女性からの挑発に乗るとき(上から目線の書き方ですみません。今でなく、以前のことなので)1

先日、同級生との久しぶりの会話で、デートの話になったとき、挑発した言い方で、相手を揺さぶれば、と書いたのだが、もちろん冗談なのである。中学生のときのデートなので。

ただ、挑発とはいっても乗るときと乗らない時があるのは当然だし、男女間でも違うと思われる。自分は、関西赴任時代にあるHPに実名でブログを連載していたのだが、プライベートなことをも書いているとはいえ(実は、その方が好評でアクセスも伸びていたのである)、固い雰囲気の職場なので、このようなことを書くと失脚してしまって書けなかったのである。

中学生のデートでは冗談であっても、大人になってからはもっと複雑な意味性を帯びてくる。会社で隣の女性と2人で渋谷に飲みに行ったときのこと。さし飲みをしているのだから仲が良かったのは間違いがないが、冗談を言い合う感じで深い仲ではない。

飲みながら話をしているときに「あなたは、普段どこのラブホテルを利用する?」と聞いてくる。彼女は、会社にいるときもこのような会話をしてくるので、いつも通りのこと。

「なぜラブホテルと決めつける? どこも利用しないけれど。でもなぜ?」

「ここのすぐ裏、ラブホテル街なんだけど。それを意識してこの店を選んだでしょう」と言ってこちらを見る。

そういえば「円山・花街・母の街 」を三善英史が歌っていたのを思い出す。今、ラブホテル街になっているのかと気づく。

「あ、三善英史の歌にあるところか」

「何、その今気づいたかのような演技」

「いや、演技じゃなくて・・」

「ほんとかなあ」と言ってこちらを見る。

「昨日の深夜番組で、大きな水槽があるラブホテルの話題が放送されていて、そこを見たいと思っていたの。これから行って見てみない? あっ、あなたと寝たくて言っているんじゃないから。純粋に水槽鑑賞したいだけ」

大人同士が部屋に入って水槽鑑賞で終わるわけはない。まもなく終電の時間にもなる。彼女は美人であるし(石田ゆり子によく似ていた)、その点は申し分ないようでもあるが、会社の隣の席で、深い関係になれば、ただではすまない。それに手近で済ませる感じもして腰が引ける側面もある。

一瞬の決断で、深い交際をきめていいのかと、いろいろな思いが頭をめぐるが、すぐ裏のラブホテルへ一緒に行くことに。すると巨大水槽備え付けの部屋は、いくつかあるが満室。水槽がない部屋はいくつか空いていたが、彼女は

「あー、水槽見られないのか。しょうがない。行こうか」と出ていく。こちらも呆然。本当に水槽のある部屋を見たかっただけか。短時間ではあるが、激しく葛藤した自分は何だったのかと思う(言わなかったが)その日はそのまま渋谷駅へ向かったのであった。このしばらく後、付き合うことになったので、このときの決心が大きく影響しているとは思うけれども、結果的には良かったのだと思っている。

#渋谷 #円山・花街・母の街 #三善英史 #テレビ朝日  










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