共同制作した作品が入選し、その講評会に参加する機会をいただきました。

ピアノを学べる絵本

今回私が応募したのは「ドドとピアノの音あそび」という作品で、「第12回絵本出版賞」の「赤ちゃん・学べる絵本部門」で「煌めきフューチャー賞」をいただきました。
この作品は、ピアニストである友人との共同制作で、イラストと文章に加え、音楽と楽譜で構成されています。
主人公はクロネコのドド。
ドドはおうちのなかで走り回ったり、

自転車に乗って友だちに会いに行ったり。

それぞれの場面に合わせた曲を友人が作り、またQRコードを読み込むことで実際にその曲の演奏を聴くことができます。
楽譜はイラストの一部になっていますが、全ての音符・記号は正しいもので、実際にこれを見ながら演奏できるようになっています。

絵本の市場競争

講評会は、絵本の発行元となる出版社にて開催されました。
冒頭、代表の社長からお話が。
国内の絵本市場は、新規参入が厳しいものであり、なかなか新人作家が出にくい状況であること。
そんななかでも、当コンクールをはじめ、ひとすじの可能性を見出していきたいこと。
また、海外(特に韓国や中国)においては、日本の出版物の評価は高く、新人作家でも売れる可能性が十分あることなどを、実例を交えてお話し下さいました。
それから各作品の講評へ。
他の作家の作品を見て私が感じたのは、とにかくとんでもなく絵のクオリティが高いこと。
実際、すでにプロのイラストレーターやデザイナーとして活躍している方も多くいました。
しかし、なかでも絵のインパクト、物語の展開ともに群を抜いていたのは大賞受賞者。
圧倒的な完成度の作品でしたが、何と全くの素人のかたで、お仕事の傍ら趣味で描いたということに、驚かされました。
(大賞作は手直し後に刊行予定の未発表作品のため、詳細は控えます)

商品化に向けて

さて、私たちの作品である「ドドとピアノの音あそび」。
自分では「絵あり、楽譜あり、曲あり」と、いろんな要素を入れ過ぎてしまったのではないか……という反省があったのですが、逆にそこは面白さとして評価をいただきました。
ただ、出版物として進めるには、このまま絵本としてより面白いものに仕上げていくのでもいいが、絵本ではなく、音楽の教本・テキストとして進めてもいいのではないか、という意見をいただきました。

今回、講評会に参加したことで、実際に絵本として出版するまで、さらにそこから「売れるもの」にしていくためのいくつもハードルを実感しました。
それを踏まえたうえで、今後、担当になってくださる編集のかた、また共同制作のピアニストの方と相談しながら、よりクオリティを高める試行錯誤をしていきたいと思います。

(文◎元塚B)

本づくりの舞台裏、コチラでも発信しています!​
Twitterシュッパン前夜

Youtubeシュッパン前夜ch


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?