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いつもナイスミドルが傍にいた

前職のコンサルティング会社を辞める時にいただいた寄せ書きの一つに「おじさん転がしのスキルを活かして新しいところでの活躍を期待しています」と書かれていた。

おじさん転がしのスキル。


親世代(数十年前の若い女子)なら大概持っていたかもしれないが、今どきなかなか聞かないし持っていても羨ましがられないだろう。
でも私にとっては嬉しいスキルかもしれない。
学生時代から中年心理学を勉強したり、背広を着て働く企業戦士たちをカッコいいと思い、同じ戦士として24時間働きたいと憧れていたからだ。

ナイスミドルへの憧れは口外していなかったが、結果的にナイスミドルと働く機会は非常に多かった。
新卒から最後の現場まで、2プロジェクト以外は全てチームメンバーにおじさん(以下、ナイスミドル)がいた。上司・同僚・部下の立場を網羅している。相対するお客様においても、ナイスミドル遭遇率90%以上。
そういえば、学生時代に数か月ベンチャー企業でインターンをした時もナイスミドルが世話役となってくれた。

世間にはナイスじゃないミドルも多いだろうが、一人のセクハラ&パワハラさんを除き、私にとってはどの方もナイスなミドルだった。

飲みにケーション、たばこ部屋での会話、ゴルフコンペにひよっこが無邪気にお邪魔させてもらっても歓迎してくれたし、自身初の海外出張だった韓国もナイスミドルと二人だった。
ちょっとクセありで周りが扱いづらいナイスミドルとも打ち解けて、その点をチームリーダーに褒められたこともあった。
上司に怒られて一人落ち込みながら残業していたら、ナイスミドルのお客様から飲みに誘われ慰めてもらったり、プロジェクトリリース(現場を抜けた)当日に会えなかったら、数日後に会社にわざわざ選別品を送ってくれたりもした。私がとても慕っていた上司が辞めることを聞きつけ心配してメールをくれたのもナイスミドルだった。
コロナ渦で17連勤をしている中、ふとチャットで「一緒にゴールまで乗り切りましょう!」と励ましてくれたのもナイスミドル。
ナイスミドルが部下として就いてくれた時の安心感は格別だった。
きっとやりづらい点も多かったと思うがそんな素振りは見せず、雑に振った仕事を淡々とこなしてくれたし、新人ちゃんの面倒もみてくれていた。
ナイスミドルのナイスぶりは、いくらでも出てくる。

ナイスミドルからもらった教え。
「3M(ムダ・ムリ・ムラ)をなくす」
「まず自分に落ち度がないか考える」
「ミスを責めるよりもどうリカバリーするかを考えるのが重要だ」
「インプットが足りてないなら今やる必要はない」
「やれば終わる」
「請求書の祈りよりも領収書の祈りを」(こちらは別途解説予定)

女子だから甘いという点もあったかもしれないが、
同僚・上司・お客様として、調子に乗った行動を取った時はちゃんと怒ってくれた。また、言い合って喧嘩のようになったこともある。

説教臭くなる、セクハラに触れること慎重になりながらも、小娘に対して見下すことなく真摯に向き合ってくれていたナイスミドルの皆さま。
皆さまのおかげで、今の自分があると思っています。







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