見出し画像

チャコと風ちゃん その②

風ちゃんは美人でした。

風ちゃんは、頭も良かったし、運動神経も良くて、子ども用の雑誌もかかさずチェックするような都会的なところもあって、田舎からやってきた私からみたらスーパースターみたいな子でした。

一方の私は、奄美大島で育ったがゆえに独特の 訛り があったのだけれど、転校初日にみんなの前で挨拶した時に、みんなにクスクスと笑われてしまっていました。

できるだけ気持ちを保って、なんでもないフリをしていたんだけれど、話しかけられて、それに応える度にクスクスと笑われるものだから、やっぱり徐々に気が滅入る。

休み時間も教室でひとりで過ごすことが多くなってきたある日、同じクラスの男の子が話しかけてきてくれました。

「うちの母さん、奄美大島生まれなんだよね!」と。

「そうなの!」と応えると、「そうそう!だから仲良くしようよ!」と、休み時間になるとよく話しかけてくれるようになっていきました。

「奄美ってさぁ、こうゆう場所があるの?」とか、
「うちの母さんがよく作る〇〇って奄美の料理なんだね!」とか、奄美の話題から徐々に友だちの輪の中に入れてくれました。

話しかけてくれたオオイワくんは、クラスのボス的な男の子だったので、いつのまにか私は、休み時間になると数名の男の子たちに囲まれてワイワイ話すようになっていました。

ボスの姿をした天使。
私はオオイワくんと仲良くなれました。

私が子どもの頃は、まだなんとなく、ドラえもん的な構図がクラスの中にもあったように思いますが、オオイワくんは、ジャイアン的な感じ。

意地悪はしないけど、身体も大きかったし、ドンとした存在感もあったから、やっぱりクラスのボスって感じだったのかも。

だから、ちょつぴり女の子たちからこわがられていたみたい。

そんなオオイワくんに気軽に話しかけられるようになった私を、いつのまにやら、クラスの女の子たちが「すごいね!」とほめてくれるようになりました。

当時は、その現象が謎だったんだけど、大人になった今となっては、「私たちの時代の小学生あるある」なんだろうなぁとなんとなく理解ができるようになってはいます。

でも、はじめからオオイワくんと対等に話ができる女の子ももちろんいるわけで。

それが、スーパースターの風ちゃんと、超優等生の学級委員長カオリちゃん🌼🌼✨

この2人が後に私の親友になってくれるわけです👯‍♀️💕

つづく。

◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

前回の「チャコと風ちゃん その①」https://note.com/sibi/n/n08f1713ed6f2
からだいぶたってしまいましたが、、、。
引き続き合間をみて、置いておきます昔話✍️
誰かの何かに繋がれば🍀
sibi 拝

◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

★作品のお問い合わせ、ご注文は各コンテンツよりお願いいたします🏡🌈✨

★オンラインショップ
http://atelier-on-the-hill.com/
★インスタグラム
http://instagram.com/atelier_on_the_hill
★Creema
https://www.creema.jp/c/atelier-oth
★minne
https://minne.com/atelier-oth



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?